戦いの中で
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第2試合は大シマロンの勝利という事に、観客達は喜んでいた。
勝負が終わったヨザックは控室に戻ろうとするが、それをアーダルベルトは引き留めようとする。
「おい待て!お前わざと負けやがったな!」
アーダルベルトの言葉を聞いてもヨザックは振り返る事もなく、そのまま控室へと戻って行った。
「ごめん、ヨザック」
「まぁ、仕方ないですね。後の憂いを晴らす絶好の機会だったんですけど…」
「しかし、あの様子からすると、やっぱり彼はグルじゃなさそうだね」
全員がアーダルベルトの方を見ると、ヨザックが降参した事に納得が出来ないらしい。
それでもヨザックに攻撃しそうなところを大シマロンの兵達に止められている。
「悪いが、事情が変わったんだ。今少しその首預けといてやるよ」
「どういうつもりだ!!何を考えている!!俺を倒すんじゃなかったのか!?」
今だ叫んでいるアーダルベルトに気にせずに、彼を無視して話を始めるヨザック。
「で、どうします?」
「へ?」
「俺の後は」
「ああ!」
ヨザックが負けた今、次に出る者を決めなければいけない。
戦っていない者はアリア、有利、ヴォルフラムの3人。
有利は次に誰が出るか考えていたら別の方から声がした。
「私が行くわ」
「アリア!?」
名乗り出たのはアリアだった。
「でもアリアが行かなくても、」
「大丈夫だってば。有利が行くよりは安全でしょう」
1人目のセルセは勝ったがヨザックがわざと負けた為に、3人目が出なくてはならない。
まだ戦っていないのはアリア、有利、ヴォルフラムの3人。
「確かにユーリやヴォルを行かせるよりは、マシかもな」
「セルセまで…」
アリア達が話していると、健は何かに気づく。
「ああ!なんかセクシークイーンが手を振ってる!」
「「「「「え?」」」」」
そう言って全員でそちらを見てみると、遠くで手を振っていた人物がいた。
「陛下~~!愛してるわ~~!」
ツェリだったのだ。
「母上!?」
「どうしてツェリ様がここにいるの!?それに、あの格好…」
するとヨザックは何かを思い出す。
「あー、ツェリ様の今の恋人は、大シマロン豪商だって話ですから。彼と一緒に天下武見学に来たのでは?」
「母上…」
「「ツェリ様…」」
何も言えない3人だった。
まさか、また新しい恋人を作っていたとは思っていなかったからだ。
「いやー、ほら!ツェリ様とフリンさんがあそこに居るって事は、どうした訳はマキシーンから助けてくれたって事だろ?良かったな!これで負ける必要なくなったじゃん!」
そう喜ぶ有利は隣にいるアリアの方を見る。
「って事だからさ、アリア」
「何?」
「……頑張って…」
アリアを応援している有利だが、心配している顔だ。
「!」
それを見たアリアは小さく笑う。
「有利、ありがと」
そう言ってアリアは控室に置いてある剣を2本掴み、隣に立っているセルセに小さな声で誰にも聞こえない様に話す。
「…なんか嫌な予感がするんだよね」
「アリア?」
「有利の事だから、私に何かあったら絶対こっちに来そうなのよね。もしそうなったら、」
「わかってるよ」
「!」
有利の事を心配しているアリアの言葉を遮る。
「もしそうなっても俺はユーリを止める。ヘタに行って何かあったら大変だろ?」
「セルセ、」
「だからこっちは安心して、お前は存分に戦えよ?」
にこっと笑うセルセを見てアリアも笑う。
「…分かった」
互いにハイタッチをしてから、彼女は控室から闘技場へと歩き出す。
そしてツェリの方を見て小さくお辞儀をしたのだった。
控え室を出て外で大シマロンの3人目を待っていたが、少しずつ冷え込んでくる。
「寒い…」
まだ剣は持っていないアリアだったが、ちょうど観客から声が響く。
「!」
ようやく3人目が出てきたのだが、その相手を見て驚愕する。
「…コンラート?」
大シマロンの3人目として出てきたのはコンラートだったのだ。
さすがのアリアも驚くしかない。
「アリア」
アリアはすぐにコンラートが来ている軍服を見て気づく。
「大シマロンの軍服、どうして?」
コンラートが着ているのは大シマロンの軍服だったのだ。
控え室で見ていた5人も驚いている。
「なんで…、コンラッドが!?」
「アイツが3人目…?」
信じられないと思っていたセルセ達よりも有利が先に動いた。
「ユーリ!?」
控え室の鉄格子の門が閉まる寸前に有利は無事に抜け出した。
すぐにアリアとコンラートの所へ走って行こうとしたが、セルセに止められる。
アリアは門の内側に居る為鉄と鉄の間から手を出して止めているのだ。
「離せセルセ!!コンラッドとアリアが!」
「離すわけにいかねーんだ!アリアとの約束なんだ!」
「…っ!離せ!」
「チッ 『剛手(ゴウシュ)』!」
それでも手を振りほどいて行こうとする有利の腕と鉄に布で縛る。
「布衣術!?」
セルセは布衣術を使ったのだ。
ディオネの術は双子がよく使っていたから知っていた。
だが、布衣術を使えるのはアリアだけだとと思っていた為に百合は驚くしかなかった。
まさかセルセが布衣術を使えるとは思っていなかったからだ。
「っ 俺はアリアほどじゃねーけど少しなら布衣術が使えるんだよ!もしここでお前がアリアの所に行ったら失格になるんだ!」
「でも!!」
「気持ちはわかる!けどな…っ!」
悔しそうな顔で有利を止めるセルセ。
「…っ コンラート、何でだ、」
