内戦、勃発
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「アリア、」
「何?」
「その頭の包帯、いったいどうしたんだ?」
有利はアリアの頭に巻かれている包帯を見て不思議に思う。
「ああ、連れて来られる時に殴られちゃって」
「え!?」
まさかの話に有利は驚く。
「ま、一応手当てはしたし、心配しないで」
「う、うん…」
そう言うアリアが微笑んでいる事に、有利はそれ以上何も言えなかった。
ガッ ガッ ガッ
「スプーンで壁に穴あけ。これこそ、脱獄の王道だよな~」
「それ、何年かかると思ってる?」
「だよな…」
外側の壁にスプーンで穴を開け様としている有利に、ソファに座っているアリアは呆れる。
コンコン
「ん?」
「お部屋のお掃除に参りましたー」
「うお!」
ノックをして部屋に入って来たのはメイドの恰好をしているヨザックだった。
「なんっつ~、ゴッツイメイド。それ無理ありすぎるって、ヨザック」
「あれ?もうばれましたか?口紅の色が薄すぎたわ」
「そういう問題じゃなくって、」
「…こんなメイドがいたら、怖いって」
そのままヨザックは扉を閉め、有利の元を近づく。
「グウェンダル閣下からのご命令でしてね。シュトッフェルの動向を探る為、潜り込んでたってワケです」
すると有利はハッとなる。
「あ、さっきアリアが言っていた『あの男』って」
隣に歩いてくる彼女に尋ねるとアリアは笑う。
「そう、ヨザの事。もしかしたらグウェンの命令で来てるのかな?って思ってたから」
「さすが。よくわかったな」
「長い付き合いだからね」
ヨザックは笑いながら有利に『これに来てください』と言いながら、先程から持っているバケツを見せる。
バケツの中を見た有利は顔を赤くした。
「うっ マジで?これ着るの?」
だがヨザックは全くと言っていい程、気にしておらず笑顔のまま。
「囚われの身というご自身の立場を踏まえて、ご検討ください?陛下」
「……いや…あれ?」
すると有利はある事に気づく。
「何でアリアは着ないの!?」
「…一応、手当をしに行く者という事で、私は着ない。諦めて着たほうがいいんじゃない?有利vv」
「…うっ!」
アリアの微笑みに何も言えなくなる有利だった。
有利が着替えている間、ヨザックはある事に気づく。
「…お前、その頭はどうしたんだ?」
「…あぁ、ここに連れて来られる時、頭を殴られちゃって」
アリアが淡々と答えると、ヨザックは驚いたが何処からか救急箱を出す。
「馬鹿だな。モルギフの時といい怪我が多いぞ?頭貸しな、手当してやっから」
「うん」
ヨザックがそう言うとアリアは大人しく頭をヨザックの方に向ける。
さすがヨザックと言えばいいのか、少しの時間で綺麗に手当し終えた。
「さすがだね」
「ま、ガキの頃からお前やセルセの手当をしてれば、早く出来る様になるって」
ヨザックが子供の頃の話をいきなり出したので、アリアは拗ねた感じで言う。
「……うるさいな。子どもだったんだからしょうがないじゃない」
そして、無事(?)に着替え終えた有利と共に部屋から脱出した。
「まぁ~vv可愛い~vお似合いですよ?陛下」
「ホント。可愛いよ?有利」
何とヨザックは渡した服というのは、この城で使用されているメイド服だった。
笑いながら褒められた有利は顔を赤くする。
「うるさい!!しかし、こんな姿をヴォルフラムに見られたら…」
「…想像はつくけどね…」
「お静かに」
すると少し離れた場所から走って来る音が聞こえてくる。
「全員配置につきました!」
「よーし!レイヴン様に報告だ!」
「は!」
何かの準備を始めている兵隊達を見て、アリアとヨザックは深刻な表情になる。
「こりゃ、いよいよおっぱじまったな」
「ホント嫌になるわね」
「何が?」
