フランシアへ潜入
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潜入が上手くいき、有利達一行は無事にフランシアに到着した。
「へぇ~!ここがフランシア?」
「なーんか、カレーの国から来たって感じだね」
有利と健以外の魔族は長いフードを着用してる事にヴォルフラムは怒っている。
「しかし、なぜこんな格好を!」
「私達は目立つからね。見た目が」
人間の世界で魔族の容姿は目立つのだ。
「お似合いですよ~、皆さん」
「ヨザック」
「お待ちしてました」
先に到着し待っていたヨザックは、先に潜入して情報を集めていたのだ。
「さっすがお庭番」
「どうも~。で、さっそくなんですがこの国の国王、アントワーヌ・ジャン・レピエールって男はかなりの臆病者らしいですね」
ヨザックの情報にギュンターも同意する。
「わたくしも聞いております。大シマロンにつくか、眞魔国派同盟につくか、どちらにも返事をせずジッと城に閉じこもったまま誰にも会おうとしないとか…」
「その王様が、箱を持ってるんだよね?」
「はい。間違いありません」
有利の問い掛けにヒューブが答えた。
「そんな男から、どうやって箱を盗むんだ?」
「まさか。ちゃんと話し合って渡してもらうんだよ」
「眞魔国派同盟の事もあるし、」
「うん。ここは平和的に進めないとな」
「その為に、こんな格好をしてるんだよ」
「その為に?」
長旅という事もあり、今日は宿に泊まり翌日に行動する事となった。
「コンラートがここに?」
「ああ。大シマロン兵と何人かと来てるんだ」
有利が居ない部屋の外でヨザックが話していた。
それは、このフランシアにコンラートが来ているという事なのだ。
「それと、この事は陛下には、」
「分かってる。有利には秘密にしておけばいいんでしょ?」
「ユーリが知ったら飛び出して探しに行きそうだしな」
「そういう事、だから秘密って事だ。それと、閣下がコンラートと戦うって言ってるんだよ」
「それは本当か!?」
双子だけでなく、ピリアーチェとヴォルフラムも驚く。
ギュンターにとってコンラートや双子は教え子でもあり、そのコンラートと戦うとは思っていなかったからだ。
「…わかりましたわ…」
「姉上?」
まさかピリアーチェが納得するとは思わなかった。
「ヨザックは行くのですよね?ギュンターと共に…」
「ええ」
「ギュンターとお兄様の事、お願いしますよ」
「しかし、姉上!」
どうしても納得できないヴォルフラムに、ピリアーチェはしっかりとした口調ではっきりと答える。
「貴方もですよ、ヴォルフラム。決して陛下には仰ってはいけません。あたくし達だけの秘密という事ですわ。わかりましたわね?」
「……はい…」
ピリアーチェに言われたヴォルフラムは一応納得はした。
こうしてヨザックとギュンターはコンラートに会いに行ったのだ。
有利達は部屋で食事をしていたが、テーブルから離れた窓でヴォルフラムは外を見ていた。
「けっこういけるじゃん!ヴォルフラム、お前も食えよ!」
「………」
「どうしたんだ?」
返事をしないヴォルフラムに不思議に思う有利。
「「「「……」」」」
事情をしっているアリア達は何も言えない。
食事が終わり一休みをしているが、今だヨザックやギュンターが戻ってこない事に心配している有利。
「ヴォルフラム?」
「………」
「なんだよ、どうしたんだよ?さっきからずっと黙りっぱなしでさ。……おれに、何か隠してるのか?皆もそうなのか!?」
皆が自分に隠し事をしているんじゃないかと聞いてくる有利。
「……コンラートがいる…」
「え?」
とうとう我慢できなくなったのか、ヴォルフラムは有利に隠していた事を話し始めた。
「この街にコンラートがいる!」
有利以外の全員が言っちゃった…、と思っている。
一瞬静かになった部屋だったが、有利はすぐに立ち隣にいるアリアの腕を掴む。
「え?有利?」
驚くアリアを無視し、有利はそのままアリアを連れて部屋から出て行ってしまった。
すぐにヒューブは追いかけセルセ達も追いかけようとしたが、窓の所にいるヴォルフラムを見る。
「黙って見ていろというのか!?コンラートとギュンターが戦うのを黙って見ていろと!?」
