子ども発覚
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「「「おはようございま――す!」」」
「おっはよ――!」
毎日の様に、有利とコンラート、そしてセルセはランニングをしていた。
そんな日課になってきている為にメイド達も有利に気さくに声を掛ける様になっていたのだ。
「どうです?勉強の方は?」
「うん。何とか!少しは読み書きも出来るようになったしね」
「へー。頑張ってるな」
関心するセルセに有利は苦笑する。
「と言っても、まだ優秀な3歳児らしいけど」
「すっかり慣れたようですね。こちらの暮らしにも」
「そうだね」
ランニングを終えた有利はジャージから正装へと着替え寝室へ戻ろうとする。
「おかえり」
「アリア、ただいま!」
「どうだった?ランニングは」
途中、アリアに会うと、有利は笑いながら彼女に近づく。
「うん。お城の周りを一回り。でも、相変わらず後ろの2人は全く息切れをしていないけど」
後ろの2人、つまりコンラートとセルセは普段と変わらない涼しい顔をしていた。
「しょうがないって。俺達、軍人だぞ?これぐらいで息切れなんてしないよ」
「確かに、そうなんだけどさ」
「こっちの生活も、勉強も慣れてきたみたいだし、安心したわ」
安心しているアリアに有利は笑って頷く。
「きっとさ、アリアがいてくれるのも大きいかも」
「?」
どういう事かアリアは不思議に思っていると、有利は『ほら』と説明をする。
「アリアがいる事は向こうの生活と似てるし、だから安心するのかもしれないな~」
元々、有利が生まれた頃から近所に住んでいたアリアは彼にとって姉の様な存在なのだ。
その存在が慣れないこちらの世界でも大きいのだ。
「…そう…」
そう言われたアリアは微笑むだけだった。
有利の部屋へ戻った時、中から怒っている声が聞こえてくる。
「何故陛下のお部屋で寝ているのです?婚約者だからといって婚姻の契りを結ぶ前その様な事を…!」
「お前は古いんだ!!ユーリも僕と一緒に寝たいに決まっている!」
「決まってないって」
有利のベッドの上に座っているヴォルフラムと、その前で説教をしているギュンター。
2人の会話に有利も、そしてコンラートと双子も呆れるだけだった。
「毎朝よく続きますね」
「ホントー。よく飽きないわね」
「ユーリが可愛そうに思えてくるな」
「これにはまだ慣れてない」
コンコン
「?」
「陛下!」
ノックが聞こえ、扉が開くと二コラが入って来た。
「二コラ!」
「お久しぶりです。元気でしたか?」
「今日はどうしたの?」
「お腹の子の様子を、ギーゼラさんに診てもらう日なんです」
以前と変わらない二コラに有利も順調そうで安心していた。
「で、どう?新しい生活は?」
「ヒゥーブのご両親にはとても良くして頂いています。グウェンダル閣下も色々面倒を見てもらっていますし、」
二コラはそっと大きくなってきている自分のお腹に触れる。
「この子と、幸せにやっていけそうです」
「そっか!」
「これでヒューブが一緒なら、なんて」
そう言って笑っている二コラに、事情を知っている有利はそれ以上何も言えなかった。
するとまたノックが聞こえ、1人の兵士が入って来る。
「申し上げます!」
「どうした?」
「魔王陛下におかれましてはー!」
「…そんなにかしこまらなくていいからさ、サクサク言っちゃって…」
「はっ!その、陛下にお目通りをと願う者が、城門に現れまして、」
「待て待て待て!その様な要件は、まず!わたくしに!ギュンターに!」
と、兵士と有利の間にギュンターが飛び込んできた。
だが伝えに来ていた兵士は何か言い難そうに、言葉を続けていく。
「あー、その、」
『?』
そんな彼に部屋にいる全員は不思議に思う。
「ごくごく私的な事ですので、出来ましたら、お人払いを」
「何!?」
人払いと言われ、ヴォルフラムは食って掛かりそうな勢いだったが、すぐにコンラートに止められる。
「まぁまぁ。大丈夫。皆、口は堅いよ」
「言ったって大丈夫でしょ」
「そうだな、さっさと言え」
コンラートと双子に言われた兵は決心した。
「それでは申し上げます!只今、魔王陛下のご落胤と申す者が、あ、いえいえ、仰る方がお見えです!」
『……………』
全員固まる。
「え?」
聞き直す有利。
「只今!魔王陛下のご落胤と仰る方がお見えです!!」
「え??」
「只今!!魔王陛下のご落胤と!」
「ユ――リ――!!!」
ガシッ
「うわ!!!」
「お前という奴は!僕という者がありながら!!」
さすがのヴォルフラムの怒りが絶頂に達し、有利の首を絞めた。
「ちょっと待て!ご落胤ってまさか!?」
焦っている有利にとは正反対にコンラートはいつもと変わらない。
「ご落胤とは、高貴な方が妻ではない女性との間に作った子どもという事です」
「つまり、ヴォル以外の人との間に出来た子どもって事でしょ」
「…お前さ、火に油を注ぐような事を言うなよな…」
いつものアリアにセルセは苦笑する。
「どこだ!どこの女だ!!答えろ!ユーリ!!」
「……はあ、」
「あ、ギュンターが気絶した」
さすがのギュンターもその場で気絶をしてしまい、二コラは頬を赤くしながら笑っていた。
