眞魔国同盟
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眞魔国から船が出港し、ようやくある国に到着した。
「ん―!やっと着いたー!」
船から降りた有利はぐーっと体を伸ばすと、少し離れた場所から苦しそうな声が聞こえてくる。
「うっ うえっ うぅ!」
「もう!だらしがないわね!そんな事じゃ女の子にもてないわよ?」
「またですの?ヴォルフラムは」
その様子を有利とアリア、ピリアーチェが見ていた。
「一応、船に乗った時にお香を渡しておいたんだけど。効かなかったのかな?」
「アリアのお香っていい香りするもんな。おれ好きだよ、アリアが作るお香って」
「ありがとう、有利」
「でもさ、なんでカヴァルケードに来たんだ?」
ここはフランシアではなくカヴァルケードなのだ。
有利の質問にセルセが答える。
「俺達が行く小国のフランシアっていうのは、他の国と交流がないんだよ。そんな国だから魔族を入れるなんて絶対にしないだろうな」
「ここカヴァルケードはフランシアと交流のある数少ない国の1つだ。それを利用し、フランシアに潜入する。カヴァルケードの代表には話しをつけてある」
「代表?」
「有利、その代表さんが来たよ」
「?」
足音がする方を見ると、そこにはヒフクライフとベアトリスが向かえに来たのだ。
「じゃあ、代表って、」
「お元気そうで、なによりです」
「お久しぶりです。陛下」
「久しぶり!ベアトリス!」
グウェンダルが言っていた代表というのは、ヒフクライフの事だった。
「では、参りましょう!」
アリア達はヒフクライフが用意した馬車3車に乗る。
1台目の馬車には有利、グウェンダル、ギュンター、ヒフクライフ。
2台目には健、ヴォルフラム、ツェツィーリエ、ベアトリス。
3台目にはアリア、セルセ、ピリアーチェが乗っている。
「なるほどな。眞魔国派同盟か」
「はい、大シマロンに反対している国が眞魔国と同盟を組むと…」
「確かに大シマロンに攻められたら、小国なんてすぐに負けちゃうしね」
「どの為の同盟か…。ん?どうしたんだ?ピリア」
何か、ピリアーチェが元気ないのに気づいた。
「いえ…。もしお兄様とお会いしましたら、どんなお顔でお会いすればいいのでしょうかと思いまして…」
「…わからないけど…。ただ、笑顔ではいられないと思う…」
「アリア…」
心配してアリアを見るが、他に双子は心配している事がある。
「コンラートの事もそうだけど、もしフランシアに来ている大シマロン兵の中に…」
「ディオネか…」
「確か、お2人の母方の…?」
双子が気にしているのは自分達の母の家の事だ。
ディオネが治めているシヴェル島は大シマロン領の1つの島の領主。
しかも剣以外にも術を使う特殊な一族であるが、双子にとっていい思い出は無い家。
そして今になって一族が布と針を使う双子を探している。
もし大シマロンとの戦いで見つかってしまうかもしれないと思っているのだ。
決して会いたくない一族だ。
「複雑な関係ですものね…」
「別にいいけどな。あんな一族がどうなろうと俺らの知った事じゃねーし」
「そうですか…」
カヴァルケードの城に到着した。
中に入り、国王がいる部屋のドアが開く。
「国王陛下、第27代眞魔国魔王シブヤ・ユーリ陛下をお連れしました」
「あ、どうも…」
「ようこそユーリ陛下」
イスから立ち上がると国王は頭にある冠を外す。
「我がカヴァルケードへ…」
国王以外の者達も全員が帽子をカツラ?を外すと相変わらず、光り輝く頭が現れる。
その光で部屋全体が光りだす。
そのおかげで前が見ないほどだ。
「やっぱり!!??」
「わたくし、光物ってだ~い好き!」
「光物ですか?これが?」
「そうは思えませんが…」
「私も同感」
「俺もな」
光っている頭を見たツェツィーリエの喜びに、決して同意できない4人であった。
こうして話し合いは上手くいき、箱も眞魔国が管理することも承諾してくれたのだ。
「フランシアの潜入にも協力してくれるとはね」
そして、フランシアへ行くのは相変わらず有利、双子、ヴォルフラム、健、そしてゲーゲンヒューバー。
「今回はギュンターとピリアーチェも行くの?」
「よろしくお願いいたしますわ」
「はい。今までは城へ陛下のご無事を祈るだけでしたが、今回はわたくし達も同行し、陛下をお守りさせて頂きます」
同行すると言うギュンターにヴォルフラムは呆れる。
「大丈夫か?お前に下々の船が耐えられるのか?」
「お前が言うか?」
「いつも船酔いする奴の台詞じゃねーな」
「ハア、」
いっつも船酔いしているヴォルフラムの言葉に有利だけでなく、双子も呆れるしかなかったのだった。
「大シマロンの軍勢が動き出している。わたしはここに残り、ヒスクライフ殿と軍の配備を進める。母上には各国の代表と面会し、同盟の地均しをして頂く」
「色んな国の良い男に会えるかもって事よねー?ああ!ドキドキしちゃう~~vv」
「母上。仕事ですよ」
「もうっ!」
ヴォルフラムに突っ込まれたツェリは拗ねる。
「貴方方だけを、危険な場所へと送るようで、心苦しいのですが…」
「大丈夫。必ず箱を持ってくるからさ」
こうしてフランシアへ出発となった。
