砂漠に降る雨
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アリアの手当てをした後、グウェンダル達を助けに行った。
いくつかある牢屋の中で1カ所だけ兵達2人が馬鹿にした口調で中にいる人物に話していた。
「さすがに大人しいな」
「この法石が練り込まれた部屋では、自慢の魔力も使えまい」
「コイツ、王宮の地下牢に移すんだろ?そういえば、前にも魔族の男を送ったよな」
「その男、脱獄したらしいぜ」
「あの地下牢から?」
「ああ、馬鹿な奴だぜ。今頃砂漠で干からびてるだろうぜ」
「違いない」
ドガ バキッ
「「う…っ」」
いきなり後ろから殴られ、2人はその場で気絶する。
中にグウェンダルがいる事を確認してから、コンラートは兵隊から鍵を奪い扉を開ける。
「随分やられたな、グウェンダル」
「ホントだぜ。こんな所に居たら気分も悪くなりそうだ」
コンラートとセルセがそう言いながら部屋に入ってくると、その後を追うようにヴォルフラムが入ってくる。
「兄上!ご無事ですか!?……っく!」
牢屋に入った途端、ヴォルフラムはその場に座り込む。
「無理をするな」
「グウェンの言うとおりね」
苦笑しながらアリアは牢屋の中を見渡す。
「見ただけでも分かるでしょ。この部屋に法石が埋め込まれてる事が」
苦笑しながら埋め込まれている法石をつつく。
「お前も法石の影響で、苦しいんだろ?」
「これぐらい何ともない!」
「余計な事を」
「「「「?」」」」
余計な事と言うグウェンダルに4人は首を傾げる。
だがコンラートは微笑みながら、グウェンダルに近づき鎖を外し始める。
「生きていてくれて嬉しいよ」
「…ふん」
「兄上!ユーリは何処です?一緒ではないのですか?」
ヴォルフラムの問いにグウェンダルは『ああ』と頷く。
「有利は、ニコラが言ってたように採掘場でしょうね」
「多分な。外に出て採掘場に行けば分かるだろうな」
こうしてアリア達は牢獄を出て採掘場に向かったのだった。
そして採掘場に到着した時だった。
ドシンッ
「「「「「!?」」」」」
突然、大きな音が聞こえたのだ。
ある場所から嵐が吹き荒れており、その中心には魔王になった有利が立っていた。
「あれは、もしや陛下…!?」
「そんな馬鹿な!」
「こんな場所で強い魔力が操れる筈がない!」
ここにいる全員が驚くしかなかった。
「う、くっ」
法石の所為で苦しむヴォルフラムはその場に座り込み、コンラートは彼の背に触れる。
「ここは法石が取れる場所だ。法力が満ちている。苦しいだろうが、耐えるんだ」
「だが、ユーリは、」
「今度の魔王は…」
「有利…」
普通の魔族では魔力を使うのは有り得ない場所で、巨大な魔力を使う有利に驚きや心配が入り混じっていた。
「無償の愛に命を捧げたか弱き乙女を無法に使役し、更に罪無き赤子まで。その行状許し難し!物を壊し、命を奪うことは本意ではないが、やむをえん。お主等を斬る!!」
その瞬間、有利の後ろから大きな土で作られた手が現れる。
「母なる者の命の言葉、冥土の土産に持って行け!」
『そりゃ母親ってもんは、例え息子の背中に羽が生えていなくてガッカリでも、実は何処かの世界で特殊な職業に就いていても、いつだって子どもを愛しているものよ。ホント言うと、女の子が欲しかったな~。可愛いお洋服着せて、一緒にお買い物して、帰りにはフルーツパフェなんか食べちゃったりしてvv男の子ってツマンナイ。いいえ、ううん。自愛に満ちた母はもちろん、いつでも100パーセント愛してるわvvv』
「何だあれは?」
「泥だ」
「泥人形?」
巨大な手を見た3兄弟は驚いているが、双子はどこか呆れて見ている。
「…ホント、ユーリってさ変な物を作るの好きだよな」
「有利だからね」
「…相変わらず下品な奴だ」
有利の『成敗!』と言葉と同時に、泥人形の手は役人達のところに降り下ろさせる。
降り降ろされた手は消えたが、また有利の後ろで新しい泥人形が作られている。
それを遠くで見ているアリア達。
「…さて、どうやって止めようか?」
「そんな事僕に聞くな!あんなとんでもない暴走の止め方なんて…」
「しかし、このままでは無用な犠牲さえも出かねない」
コンラートがそう言うと隣に居たグウェンダルは小さく笑うと、そのまま下に降りて行ったのだ。
「グウェンダル!」
「兄上!」
「グウェン?」
まさかグウェンダルがそんな事をするとは思っていなかった4人は驚くだけだった。
「止めろ!」
「……」
言われた有利はジッとグウェンダルを見る。
「止めるんだ!」
「あ、」
「…え?」
「まさか、グウェンが?」
「兄上?」
止めている事にさらに驚きを隠せない4人。
