いつもの旅
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いつものメンバーである双子、有利、コンラートは海の上の船の中である。
「う~ん。温泉でリハビリか―、良いね」
「シルドクラウトの温泉街は人間の領土ですが、我々魔族に対しても敵対心を向ける事ない中立的な土地です」
「だから、ゆっくり治療ができるのよ」
「うん!ますますよいね!」
アリアとコンラートが説明すると、有利は共感しているように笑っている。
「ただ、1つの気がかりはギュンターに黙って出て来たって事でしょうか。帰ったらさぞやこってり絞られる」
「その心配はご無用」
「「「え?」」」
心配ないと言う有利に3人は不思議に思う。
「ギュンターには置手紙をしてきたからさ」
「ハアー、ハアー、」
「で?なぜ、お前まで?」
有利が見た先にいたのは船から顔を海の方へ出し吐きそうな表情をしているヴォルフラムだった。
「僕はお前の婚約者だぞ!旅先でお前がよからぬ事をしないか、監督する義務が、うっ!!うえ!」
「あーあ」
「すみません、この調子で押し切られてしまいまして」
するとコンラートは有利の側に置いてある大きな荷物が気になる様子。
「…それより陛下の方こそ、この荷物…」
「あ、俺も気になってたんだ。何でこんな大きな荷物を」
「着替えにしては多くない?」
コンラートだけでなく、双子もずっと気になっていたらしい。
「あー、これ?これは、」
尋ねられた有利は笑いながらその荷物を開けると、そこにはいたのは。
「ジャーン!」
「!この娘は、」
「暗殺者じゃないですか!」
荷物の中に入っていたのは有利を殺そうとしていたグレタだったのだ。
「いったい、どうやって。見張りに何と言ったんです?」
「親子水入らずで話したいって」
「それじゃ、認めたと同じじゃない」
それを見ていたヴォルフラムは、怒りながら有利の側により怒鳴る。
「いったいどこまでマヌケなんだ!何処の世界に、命を狙ってきた犯人と仲良く旅をする奴がいる!!」
「…ここに1人…」
「目の前にいるじゃない」
「……っ!」
アリアまでもがそう言うと、ヴォルフラムは何も言えなかった。
「それに、どうしておれを狙ったのか、誰から記章を貰ったのか、この子の名前は何?おれは知りたいんだ。でも、よく眠ってるな」
有利がそう言うと、アリアは何かに気づいた。
「……眠ってない。まさか。有利、ちょっとどいて」
「え?」
そう言うとアリアはグレタの額に手を置くと、『やっぱり』と小さく呟く。
「熱があるわよ」
「ええ!?」
「ここは潮風が当たります。船室に急ぎましょう!」
「その方がいいな」
コンラートの意見に同意すると、セルセはグレタを抱え船室へと戻って行った。
グレタを船室に寝かせてからセルセとコンラートは薬を貰いに行き、アリアはいつもと同じ、ヴォルフラム用の薬を作っている。
「…本当に有利達にグレタの名前を言わなくてもいいのかな?」
今だグレタの名前を知らない有利達に対して、アリアは色々と考えていた。
「ま、本人が言わないでって言ってたし…」
ヴォルフラム用の薬を丁度作り終えた時コンラート達が部屋に入ってきた。
「出来たか?」
「セルセ、コンラート。うん、出来たけど?」
「だったら部屋に戻ろうぜ?」
「わかった」
こうして3人は有利達が待っている船室に戻ったのだ。
ガチャ
「ヴォル、起きてて大丈夫なの?」
船室に戻った矢先、ベッドから起き上がっているヴォルフラムを見つける。
「あ、ああ、まあ、」
「?」
歯切れが悪い彼にアリアは首を傾げる。
「あ、」
すると元気になったらしいグレタはアリアの姿を見て、彼女の体にギュッとしがみ付いた。
「…どうしたの?」
「……」
「有利、何したの?」
尋ねての何も言わない彼女にアリアは苦笑しながら有利に尋ねた。
「え?おれは何も!ちょっとビックリしてベッドから降りちゃっただけだから!何もしてないから!」
手を首をぶんぶん横に振りながら否定する有利だったが、コンラートとセルセは意外そうな表情で2人を見る。
「しかし、この子もアリアには懐いてる様子だな」
「女同士、気が合うんじゃねーの?」