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(re:2016/01/14,2024/07/04)
「ん―!やっと着いたー!」
船から降りた有利はぐーっと体を伸ばすと、少し離れた場所から苦しそうな声が聞こえてくる。
「うっ うえっ うぅ!」
「もう!だらしがないわね!そんな事じゃ女の子にもてないわよ?」
「またですの?ヴォルフラムは」
その様子を有利とアリア、ピリアーチェが見ていた。
「一応、船に乗った時にお香を渡しておいたんだけど。効かなかったのかな?」
「アリアのお香っていい香りするもんな。おれ好きだよ、アリアが作るお香って」
「ありがとう、有利」
「でもさ、なんでカヴァルケードに来たんだ?」
ここはフランシアではなくカヴァルケードなのだ。
有利の質問にセルセが答える。
「俺達が行く小国のフランシアっていうのは、他の国と交流がないんだよ。そんな国だから魔族を入れるなんて絶対にしないだろうな」
「ここカヴァルケードはフランシアと交流のある数少ない国の1つだ。それを利用し、フランシアに潜入する。カヴァルケードの代表には話しをつけてある」
「代表?」
「有利、その代表さんが来たよ」
「?」
足音がする方を見ると、そこにはヒフクライフとベアトリスが向かえに来たのだ。
「じゃあ、代表って、」
「お元気そうで、なによりです」
「お久しぶりです。陛下」
「久しぶり!ベアトリス!」
グウェンダルが言っていた代表というのは、ヒフクライフの事だった。
「では、参りましょう!」
アリア達はヒフクライフが用意した馬車3車に乗る。
1台目の馬車には有利、グウェンダル、ギュンター、ヒフクライフ。
2台目には健、ヴォルフラム、ツェツィーリエ、ベアトリス。
3台目にはアリア、セルセ、ピリアーチェが乗っている。
「なるほどな。眞魔国派同盟か」
「はい、大シマロンに反対している国が眞魔国と同盟を組むと…」
「確かに大シマロンに攻められたら、小国なんてすぐに負けちゃうしね」
「どの為の同盟か…。ん?どうしたんだ?ピリア」
何か、ピリアーチェが元気ないのに気づいた。
「いえ…。もしお兄様とお会いしましたら、どんなお顔でお会いすればいいのでしょうかと思いまして…」
「…わからないけど…。ただ、笑顔ではいられないと思う…」
「アリア…」
心配してアリアを見るが、他に双子は心配している事がある。
「コンラートの事もそうだけど、もしフランシアに来ている大シマロン兵の中に…」
「ディオネか…」
「確か、お2人の母方の…?」
双子が気にしているのは自分達の母の家の事だ。
ディオネが治めているシヴェル島は大シマロン領の1つの島の領主。
しかも剣以外にも術を使う特殊な一族であるが、双子にとっていい思い出は無い家。
そして今になって一族が布と針を使う双子を探している。
もし大シマロンとの戦いで見つかってしまうかもしれないと思っているのだ。
決して会いたくない一族だ。
「複雑な関係ですものね…」
「別にいいけどな。あんな一族がどうなろうと俺らの知った事じゃねーし」
「そうですか…」
カヴァルケードの城に到着した。
中に入り、国王がいる部屋のドアが開く。
「国王陛下、第27代眞魔国魔王シブヤ・ユーリ陛下をお連れしました」
「あ、どうも…」
「ようこそユーリ陛下」
イスから立ち上がると国王は頭にある冠を外す。
「我がカヴァルケードへ…」
国王以外の者達も全員が帽子をカツラ?を外すと相変わらず、光り輝く頭が現れる。
その光で部屋全体が光りだす。
そのおかげで前が見ないほどだ。
「やっぱり!!??」
「わたくし、光物ってだ~い好き!」
「光物ですか?これが?」
「そうは思えませんが…」
「私も同感」
「俺もな」
光っている頭を見たツェツィーリエの喜びに、決して同意できない4人であった。
こうして話し合いは上手くいき、箱も眞魔国が管理することも承諾してくれたのだ。
「フランシアの潜入にも協力してくれるとはね」
そして、フランシアへ行くのは相変わらず有利、双子、ヴォルフラム、健、そしてゲーゲンヒューバー。
「今回はギュンターとピリアーチェも行くの?」
「よろしくお願いいたしますわ」
「はい。今までは城へ陛下のご無事を祈るだけでしたが、今回はわたくし達も同行し、陛下をお守りさせて頂きます」
同行すると言うギュンターにヴォルフラムは呆れる。
「大丈夫か?お前に下々の船が耐えられるのか?」
「お前が言うか?」
「いつも船酔いする奴の台詞じゃねーな」
「ハア、」
いっつも船酔いしているヴォルフラムの言葉に有利だけでなく、双子も呆れるしかなかったのだった。
「大シマロンの軍勢が動き出している。わたしはここに残り、ヒスクライフ殿と軍の配備を進める。母上には各国の代表と面会し、同盟の地均しをして頂く」
「色んな国の良い男に会えるかもって事よねー?ああ!ドキドキしちゃう~~vv」
「母上。仕事ですよ」
「もうっ!」
ヴォルフラムに突っ込まれたツェリは拗ねる。
「貴方方だけを、危険な場所へと送るようで、心苦しいのですが…」
「大丈夫。必ず箱を持ってくるからさ」
こうしてフランシアへ出発となった。
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(re:2016/01/14,2024/07/04)