「すごいわユーリ。虫も殺さない様な顔をして」
と、話していたのだ。
「おっはよ――!」
毎日の様に、有利とコンラート、そしてセルセはランニングをしていた。
そんな日課になってきている為にメイド達も有利に気さくに声を掛ける様になっていたのだ。
「どうです?勉強の方は?」
「うん。何とか!少しは読み書きも出来るようになったしね」
「へー。頑張ってるな」
関心するセルセに有利は苦笑する。
「と言っても、まだ優秀な3歳児らしいけど」
「すっかり慣れたようですね。こちらの暮らしにも」
「そうだね」
ランニングを終えた有利はジャージから正装へと着替え寝室へ戻ろうとする。
「おかえり」
「アリア、ただいま!」
「どうだった?ランニングは」
途中、アリアに会うと、有利は笑いながら彼女に近づく。
「うん。お城の周りを一回り。でも、相変わらず後ろの2人は全く息切れをしていないけど」
後ろの2人、つまりコンラートとセルセは普段と変わらない涼しい顔をしていた。
「しょうがないって。俺達、軍人だぞ?これぐらいで息切れなんてしないよ」
「確かに、そうなんだけどさ」
「こっちの生活も、勉強も慣れてきたみたいだし、安心したわ」
安心しているアリアに有利は笑って頷く。
「きっとさ、アリアがいてくれるのも大きいかも」
「?」
どういう事かアリアは不思議に思っていると、有利は『ほら』と説明をする。
「アリアがいる事は向こうの生活と似てるし、だから安心するのかもしれないな~」
元々、有利が生まれた頃から近所に住んでいたアリアは彼にとって姉の様な存在なのだ。
その存在が慣れないこちらの世界でも大きいのだ。
「…そう…」
そう言われたアリアは微笑むだけだった。
有利の部屋へ戻った時、中から怒っている声が聞こえてくる。
「何故陛下のお部屋で寝ているのです?婚約者だからといって婚姻の契りを結ぶ前その様な事を…!」
「お前は古いんだ!!ユーリも僕と一緒に寝たいに決まっている!」
「決まってないって」
有利のベッドの上に座っているヴォルフラムと、その前で説教をしているギュンター。
2人の会話に有利も、そしてコンラートと双子も呆れるだけだった。
「毎朝よく続きますね」
「ホントー。よく飽きないわね」
「ユーリが可愛そうに思えてくるな」
「これにはまだ慣れてない」
コンコン
「?」
「陛下!」
ノックが聞こえ、扉が開くと二コラが入って来た。
「二コラ!」
「お久しぶりです。元気でしたか?」
「今日はどうしたの?」
「お腹の子の様子を、ギーゼラさんに診てもらう日なんです」
以前と変わらない二コラに有利も順調そうで安心していた。
「で、どう?新しい生活は?」
「ヒゥーブのご両親にはとても良くして頂いています。グウェンダル閣下も色々面倒を見てもらっていますし、」
二コラはそっと大きくなってきている自分のお腹に触れる。
「この子と、幸せにやっていけそうです」
「そっか!」
「これでヒューブが一緒なら、なんて」
そう言って笑っている二コラに、事情を知っている有利はそれ以上何も言えなかった。
するとまたノックが聞こえ、1人の兵士が入って来る。
「申し上げます!」
「どうした?」
「魔王陛下におかれましてはー!」
「…そんなにかしこまらなくていいからさ、サクサク言っちゃって…」
「はっ!その、陛下にお目通りをと願う者が、城門に現れまして、」
「待て待て待て!その様な要件は、まず!わたくしに!ギュンターに!」
と、兵士と有利の間にギュンターが飛び込んできた。
だが伝えに来ていた兵士は何か言い難そうに、言葉を続けていく。
「あー、その、」
『?』
そんな彼に部屋にいる全員は不思議に思う。
「ごくごく私的な事ですので、出来ましたら、お人払いを」
「何!?」
人払いと言われ、ヴォルフラムは食って掛かりそうな勢いだったが、すぐにコンラートに止められる。
「まぁまぁ。大丈夫。皆、口は堅いよ」
「言ったって大丈夫でしょ」
「そうだな、さっさと言え」
コンラートと双子に言われた兵は決心した。
「それでは申し上げます!只今、魔王陛下のご落胤と申す者が、あ、いえいえ、仰る方がお見えです!」
『……………』
全員固まる。
「え?」
聞き直す有利。
「只今!魔王陛下のご落胤と仰る方がお見えです!!」
「え??」
「只今!!魔王陛下のご落胤と!」
「ユ――リ――!!!」
ガシッ
「うわ!!!」
「お前という奴は!僕という者がありながら!!」
さすがのヴォルフラムの怒りが絶頂に達し、有利の首を絞めた。
「ちょっと待て!ご落胤ってまさか!?」
焦っている有利にとは正反対にコンラートはいつもと変わらない。
「ご落胤とは、高貴な方が妻ではない女性との間に作った子どもという事です」
「つまり、ヴォル以外の人との間に出来た子どもって事でしょ」
「…お前さ、火に油を注ぐような事を言うなよな…」
いつものアリアにセルセは苦笑する。
「どこだ!どこの女だ!!答えろ!ユーリ!!」
「……はあ、」
「あ、ギュンターが気絶した」
さすがのギュンターもその場で気絶をしてしまい、二コラは頬を赤くしながら笑っていた。
「すごいわユーリ。虫も殺さない様な顔をして」
と、話していたのだ。