アリアとヨザックの会話の内容がつかめない有利は何なのか2人に聞くと、2人は声をそろえて言う。
「「戦争」」
「せ、戦争だ!?むぐっ」
2人の言葉に驚いたユーリは、つい大声で聞き直してしまった。
アリアはすぐに有利の口を後ろから抑える。
「有利、静かにしてよ」
有利はアリアが手を離した時、2人に詳しく聞く。
「何で戦争になるんだよ!?」
「陛下が捕まったって言うんで、グウェンダル閣下が決めたんでしょう?シュトッフェルはこれで、立派な反逆者ってわけだ」
ヨザックの説明で有利はショックを受け、信じられない様な声で言う。
「…俺が、捕まったから?」
「有利、」
「ま、あの狸オヤジは目障りでしたからね。陛下としても、これですっきりいたしましょう?」
冗談な感じでヨザックが話していると、有利がいきなり大声で話す。
「止めなくちゃ!!」
「え?戦争を?」
「止めなくちゃって、あ!!」
「魔王陛下!」
少し離れた場所から兵隊の声が聞こえ、ヨザックだけでなく有利とアリアも驚く。
「あ!」
「やっべ」
「あら」
「だ、誰の事?おれは只の可愛いメイドで、」
だが有利は何とか誤魔化そうとするが、兵はすぐに彼に近づく。
「部屋にお戻りください!陛下、」
ボコッ
「うわっ!」
すると有利に近づいた兵隊が倒れる。
「ヨザック!」
近づいた兵を持っていたモップで倒したのはヨザックだった。
「俺に任せて行ってください!」
「でも、それ、モップ」
「ウロチョロされての邪魔なだけなんですよ!それに」
「え?」
「戦争、止めるんでしょう?陛下」
そうはっきりと言うヨザックに有利は一瞬驚いたが、すぐに真剣な表情で笑う。
「ああ!」
そう言って有利はその場から走り出し、アリアも同じ様に走り出そうとしたが振り返る。
「『気をつけて』なーんて、ヨザには必要無い言葉?」
「ま~な。でも少しは心配して欲しいぞ?」
「…じゃ、私は行くから。気をつけてね」
そう言い残し、アリアも有利の後を追いかけて行った。
「何?」
「その頭の包帯、いったいどうしたんだ?」
有利はアリアの頭に巻かれている包帯を見て不思議に思う。
「ああ、連れて来られる時に殴られちゃって」
「え!?」
まさかの話に有利は驚く。
「ま、一応手当てはしたし、心配しないで」
「う、うん…」
そう言うアリアが微笑んでいる事に、有利はそれ以上何も言えなかった。
ガッ ガッ ガッ
「スプーンで壁に穴あけ。これこそ、脱獄の王道だよな~」
「それ、何年かかると思ってる?」
「だよな…」
外側の壁にスプーンで穴を開け様としている有利に、ソファに座っているアリアは呆れる。
コンコン
「ん?」
「お部屋のお掃除に参りましたー」
「うお!」
ノックをして部屋に入って来たのはメイドの恰好をしているヨザックだった。
「なんっつ~、ゴッツイメイド。それ無理ありすぎるって、ヨザック」
「あれ?もうばれましたか?口紅の色が薄すぎたわ」
「そういう問題じゃなくって、」
「…こんなメイドがいたら、怖いって」
そのままヨザックは扉を閉め、有利の元を近づく。
「グウェンダル閣下からのご命令でしてね。シュトッフェルの動向を探る為、潜り込んでたってワケです」
すると有利はハッとなる。
「あ、さっきアリアが言っていた『あの男』って」
隣に歩いてくる彼女に尋ねるとアリアは笑う。
「そう、ヨザの事。もしかしたらグウェンの命令で来てるのかな?って思ってたから」
「さすが。よくわかったな」
「長い付き合いだからね」
ヨザックは笑いながら有利に『これに来てください』と言いながら、先程から持っているバケツを見せる。
バケツの中を見た有利は顔を赤くした。
「うっ マジで?これ着るの?」
だがヨザックは全くと言っていい程、気にしておらず笑顔のまま。
「囚われの身というご自身の立場を踏まえて、ご検討ください?陛下」