「気持ちはわかる。だが、もしかしたら彼は本当に我々を裏切ったのかも…」
「そんな事はない!そんな事、絶対に!」
「猊下、俺もセルセも信じてるんで。あの幼馴染に事を」
「それだけで?」
健の問い掛けにセルセは笑う。
「ああ。俺らにとって母様以外の奴で初めて信じられたのはコンラートだった。
もし本当に裏切ってたとしても、俺とアリアは、信じたいんだ。おい、行くぞ、ヴォル」
ヴォルフラムに声を掛けるとすぐに有利の後と追いかける。
コンラートがこの街にいると知った有利は、今だアリアの腕を掴んだまま走っている。
「有利!」
「アリアだってコンラッドに会いたいんだろ!?」
「!」
有利自身コンラートに会いたいし、話もしたい。
だがそれと同時にアリアもきっとコンラートに会いたいのではないのかとと思ったのだ。
「……っ」
走っていると立ち止まりだが川の方まで来てしまった。
川を挟んだ反対側では、少しボロボロになっているがコンラートが立っていた。
「コンラート…」
コンラートもアリアと有利に気づき名を叫ぼうとしたが後ろからギュンターとヨザックが走ってくる。
それに気づいたコンラートは壁沿いの細い部分を走り、橋まで行くとそこから船に降りた。
「あ、コンラッド…」
「……」
船に乗ったコンラートはそのまま遠ざかっていくだけだった。
橋の上でギュンターは有利に申し訳ないような口調で話し出す。
「陛下、わたくしは、」
「いーって、ギュンター」
謝ろうとするギュンターに有利は普段と変わらず、周りにいる善人を見る。
「皆も気ぃつかってくれてありがとな。けどさ、隠し事は無しな?おれ、何聞いても驚かないから…。王様らしくちゃんとするからさ。だから、」
「陛下…」
何かを決心したように話す有利に、双子は笑いながら同時に有利の頭に手を乗せた。
「セルセ…、アリア…」
「大丈夫なんじゃねーの?」
「それに、有利なら何を聞いても驚く気がするし…」
「ひどくない!?」
「それぐらい、有利は素直って事でしょう?」
「そこがユーリの良いところなんだからさ」
いつも微笑みながら自分の事を考えてくれている双子に、有利は嬉しそうに笑う。
「双子…。じゃ、作戦開始と行きますか!」
「へぇ~!ここがフランシア?」
「なーんか、カレーの国から来たって感じだね」
有利と健以外の魔族は長いフードを着用してる事にヴォルフラムは怒っている。
「しかし、なぜこんな格好を!」
「私達は目立つからね。見た目が」
人間の世界で魔族の容姿は目立つのだ。
「お似合いですよ~、皆さん」
「ヨザック」
「お待ちしてました」
先に到着し待っていたヨザックは、先に潜入して情報を集めていたのだ。
「さっすがお庭番」
「どうも~。で、さっそくなんですがこの国の国王、アントワーヌ・ジャン・レピエールって男はかなりの臆病者らしいですね」
ヨザックの情報にギュンターも同意する。
「わたくしも聞いております。大シマロンにつくか、眞魔国派同盟につくか、どちらにも返事をせずジッと城に閉じこもったまま誰にも会おうとしないとか…」
「その王様が、箱を持ってるんだよね?」
「はい。間違いありません」
有利の問い掛けにヒューブが答えた。
「そんな男から、どうやって箱を盗むんだ?」
「まさか。ちゃんと話し合って渡してもらうんだよ」
「眞魔国派同盟の事もあるし、」
「うん。ここは平和的に進めないとな」
「その為に、こんな格好をしてるんだよ」
「その為に?」
長旅という事もあり、今日は宿に泊まり翌日に行動する事となった。
「コンラートがここに?」
「ああ。大シマロン兵と何人かと来てるんだ」
有利が居ない部屋の外でヨザックが話していた。
それは、このフランシアにコンラートが来ているという事なのだ。
「それと、この事は陛下には、」
「分かってる。有利には秘密にしておけばいいんでしょ?」
「ユーリが知ったら飛び出して探しに行きそうだしな」
「そういう事、だから秘密って事だ。それと、閣下がコンラートと戦うって言ってるんだよ」
「それは本当か!?」
双子だけでなく、ピリアーチェとヴォルフラムも驚く。
ギュンターにとってコンラートや双子は教え子でもあり、そのコンラートと戦うとは思っていなかったからだ。
