鎖の想い
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「約束の宿にいないとなると、途中で何かあったのかな?」
約束していた宿へ行ったアリア達だった。
だがそこには有利もグウェンダルも、そしてピリアーチェも居なかったのだ。
その為に他の兵達も一緒に、3人を探す事にしたのだ。
「ま、グウェンダルが一緒だから、滅多な事は無いだろうけど」
「くっ!」
4人はフードを頭からスッポリ隠しているが、ヴォルフラムはそれが気に食わないらしい。
「なぜ僕がこんな格好をしなければいけないんだ!?」
「陛下の黒髪ほどじゃ無いが、お前や双子の容姿は目立つんだ」
「あ、」
自分だけでなく、双子も同じだと言われ彼は何も言えなくなる。
「それにここは魔族にはいい感情を持っていない国だからね」
「用心にこした事はないって」
双子にまで言われてしまったヴォルフラム。
「ふん!逃げ隠れなど、僕の性に合わない!」
するとヴォルフラムは大きな溜息をつく。
「ハァ、それにしても気分が悪い」
ヴォルフラムの様子に気づいたのか、アリアはヴォルフラムの側に行く。
「この町には法力に従う要素が満ちてるから。その上、法術氏の数も多いしね。」
「俺達には魔力が無いから分からないけど、無理そうなら宿で待っててもいいんだぞ?」
心配そうにしてしる双子にキッと睨む。
「うるさい!なんだこれぐらい!!」
双子の言葉を否定しながら、先に歩いて行くヴォルフラムだった。
その様子を見ていた3人は呆れる。
「ったく、素直じゃねーな」
「仕方ないんじゃない?有利が心配って事でしょう?」
セルセが呆れた感じで言うと、アリアは苦笑しながら言う。
「ヴォル、待ちなさいって」
呆れながらも彼を追いかけるアリアにセルセはハッと気づく。
「(アイツ、足を庇ってるのか?)…もしかして」
アリアの歩き方を見て気づいた彼はコンラートに話しかける。
「コンラート」
「何だ?」
「アリアの右足を見てみろよ」
「…右足?」
セルセにそう言われてコンラートはアリアの右足を見る。
傍から見てみれば全くと言っていい程、分からない様に歩いている。
だが、軍人である2人はすぐに気づいたのだ。
「! 足を怪我してるのか?」
セルセは頷く。
「多分な。直接聞いたワケじゃないし、歩き方が少し変だから、おそらくそうだと思う」
コンラートは苦笑しながらアリアを見る。
「…相変わらず、怪我を隠すのが上手だな」
「ホントだよ。夜になって宿に戻ったら手当てするしかないな」
そう言いながら2人はアリア達の後を追う。
1日中探し回っていた彼ら。
街並みは兵隊が多く見回りをしていたが、ある建物の所に数名が何か言っていた。
不思議に思った4人はその家の中に入ると、そこには人の声が聞こえる。
「どうしましょうか?」
「……どうするって、わたしに聞かれましても…」
その声の主が分かったのか、セルセは呆れた顔で話しかける。
「何やってんだよ、お前は」
「セルセ、無事でしたのね?良かったですわvv」
感動?の再会を果たしたアリア達だが、家の外に居る兵隊の声はどんどん大きくなっていく。
「誰かいるのか!?」
「隠れてないで出て来い!」
などど、怒鳴っていた。
「兵に見つかったというわけか?」
「その通りですの、コンラートお兄様」
コンラートが苦笑しながらピリアーチェに聞くと、図星という感じで肯定する。
「しょうがない」
そう言うと、コンラートはアリアを横抱きにして穴の方に近づく。
「え、」
いきなりの横抱きに驚きアリアは小さい声でコンラートに聞く。
「ちょ、何?」
「いいから」
彼はアリアを横抱きにしたまま、穴から兵隊を見る。
「すいません、何かあったんですか?」