「……いや…あれ?」
すると有利はある事に気づく。
「何でアリアは着ないの!?」
「…一応、手当をしに行く者という事で、私は着ない。諦めて着たほうがいいんじゃない?有利vv」
「…うっ!」
アリアの微笑みに何も言えなくなる有利だった。
有利が着替えている間、ヨザックはある事に気づく。
「…お前、その頭はどうしたんだ?」
「…あぁ、ここに連れて来られる時、頭を殴られちゃって」
アリアが淡々と答えると、ヨザックは驚いたが何処からか救急箱を出す。
「馬鹿だな。モルギフの時といい怪我が多いぞ?頭貸しな、手当してやっから」
「うん」
ヨザックがそう言うとアリアは大人しく頭をヨザックの方に向ける。
さすがヨザックと言えばいいのか、少しの時間で綺麗に手当し終えた。
「さすがだね」
「ま、ガキの頃からお前やセルセの手当をしてれば、早く出来る様になるって」
ヨザックが子供の頃の話をいきなり出したので、アリアは拗ねた感じで言う。
「……うるさいな。子どもだったんだからしょうがないじゃない」
そして、無事(?)に着替え終えた有利と共に部屋から脱出した。
「まぁ~vv可愛い~vお似合いですよ?陛下」
「ホント。可愛いよ?有利」
何とヨザックは渡した服というのは、この城で使用されているメイド服だった。
笑いながら褒められた有利は顔を赤くする。
「うるさい!!しかし、こんな姿をヴォルフラムに見られたら…」
「…想像はつくけどね…」
「お静かに」
すると少し離れた場所から走って来る音が聞こえてくる。
「全員配置につきました!」
「よーし!レイヴン様に報告だ!」
「は!」
何かの準備を始めている兵隊達を見て、アリアとヨザックは深刻な表情になる。
「こりゃ、いよいよおっぱじまったな」
「ホント嫌になるわね」
「何が?」
アリアとヨザックの会話の内容がつかめない有利は何なのか2人に聞くと、2人は声をそろえて言う。
「「戦争」」
「せ、戦争だ!?むぐっ」
2人の言葉に驚いたユーリは、つい大声で聞き直してしまった。
アリアはすぐに有利の口を後ろから抑える。
「有利、静かにしてよ」
有利はアリアが手を離した時、2人に詳しく聞く。
「何で戦争になるんだよ!?」
「陛下が捕まったって言うんで、グウェンダル閣下が決めたんでしょう?シュトッフェルはこれで、立派な反逆者ってわけだ」
ヨザックの説明で有利はショックを受け、信じられない様な声で言う。
「…俺が、捕まったから?」
「有利、」
「ま、あの狸オヤジは目障りでしたからね。陛下としても、これですっきりいたしましょう?」
冗談な感じでヨザックが話していると、有利がいきなり大声で話す。
「止めなくちゃ!!」
「え?戦争を?」
「止めなくちゃって、あ!!」
「魔王陛下!」
少し離れた場所から兵隊の声が聞こえ、ヨザックだけでなく有利とアリアも驚く。
「あ!」
「やっべ」
「あら」
「だ、誰の事?おれは只の可愛いメイドで、」
だが有利は何とか誤魔化そうとするが、兵はすぐに彼に近づく。
「部屋にお戻りください!陛下、」
ボコッ
「うわっ!」
すると有利に近づいた兵隊が倒れる。
「ヨザック!」
近づいた兵を持っていたモップで倒したのはヨザックだった。
「俺に任せて行ってください!」
「でも、それ、モップ」
「ウロチョロされての邪魔なだけなんですよ!それに」
「え?」
「戦争、止めるんでしょう?陛下」
そうはっきりと言うヨザックに有利は一瞬驚いたが、すぐに真剣な表情で笑う。
「ああ!」
そう言って有利はその場から走り出し、アリアも同じ様に走り出そうとしたが振り返る。
「『気をつけて』なーんて、ヨザには必要無い言葉?」
「ま~な。でも少しは心配して欲しいぞ?」
「…じゃ、私は行くから。気をつけてね」
そう言い残し、アリアも有利の後を追いかけて行った。