腕が布で縛られている有利も哀しいのか悔しいのか、そんな感情が混じった目でアリア達を見る。
勝負が終わったヨザックは控室に戻ろうとするが、それをアーダルベルトは引き留めようとする。
「おい待て!お前わざと負けやがったな!」
アーダルベルトの言葉を聞いてもヨザックは振り返る事もなく、そのまま控室へと戻って行った。
「ごめん、ヨザック」
「まぁ、仕方ないですね。後の憂いを晴らす絶好の機会だったんですけど…」
「しかし、あの様子からすると、やっぱり彼はグルじゃなさそうだね」
全員がアーダルベルトの方を見ると、ヨザックが降参した事に納得が出来ないらしい。
それでもヨザックに攻撃しそうなところを大シマロンの兵達に止められている。
「悪いが、事情が変わったんだ。今少しその首預けといてやるよ」
「どういうつもりだ!!何を考えている!!俺を倒すんじゃなかったのか!?」
今だ叫んでいるアーダルベルトに気にせずに、彼を無視して話を始めるヨザック。
「で、どうします?」
「へ?」
「俺の後は」
「ああ!」
ヨザックが負けた今、次に出る者を決めなければいけない。
戦っていない者はアリア、有利、ヴォルフラムの3人。
有利は次に誰が出るか考えていたら別の方から声がした。
「私が行くわ」
「アリア!?」
名乗り出たのはアリアだった。
「でもアリアが行かなくても、」
「大丈夫だってば。有利が行くよりは安全でしょう」
1人目のセルセは勝ったがヨザックがわざと負けた為に、3人目が出なくてはならない。
まだ戦っていないのはアリア、有利、ヴォルフラムの3人。
「確かにユーリやヴォルを行かせるよりは、マシかもな」
「セルセまで…」
アリア達が話していると、健は何かに気づく。
「ああ!なんかセクシークイーンが手を振ってる!」
「「「「「え?」」」」」
そう言って全員でそちらを見てみると、遠くで手を振っていた人物がいた。
「陛下~~!愛してるわ~~!」
ツェリだったのだ。
「母上!?」
「どうしてツェリ様がここにいるの!?それに、あの格好…」
するとヨザックは何かを思い出す。
「あー、ツェリ様の今の恋人は、大シマロン豪商だって話ですから。彼と一緒に天下武見学に来たのでは?」
「母上…」
「「ツェリ様…」」
何も言えない3人だった。
まさか、また新しい恋人を作っていたとは思っていなかったからだ。
「いやー、ほら!ツェリ様とフリンさんがあそこに居るって事は、どうした訳はマキシーンから助けてくれたって事だろ?良かったな!これで負ける必要なくなったじゃん!」
そう喜ぶ有利は隣にいるアリアの方を見る。
「って事だからさ、アリア」
「何?」
「……頑張って…」
アリアを応援している有利だが、心配している顔だ。
「!」
それを見たアリアは小さく笑う。
「有利、ありがと」
そう言ってアリアは控室に置いてある剣を2本掴み、隣に立っているセルセに小さな声で誰にも聞こえない様に話す。
「…なんか嫌な予感がするんだよね」
「アリア?」
「有利の事だから、私に何かあったら絶対こっちに来そうなのよね。もしそうなったら、」
「わかってるよ」
「!」
有利の事を心配しているアリアの言葉を遮る。
「もしそうなっても俺はユーリを止める。ヘタに行って何かあったら大変だろ?」
「セルセ、」
「だからこっちは安心して、お前は存分に戦えよ?」
にこっと笑うセルセを見てアリアも笑う。
「…分かった」
互いにハイタッチをしてから、彼女は控室から闘技場へと歩き出す。
そしてツェリの方を見て小さくお辞儀をしたのだった。
控え室を出て外で大シマロンの3人目を待っていたが、少しずつ冷え込んでくる。
「寒い…」
まだ剣は持っていないアリアだったが、ちょうど観客から声が響く。
「!」
ようやく3人目が出てきたのだが、その相手を見て驚愕する。
「…コンラート?」
大シマロンの3人目として出てきたのはコンラートだったのだ。
さすがのアリアも驚くしかない。
「アリア」
アリアはすぐにコンラートが来ている軍服を見て気づく。
「大シマロンの軍服、どうして?」
コンラートが着ているのは大シマロンの軍服だったのだ。
控え室で見ていた5人も驚いている。
「なんで…、コンラッドが!?」
「アイツが3人目…?」
信じられないと思っていたセルセ達よりも有利が先に動いた。
「ユーリ!?」
控え室の鉄格子の門が閉まる寸前に有利は無事に抜け出した。
すぐにアリアとコンラートの所へ走って行こうとしたが、セルセに止められる。
アリアは門の内側に居る為鉄と鉄の間から手を出して止めているのだ。
「離せセルセ!!コンラッドとアリアが!」
「離すわけにいかねーんだ!アリアとの約束なんだ!」
「…っ!離せ!」
「チッ 『剛手(ゴウシュ)』!」
それでも手を振りほどいて行こうとする有利の腕と鉄に布で縛る。
「布衣術!?」
セルセは布衣術を使ったのだ。
ディオネの術は双子がよく使っていたから知っていた。
だが、布衣術を使えるのはアリアだけだとと思っていた為に百合は驚くしかなかった。
まさかセルセが布衣術を使えるとは思っていなかったからだ。
「っ 俺はアリアほどじゃねーけど少しなら布衣術が使えるんだよ!もしここでお前がアリアの所に行ったら失格になるんだ!」
「でも!!」
「気持ちはわかる!けどな…っ!」
悔しそうな顔で有利を止めるセルセ。
「…っ コンラート、何でだ、」
腕が布で縛られている有利も哀しいのか悔しいのか、そんな感情が混じった目でアリア達を見る。