竜に会いに行く
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双子とコンラートは、中庭で兵達の訓練をしている。
コンラートの次に強いと言われる双子だが真剣みがない(特に兄が)。
「…ったく疲れるよな~、毎回毎回」
「魔王直属軍隊長様のお言葉とは思えない台詞ね」
「ホントの事だろ?」
セルセのやる気の無い言葉に、休憩中のアリアは呆れながらコンラートの方を見る。
「コンラートは真剣にやってるけど?」
「コンラートと一緒にするなよ」
アリアの言うとおり、コンラートは兵達の訓練をしている。
本来ならば魔王直属軍の隊長であるセルセも、やらなくてはいけない事なのに有利が魔王に就くまではずっと訓練をしていた為か全くやる気が無いのだ。
しばらく経ってから、コンラートは双子の所に来た。
「もう終わったのか?コンラート」
「休憩だよ。セルセも真剣にやればいいのに」
「ほら、同じ事言われてる」
「うるさい」
コンラートも自分と同じ事を言っている事にアリアは笑いながら隣にいる彼を見る。
「全く」
どこか拗ねている彼にコンラートは苦笑するだけだった。
稽古が終わった双子とコンラートは有利とヴォルフラムと共にグウェンダル、ギュンターがいる部屋へと向かった。
そして。
「竜ぅ!!??」
突然の事でギュンターは声が裏返る。
「竜、ですか?」
竜の話を始める有利は目がキラキラしていた。
「そう!竜だよ、竜!やっぱり異世界に来たら、ドラゴンは見ておかなくっちゃ!」
テンションが上がっている彼にギュンターは不思議に思う。
「陛下のお育ちになった世界では、竜は絶滅してしまわれたのですか?」
「最初からいないよ。空想上の動物だからさ。な、アリア!」
「そうね。物語とかに出てくるだけで、実際には存在しないのよ」
アリアの説明も聞き、ギュンターは納得をした。
「そうでしたか…」
「ねえねえ!眞魔国では竜を保護してるんだよね!って事は、どっかに行けば会えるんだよね!」
本物を見れる、という事で有利はワクワク顔になる。
「どんなのかな~。西洋風の翼のあるタイプかな?東洋風の長ーい胴体のタイプかな?」
「しかし、陛下。竜に会うには、」
するとギュンターの言葉を遮るように、グウェンダルは咳払いをする。
「あ、グウェンダル。お邪魔してます」
「これは本来、お前の仕事なのだが?」
「えっと~、俺がやるよりグウェンダルの方が確実だしさ…」
焦りながら有利は言うとグウェンダルに睨まれる。
睨まれた有利は苦笑するだけ。
「へなちょこ」
そんな有利にヴォルフラムは呆れながら呟き、コンラートもまたフォローする。
「まぁまぁ、グウェンダル。陛下はまだ勉強中なんだから、少しずつ政務も国の事もお知りにならばいい」
「ふん。新しい魔王が本気で国の事を勉強したいと思っているのならな」
グウェンダルに聞かれた有利は嬉しそうに話していく。
「いやー、湧き上がるこの向上心!おれ、まだ眞魔国の事知らないしさ、だから国が保護している竜の事とかも知っておきたいんだ!ねえ、ギュンター、ダメ?」
「(何というか、竜をどうしても見たいってよく分かる台詞)」
有利の話を聞きながら、心の中でそう思うアリアは呆れていた。
「…仕方ありません。陛下がそこまで仰るのなら、早速竜の谷へ参りましょう。準備に取り掛からなくては!」
そう言って賛成したギュンターは部屋から出て行く。
「やった――!!」
「当然、僕も行くからな。お前は目を離すと必ず何かやらかすなちょこなんだからな」
「へっ!何とでも言え!ドラゴンだぞ!ドラゴンを見られるんだぞ!」
嬉しそうにギュンターの後を追いかけて行く有利は、ヴォルフラムにへなちょこと言われても全く気にしていない。
むしろ竜を見る事が出来て嬉しさMaxなのだ。
3人が出て行った後、グウェンダルは溜息をつく。
「やれやれ。これで仕事が出来る…」
グウェンダルが言うと、双子とコンラートは苦笑しながら話しかける。
「「ご苦労さん」」
「ご苦労様」
「コンラート、双子、気をつけろ。万が一にも、」
「分かってる。陛下は俺が命に代えてもお守りするよ」
「危ないからって止めるのは、有利の為にはならないんじゃないの?」
コンラートとアリアの話に呆れる。
「甘い事だな」
「そういうグウェンダルこそ、陛下には相当甘いと思うけど?」
「!」
図星だったのか、グウェンダルはそれ以上何も言わなかった。
そんな彼にコンラート達は笑いながら部屋から出て行く。
「じゃ、行ってくるね」
「後はよろしくな」
そう言い残して双子は扉を閉めた。