「…わかりましたわ…」
「姉上?」
まさかピリアーチェが納得するとは思わなかった。
「ヨザックは行くのですよね?ギュンターと共に…」
「ええ」
「ギュンターとお兄様の事、お願いしますよ」
「しかし、姉上!」
どうしても納得できないヴォルフラムに、ピリアーチェはしっかりとした口調ではっきりと答える。
「貴方もですよ、ヴォルフラム。決して陛下には仰ってはいけません。あたくし達だけの秘密という事ですわ。わかりましたわね?」
「……はい…」
ピリアーチェに言われたヴォルフラムは一応納得はした。
こうしてヨザックとギュンターはコンラートに会いに行ったのだ。
有利達は部屋で食事をしていたが、テーブルから離れた窓でヴォルフラムは外を見ていた。
「けっこういけるじゃん!ヴォルフラム、お前も食えよ!」
「………」
「どうしたんだ?」
返事をしないヴォルフラムに不思議に思う有利。
「「「「……」」」」
事情をしっているアリア達は何も言えない。
食事が終わり一休みをしているが、今だヨザックやギュンターが戻ってこない事に心配している有利。
「ヴォルフラム?」
「………」
「なんだよ、どうしたんだよ?さっきからずっと黙りっぱなしでさ。……おれに、何か隠してるのか?皆もそうなのか!?」
皆が自分に隠し事をしているんじゃないかと聞いてくる有利。
「……コンラートがいる…」
「え?」
とうとう我慢できなくなったのか、ヴォルフラムは有利に隠していた事を話し始めた。
「この街にコンラートがいる!」
有利以外の全員が言っちゃった…、と思っている。
一瞬静かになった部屋だったが、有利はすぐに立ち隣にいるアリアの腕を掴む。
「え?有利?」
驚くアリアを無視し、有利はそのままアリアを連れて部屋から出て行ってしまった。
すぐにヒューブは追いかけセルセ達も追いかけようとしたが、窓の所にいるヴォルフラムを見る。
「黙って見ていろというのか!?コンラートとギュンターが戦うのを黙って見ていろと!?」
「気持ちはわかる。だが、もしかしたら彼は本当に我々を裏切ったのかも…」
「そんな事はない!そんな事、絶対に!」
「猊下、俺もセルセも信じてるんで。あの幼馴染に事を」
「それだけで?」
健の問い掛けにセルセは笑う。
「ああ。俺らにとって母様以外の奴で初めて信じられたのはコンラートだった。
もし本当に裏切ってたとしても、俺とアリアは、信じたいんだ。おい、行くぞ、ヴォル」
ヴォルフラムに声を掛けるとすぐに有利の後と追いかける。
コンラートがこの街にいると知った有利は、今だアリアの腕を掴んだまま走っている。
「有利!」
「アリアだってコンラッドに会いたいんだろ!?」
「!」
有利自身コンラートに会いたいし、話もしたい。
だがそれと同時にアリアもきっとコンラートに会いたいのではないのかとと思ったのだ。
「……っ」
走っていると立ち止まりだが川の方まで来てしまった。
川を挟んだ反対側では、少しボロボロになっているがコンラートが立っていた。
「コンラート…」
コンラートもアリアと有利に気づき名を叫ぼうとしたが後ろからギュンターとヨザックが走ってくる。
それに気づいたコンラートは壁沿いの細い部分を走り、橋まで行くとそこから船に降りた。
「あ、コンラッド…」
「……」
船に乗ったコンラートはそのまま遠ざかっていくだけだった。
橋の上でギュンターは有利に申し訳ないような口調で話し出す。
「陛下、わたくしは、」
「いーって、ギュンター」
謝ろうとするギュンターに有利は普段と変わらず、周りにいる善人を見る。
「皆も気ぃつかってくれてありがとな。けどさ、隠し事は無しな?おれ、何聞いても驚かないから…。王様らしくちゃんとするからさ。だから、」
「陛下…」
何かを決心したように話す有利に、双子は笑いながら同時に有利の頭に手を乗せた。
「セルセ…、アリア…」
「大丈夫なんじゃねーの?」
「それに、有利なら何を聞いても驚く気がするし…」
「ひどくない!?」
「それぐらい、有利は素直って事でしょう?」
「そこがユーリの良いところなんだからさ」
いつも微笑みながら自分の事を考えてくれている双子に、有利は嬉しそうに笑う。
「双子…。じゃ、作戦開始と行きますか!」