だがグウェンダルは止めようと大きな声を出していく。
「いったいお前は何をしているんだ!?よく考えろ!!」
いくつかある牢屋の中で1カ所だけ兵達2人が馬鹿にした口調で中にいる人物に話していた。
「さすがに大人しいな」
「この法石が練り込まれた部屋では、自慢の魔力も使えまい」
「コイツ、王宮の地下牢に移すんだろ?そういえば、前にも魔族の男を送ったよな」
「その男、脱獄したらしいぜ」
「あの地下牢から?」
「ああ、馬鹿な奴だぜ。今頃砂漠で干からびてるだろうぜ」
「違いない」
ドガ バキッ
「「う…っ」」
いきなり後ろから殴られ、2人はその場で気絶する。
中にグウェンダルがいる事を確認してから、コンラートは兵隊から鍵を奪い扉を開ける。
「随分やられたな、グウェンダル」
「ホントだぜ。こんな所に居たら気分も悪くなりそうだ」
コンラートとセルセがそう言いながら部屋に入ってくると、その後を追うようにヴォルフラムが入ってくる。
「兄上!ご無事ですか!?……っく!」
牢屋に入った途端、ヴォルフラムはその場に座り込む。
「無理をするな」
「グウェンの言うとおりね」
苦笑しながらアリアは牢屋の中を見渡す。
「見ただけでも分かるでしょ。この部屋に法石が埋め込まれてる事が」
苦笑しながら埋め込まれている法石をつつく。
「お前も法石の影響で、苦しいんだろ?」
「これぐらい何ともない!」
「余計な事を」
「「「「?」」」」
余計な事と言うグウェンダルに4人は首を傾げる。
だがコンラートは微笑みながら、グウェンダルに近づき鎖を外し始める。
「生きていてくれて嬉しいよ」
「…ふん」
「兄上!ユーリは何処です?一緒ではないのですか?」
ヴォルフラムの問いにグウェンダルは『ああ』と頷く。
「有利は、ニコラが言ってたように採掘場でしょうね」
「多分な。外に出て採掘場に行けば分かるだろうな」
こうしてアリア達は牢獄を出て採掘場に向かったのだった。
そして採掘場に到着した時だった。
ドシンッ
「「「「「!?」」」」」
突然、大きな音が聞こえたのだ。
ある場所から嵐が吹き荒れており、その中心には魔王になった有利が立っていた。
「あれは、もしや陛下…!?」
「そんな馬鹿な!」
「こんな場所で強い魔力が操れる筈がない!」
ここにいる全員が驚くしかなかった。
「う、くっ」
法石の所為で苦しむヴォルフラムはその場に座り込み、コンラートは彼の背に触れる。
「ここは法石が取れる場所だ。法力が満ちている。苦しいだろうが、耐えるんだ」
「だが、ユーリは、」
「今度の魔王は…」
「有利…」
普通の魔族では魔力を使うのは有り得ない場所で、巨大な魔力を使う有利に驚きや心配が入り混じっていた。
「無償の愛に命を捧げたか弱き乙女を無法に使役し、更に罪無き赤子まで。その行状許し難し!物を壊し、命を奪うことは本意ではないが、やむをえん。お主等を斬る!!」
その瞬間、有利の後ろから大きな土で作られた手が現れる。
「母なる者の命の言葉、冥土の土産に持って行け!」
『そりゃ母親ってもんは、例え息子の背中に羽が生えていなくてガッカリでも、実は何処かの世界で特殊な職業に就いていても、いつだって子どもを愛しているものよ。ホント言うと、女の子が欲しかったな~。可愛いお洋服着せて、一緒にお買い物して、帰りにはフルーツパフェなんか食べちゃったりしてvv男の子ってツマンナイ。いいえ、ううん。自愛に満ちた母はもちろん、いつでも100パーセント愛してるわvvv』
「何だあれは?」
「泥だ」
「泥人形?」
巨大な手を見た3兄弟は驚いているが、双子はどこか呆れて見ている。
「…ホント、ユーリってさ変な物を作るの好きだよな」
「有利だからね」
「…相変わらず下品な奴だ」
有利の『成敗!』と言葉と同時に、泥人形の手は役人達のところに降り下ろさせる。
降り降ろされた手は消えたが、また有利の後ろで新しい泥人形が作られている。
それを遠くで見ているアリア達。
「…さて、どうやって止めようか?」
「そんな事僕に聞くな!あんなとんでもない暴走の止め方なんて…」
「しかし、このままでは無用な犠牲さえも出かねない」
コンラートがそう言うと隣に居たグウェンダルは小さく笑うと、そのまま下に降りて行ったのだ。
「グウェンダル!」
「兄上!」
「グウェン?」
まさかグウェンダルがそんな事をするとは思っていなかった4人は驚くだけだった。
「止めろ!」
「……」
言われた有利はジッとグウェンダルを見る。
「止めるんだ!」
「あ、」
「…え?」
「まさか、グウェンが?」
「兄上?」
止めている事にさらに驚きを隠せない4人。
だがグウェンダルは止めようと大きな声を出していく。
「いったいお前は何をしているんだ!?よく考えろ!!」