「(…グレタ…)」
アリアは苦笑しながら自分にしがみついているグレタの頭を撫でていた。
「う~ん。温泉でリハビリか―、良いね」
「シルドクラウトの温泉街は人間の領土ですが、我々魔族に対しても敵対心を向ける事ない中立的な土地です」
「だから、ゆっくり治療ができるのよ」
「うん!ますますよいね!」
アリアとコンラートが説明すると、有利は共感しているように笑っている。
「ただ、1つの気がかりはギュンターに黙って出て来たって事でしょうか。帰ったらさぞやこってり絞られる」
「その心配はご無用」
「「「え?」」」
心配ないと言う有利に3人は不思議に思う。
「ギュンターには置手紙をしてきたからさ」
「ハアー、ハアー、」
「で?なぜ、お前まで?」
有利が見た先にいたのは船から顔を海の方へ出し吐きそうな表情をしているヴォルフラムだった。
「僕はお前の婚約者だぞ!旅先でお前がよからぬ事をしないか、監督する義務が、うっ!!うえ!」
「あーあ」
「すみません、この調子で押し切られてしまいまして」
するとコンラートは有利の側に置いてある大きな荷物が気になる様子。
「…それより陛下の方こそ、この荷物…」
「あ、俺も気になってたんだ。何でこんな大きな荷物を」
「着替えにしては多くない?」
コンラートだけでなく、双子もずっと気になっていたらしい。
「あー、これ?これは、」
尋ねられた有利は笑いながらその荷物を開けると、そこにはいたのは。
「ジャーン!」
「!この娘は、」
「暗殺者じゃないですか!」
荷物の中に入っていたのは有利を殺そうとしていたグレタだったのだ。
「いったい、どうやって。見張りに何と言ったんです?」
「親子水入らずで話したいって」
「それじゃ、認めたと同じじゃない」
それを見ていたヴォルフラムは、怒りながら有利の側により怒鳴る。
「いったいどこまでマヌケなんだ!何処の世界に、命を狙ってきた犯人と仲良く旅をする奴がいる!!」
「…ここに1人…」
「目の前にいるじゃない」
「……っ!」
アリアまでもがそう言うと、ヴォルフラムは何も言えなかった。
「それに、どうしておれを狙ったのか、誰から記章を貰ったのか、この子の名前は何?おれは知りたいんだ。でも、よく眠ってるな」
有利がそう言うと、アリアは何かに気づいた。
「……眠ってない。まさか。有利、ちょっとどいて」
「え?」
そう言うとアリアはグレタの額に手を置くと、『やっぱり』と小さく呟く。
「熱があるわよ」
「ええ!?」
「ここは潮風が当たります。船室に急ぎましょう!」
「その方がいいな」
コンラートの意見に同意すると、セルセはグレタを抱え船室へと戻って行った。
グレタを船室に寝かせてからセルセとコンラートは薬を貰いに行き、アリアはいつもと同じ、ヴォルフラム用の薬を作っている。
「…本当に有利達にグレタの名前を言わなくてもいいのかな?」
今だグレタの名前を知らない有利達に対して、アリアは色々と考えていた。
「ま、本人が言わないでって言ってたし…」
ヴォルフラム用の薬を丁度作り終えた時コンラート達が部屋に入ってきた。
「出来たか?」
「セルセ、コンラート。うん、出来たけど?」
「だったら部屋に戻ろうぜ?」
「わかった」
こうして3人は有利達が待っている船室に戻ったのだ。
ガチャ
「ヴォル、起きてて大丈夫なの?」
船室に戻った矢先、ベッドから起き上がっているヴォルフラムを見つける。
「あ、ああ、まあ、」
「?」
歯切れが悪い彼にアリアは首を傾げる。
「あ、」
すると元気になったらしいグレタはアリアの姿を見て、彼女の体にギュッとしがみ付いた。
「…どうしたの?」
「……」
「有利、何したの?」
尋ねての何も言わない彼女にアリアは苦笑しながら有利に尋ねた。
「え?おれは何も!ちょっとビックリしてベッドから降りちゃっただけだから!何もしてないから!」
手を首をぶんぶん横に振りながら否定する有利だったが、コンラートとセルセは意外そうな表情で2人を見る。
「しかし、この子もアリアには懐いてる様子だな」
「女同士、気が合うんじゃねーの?」
「(…グレタ…)」
アリアは苦笑しながら自分にしがみついているグレタの頭を撫でていた。