「そこで何をしている!?」
「いや~…」
コンラートの考えている事が分かったアリアは、大人しく袖を捲り素肌のまま腕をコンラートの首に廻す。
「ははははは」
「お前達もうろうろするな!捜索の邪魔だ!」
「ご苦労さんです」
その意味が分かった兵隊達はそのまま帰って行った。
去って行ったのを確認するとコンラートはその場に座り、アリアは横抱きにされたままコンラートを睨む。
「……せめて一言は言って欲しかったけど?」
「言わなくても分かったじゃないか」
「確かに、そうだけど、」
小さく溜息をつくと、アリアはコンラートから降りて隣に座る。
「もう大丈夫だ」
コンラートは笑顔で隠れていた二コラとジルタに話しかける。
「ありがとう、助かりました」
「ありがとー」
「どういたしまして」
ヴォルフラムは早く探しに行こうと焦っていた。
「こんな事している場合か?早く2人を探しに行こう!」
「それはそうだけど、その子は魔族みたいだし」
アリアもまた一緒にいる小さな子どもの存在に気づき、ここに有利とグウェンダルがいない事にも気づいたのだ。
「それに、ピリアがここにいるのに、どうしてユーリ達が居ないんだよ」
すると今まで大人しく聞いていた二コラは驚く。
「貴方達も、ユーリと知り合いなの!?」
「ここにピリアが居るんだし、彼女は有利の事を知ってるのね?」
「色々と有りましたのよ、アリア」
苦笑するピリアーチェ。
だが二コラだけは全員を見た後、不思議そうな表情でヴォルフラムを見る。
「じゃぁ、もしかして貴方が、婚約者をお兄さんに奪われたという弟さんね?」
「な、何――――!?」
ニコラがヴォルフラムにそう言うと、ヴォルフラムは驚きピリアーチェに問いだす。
「どういう事です!!姉上!兄上とユーリはいったい何をしたのですか!?」
「ですから色々あったのですわ」
「「色々ね~…」」
双子は呆れた感じでピリアーチェを見る。
その後、アリア達はニコラをジルタを連れて宿に戻る事にしたのだった。
約束していた宿へ行ったアリア達だった。
だがそこには有利もグウェンダルも、そしてピリアーチェも居なかったのだ。
その為に他の兵達も一緒に、3人を探す事にしたのだ。
「ま、グウェンダルが一緒だから、滅多な事は無いだろうけど」
「くっ!」
4人はフードを頭からスッポリ隠しているが、ヴォルフラムはそれが気に食わないらしい。
「なぜ僕がこんな格好をしなければいけないんだ!?」
「陛下の黒髪ほどじゃ無いが、お前や双子の容姿は目立つんだ」
「あ、」
自分だけでなく、双子も同じだと言われ彼は何も言えなくなる。
「それにここは魔族にはいい感情を持っていない国だからね」
「用心にこした事はないって」
双子にまで言われてしまったヴォルフラム。
「ふん!逃げ隠れなど、僕の性に合わない!」
するとヴォルフラムは大きな溜息をつく。
「ハァ、それにしても気分が悪い」
ヴォルフラムの様子に気づいたのか、アリアはヴォルフラムの側に行く。
「この町には法力に従う要素が満ちてるから。その上、法術氏の数も多いしね。」
「俺達には魔力が無いから分からないけど、無理そうなら宿で待っててもいいんだぞ?」
心配そうにしてしる双子にキッと睨む。
「うるさい!なんだこれぐらい!!」
双子の言葉を否定しながら、先に歩いて行くヴォルフラムだった。
その様子を見ていた3人は呆れる。
「ったく、素直じゃねーな」
「仕方ないんじゃない?有利が心配って事でしょう?」
セルセが呆れた感じで言うと、アリアは苦笑しながら言う。
「ヴォル、待ちなさいって」
呆れながらも彼を追いかけるアリアにセルセはハッと気づく。
「(アイツ、足を庇ってるのか?)…もしかして」
アリアの歩き方を見て気づいた彼はコンラートに話しかける。
「コンラート」