こうして双子、有利、コンラート、ヴォルフラム、ギュンターは竜が住んでいる、竜の谷へ行く事になったのだった。
コンラートの次に強いと言われる双子だが真剣みがない(特に兄が)。
「…ったく疲れるよな~、毎回毎回」
「魔王直属軍隊長様のお言葉とは思えない台詞ね」
「ホントの事だろ?」
セルセのやる気の無い言葉に、休憩中のアリアは呆れながらコンラートの方を見る。
「コンラートは真剣にやってるけど?」
「コンラートと一緒にするなよ」
アリアの言うとおり、コンラートは兵達の訓練をしている。
本来ならば魔王直属軍の隊長であるセルセも、やらなくてはいけない事なのに有利が魔王に就くまではずっと訓練をしていた為か全くやる気が無いのだ。
しばらく経ってから、コンラートは双子の所に来た。
「もう終わったのか?コンラート」
「休憩だよ。セルセも真剣にやればいいのに」
「ほら、同じ事言われてる」
「うるさい」
コンラートも自分と同じ事を言っている事にアリアは笑いながら隣にいる彼を見る。
「全く」
どこか拗ねている彼にコンラートは苦笑するだけだった。
稽古が終わった双子とコンラートは有利とヴォルフラムと共にグウェンダル、ギュンターがいる部屋へと向かった。
そして。
「竜ぅ!!??」
突然の事でギュンターは声が裏返る。
「竜、ですか?」
竜の話を始める有利は目がキラキラしていた。
「そう!竜だよ、竜!やっぱり異世界に来たら、ドラゴンは見ておかなくっちゃ!」
テンションが上がっている彼にギュンターは不思議に思う。
「陛下のお育ちになった世界では、竜は絶滅してしまわれたのですか?」
「最初からいないよ。空想上の動物だからさ。な、アリア!」
「そうね。物語とかに出てくるだけで、実際には存在しないのよ」
アリアの説明も聞き、ギュンターは納得をした。
「そうでしたか…」
「ねえねえ!眞魔国では竜を保護してるんだよね!って事は、どっかに行けば会えるんだよね!」
本物を見れる、という事で有利はワクワク顔になる。
「どんなのかな~。西洋風の翼のあるタイプかな?東洋風の長ーい胴体のタイプかな?」
「しかし、陛下。竜に会うには、」
するとギュンターの言葉を遮るように、グウェンダルは咳払いをする。
「あ、グウェンダル。お邪魔してます」
「これは本来、お前の仕事なのだが?」
「えっと~、俺がやるよりグウェンダルの方が確実だしさ…」
焦りながら有利は言うとグウェンダルに睨まれる。
睨まれた有利は苦笑するだけ。
「へなちょこ」
そんな有利にヴォルフラムは呆れながら呟き、コンラートもまたフォローする。
「まぁまぁ、グウェンダル。陛下はまだ勉強中なんだから、少しずつ政務も国の事もお知りにならばいい」
「ふん。新しい魔王が本気で国の事を勉強したいと思っているのならな」
グウェンダルに聞かれた有利は嬉しそうに話していく。
「いやー、湧き上がるこの向上心!おれ、まだ眞魔国の事知らないしさ、だから国が保護している竜の事とかも知っておきたいんだ!ねえ、ギュンター、ダメ?」
「(何というか、竜をどうしても見たいってよく分かる台詞)」
有利の話を聞きながら、心の中でそう思うアリアは呆れていた。
「…仕方ありません。陛下がそこまで仰るのなら、早速竜の谷へ参りましょう。準備に取り掛からなくては!」
そう言って賛成したギュンターは部屋から出て行く。
「やった――!!」
「当然、僕も行くからな。お前は目を離すと必ず何かやらかすなちょこなんだからな」
「へっ!何とでも言え!ドラゴンだぞ!ドラゴンを見られるんだぞ!」
嬉しそうにギュンターの後を追いかけて行く有利は、ヴォルフラムにへなちょこと言われても全く気にしていない。
むしろ竜を見る事が出来て嬉しさMaxなのだ。
3人が出て行った後、グウェンダルは溜息をつく。
「やれやれ。これで仕事が出来る…」
グウェンダルが言うと、双子とコンラートは苦笑しながら話しかける。
「「ご苦労さん」」
「ご苦労様」
「コンラート、双子、気をつけろ。万が一にも、」
「分かってる。陛下は俺が命に代えてもお守りするよ」
「危ないからって止めるのは、有利の為にはならないんじゃないの?」
コンラートとアリアの話に呆れる。
「甘い事だな」
「そういうグウェンダルこそ、陛下には相当甘いと思うけど?」
「!」
図星だったのか、グウェンダルはそれ以上何も言わなかった。
そんな彼にコンラート達は笑いながら部屋から出て行く。
「じゃ、行ってくるね」
「後はよろしくな」
そう言い残して双子は扉を閉めた。
こうして双子、有利、コンラート、ヴォルフラム、ギュンターは竜が住んでいる、竜の谷へ行く事になったのだった。