「何だ?」
「アリアの右足を見てみろよ」
「…右足?」
セルセにそう言われてコンラートはアリアの右足を見る。
傍から見てみれば全くと言っていい程、分からない様に歩いている。
だが、軍人である2人はすぐに気づいたのだ。
「! 足を怪我してるのか?」
セルセは頷く。
「多分な。直接聞いたワケじゃないし、歩き方が少し変だから、おそらくそうだと思う」
コンラートは苦笑しながらアリアを見る。
「…相変わらず、怪我を隠すのが上手だな」
「ホントだよ。夜になって宿に戻ったら手当てするしかないな」
そう言いながら2人はアリア達の後を追う。
1日中探し回っていた彼ら。
街並みは兵隊が多く見回りをしていたが、ある建物の所に数名が何か言っていた。
不思議に思った4人はその家の中に入ると、そこには人の声が聞こえる。
「どうしましょうか?」
「……どうするって、わたしに聞かれましても…」
その声の主が分かったのか、セルセは呆れた顔で話しかける。
「何やってんだよ、お前は」
「セルセ、無事でしたのね?良かったですわvv」
感動?の再会を果たしたアリア達だが、家の外に居る兵隊の声はどんどん大きくなっていく。
「誰かいるのか!?」
「隠れてないで出て来い!」
などど、怒鳴っていた。
「兵に見つかったというわけか?」
「その通りですの、コンラートお兄様」
コンラートが苦笑しながらピリアーチェに聞くと、図星という感じで肯定する。
「しょうがない」
そう言うと、コンラートはアリアを横抱きにして穴の方に近づく。
「え、」
いきなりの横抱きに驚きアリアは小さい声でコンラートに聞く。
「ちょ、何?」
「いいから」
彼はアリアを横抱きにしたまま、穴から兵隊を見る。
「すいません、何かあったんですか?」
「そこで何をしている!?」
「いや~…」
コンラートの考えている事が分かったアリアは、大人しく袖を捲り素肌のまま腕をコンラートの首に廻す。
「ははははは」
「お前達もうろうろするな!捜索の邪魔だ!」
「ご苦労さんです」
その意味が分かった兵隊達はそのまま帰って行った。
去って行ったのを確認するとコンラートはその場に座り、アリアは横抱きにされたままコンラートを睨む。
「……せめて一言は言って欲しかったけど?」
「言わなくても分かったじゃないか」
「確かに、そうだけど、」
小さく溜息をつくと、アリアはコンラートから降りて隣に座る。
「もう大丈夫だ」
コンラートは笑顔で隠れていた二コラとジルタに話しかける。
「ありがとう、助かりました」
「ありがとー」
「どういたしまして」
ヴォルフラムは早く探しに行こうと焦っていた。
「こんな事している場合か?早く2人を探しに行こう!」
「それはそうだけど、その子は魔族みたいだし」
アリアもまた一緒にいる小さな子どもの存在に気づき、ここに有利とグウェンダルがいない事にも気づいたのだ。
「それに、ピリアがここにいるのに、どうしてユーリ達が居ないんだよ」
すると今まで大人しく聞いていた二コラは驚く。
「貴方達も、ユーリと知り合いなの!?」
「ここにピリアが居るんだし、彼女は有利の事を知ってるのね?」
「色々と有りましたのよ、アリア」
苦笑するピリアーチェ。
だが二コラだけは全員を見た後、不思議そうな表情でヴォルフラムを見る。
「じゃぁ、もしかして貴方が、婚約者をお兄さんに奪われたという弟さんね?」
「な、何――――!?」
ニコラがヴォルフラムにそう言うと、ヴォルフラムは驚きピリアーチェに問いだす。
「どういう事です!!姉上!兄上とユーリはいったい何をしたのですか!?」
「ですから色々あったのですわ」
「「色々ね~…」」
双子は呆れた感じでピリアーチェを見る。
その後、アリア達はニコラをジルタを連れて宿に戻る事にしたのだった。