竜王の石
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「コンラート、これから行くの?」
自室のバルコニーから双子は庭で出発の準備をしているコンラート、そして彼に話しかけているグウェンダルを見下ろしていた。
「城下で騒ぎが起こってるみたいで、コンラートがそれを確認しに行くんだよ」
「騒ぎ?」
「通りかかりの人が襲われた、とか」
「へー」
セルセは肩を竦めながら呆れるように話す。
「グウェンなんて、『魔王陛下が来た途端にこれだ』なんて言ってたぞ」
「…それは有利の所為じゃないと思うけどね」
「まーな」
お互いが苦笑しながら庭にいる2人を見ながら話を続けていく。
「で、ユーリには知らせないでくれって、コンラートが」
「そう。城内の警備はリュイにも頼んでおいたから」
「ああ。俺もグウェンと交代でユーリの警備だよ」
「私も何人かを連れて、城内を見回るけど」
有利が眞魔国に帰ってきて早々に、事件が起きてしまったのだった。
そして言っていた通り、セルセは今も警備をしているグウェンダルの元へ向かっている途中だった。
「あれ?コンラート。もう戻って来たのか?」
「ああ。ちょっと、気になる事があってな」
「?気になる事?」
いったい何の事だろう、と思いながら2人はグウェンダルの元へ向かう。
「!」
足音にグウェンダルはハッとなる。
そして自分の目の前に現れたのはセルセとコンラートだった。
「フォンヴォルテール卿自ら警護とは、頼もしいね」
「お疲れさん」
「巡回のついでだ。それにお前が来たのなら、後はお前に任せる」
そうセルセに話した。
「陛下は?」
「よく眠っている。全く呑気なものだ」
「そうか」
城下から彼が戻って来たという事で、グウェンダルはコンラートに尋ねる。
「城下の方は?」
「只の強盗じゃない。襲われた者は何も盗られていないからな」
「…気に入らんな」
「グウェン?」
その場から歩き出した彼にセルセは首を傾げたが、グウェンダルはいつもと変わらない口調。
「警備の兵を増やす。お前が指揮を取れ。まだ鼠共の目的が魔王と決まったわけではない。城の守りを固めるのが先決だろう。
セルセ、お前の兵達も借りるぞ」
「ああ。リュイには伝えてあるから構わないぞ」
「すまんな」
そう言ってさらに兵を固めようとするグウェンダルだったのだ。
翌朝。
「ふあ、」
「眠そうね、セルセ」
欠伸をする彼に苦笑する。
「ずっと扉の前で警備をしていたら、眠くもなるさ」
事情を知っているコンラートは只笑いながら話していた。
3人はそのまま有利の寝室へと入る。
「おはようございます、陛下」
「「おはよう、ユーリ(有利)」」
「コンラッド!陛下って呼ぶなよ!名付け親!」
起こしに行ったが、有利はすでに起きておりベッドの近くで立っていたのだ。
だがどこか呆れたような、そして怒っているような口調でベッドの中にいる彼を見る。
「ところでこれ、どうにかならないかな?追い出したはずなのに、勝手に潜り込んでるし。コイツの所為でさよなら負けを…!」
「へなちょこ~~…」
「へなちょこ言うな――――!!」
追い出したはずのヴォルフラムがベッドの中に入っていたのだった。
そんな2人の会話(?)に3人は笑うだけだった。
「さて、すぐ朝食にしますか?」
「いや!まずは朝練だ!」
「では、お召し替えを」
着替えた有利は中庭で深呼吸をしていた。
「うん。やっぱ、」
「朝の空気は気持ちいいですね」
有利の言葉の続きを言うようにコンラートが話したのだ。
「あれ?コンラッド達も走るの?」
自分の側に寄ってきたコンラートと双子を見る。
「お供します」
「体力作りみたいなもんだしな」
「私もいい加減に体力、元に戻さなきゃ」
17年も平和な所で暮らしていた為に、自分の運動能力を元に戻す為にアリアも走る事にしたのだ。
すると有利はある事に気づく。
「それはいいけど、剣は置いてくれば?重いだろ?」
「馴れてますよ。剣は俺の一部みたいなもんです」
「馴れれば普通だな」
「さ、行こうかなっと」
そう言って3人は走り始め、すぐに有利も追いかける。
そして。
「ハア、ハア、ハア、」
「有利、大丈夫?」
中庭に戻って来た4人だったが、有利だけは今にも倒れそうになりながら立っていた。
「朝の運動はやっぱり良いものですね」
涼しい顔をしている3人を恨めしそうに見上げる。
「ペース早すぎっ 何でそんな涼しい顔なの?」
「80年も軍に居ると慣れますよ」
「普通は、その前に、足腰立たなくなるよ~~、はあ~…」
「おい、ユーリ」
その場に倒れた有利に3人は驚く。
自室のバルコニーから双子は庭で出発の準備をしているコンラート、そして彼に話しかけているグウェンダルを見下ろしていた。
「城下で騒ぎが起こってるみたいで、コンラートがそれを確認しに行くんだよ」
「騒ぎ?」
「通りかかりの人が襲われた、とか」
「へー」
セルセは肩を竦めながら呆れるように話す。
「グウェンなんて、『魔王陛下が来た途端にこれだ』なんて言ってたぞ」
「…それは有利の所為じゃないと思うけどね」
「まーな」
お互いが苦笑しながら庭にいる2人を見ながら話を続けていく。
「で、ユーリには知らせないでくれって、コンラートが」
「そう。城内の警備はリュイにも頼んでおいたから」
「ああ。俺もグウェンと交代でユーリの警備だよ」
「私も何人かを連れて、城内を見回るけど」
有利が眞魔国に帰ってきて早々に、事件が起きてしまったのだった。
そして言っていた通り、セルセは今も警備をしているグウェンダルの元へ向かっている途中だった。
「あれ?コンラート。もう戻って来たのか?」
「ああ。ちょっと、気になる事があってな」
「?気になる事?」
いったい何の事だろう、と思いながら2人はグウェンダルの元へ向かう。
「!」
足音にグウェンダルはハッとなる。
そして自分の目の前に現れたのはセルセとコンラートだった。
「フォンヴォルテール卿自ら警護とは、頼もしいね」
「お疲れさん」
「巡回のついでだ。それにお前が来たのなら、後はお前に任せる」
そうセルセに話した。
「陛下は?」
「よく眠っている。全く呑気なものだ」
「そうか」
城下から彼が戻って来たという事で、グウェンダルはコンラートに尋ねる。
「城下の方は?」
「只の強盗じゃない。襲われた者は何も盗られていないからな」
「…気に入らんな」
「グウェン?」
その場から歩き出した彼にセルセは首を傾げたが、グウェンダルはいつもと変わらない口調。
「警備の兵を増やす。お前が指揮を取れ。まだ鼠共の目的が魔王と決まったわけではない。城の守りを固めるのが先決だろう。
セルセ、お前の兵達も借りるぞ」
「ああ。リュイには伝えてあるから構わないぞ」
「すまんな」
そう言ってさらに兵を固めようとするグウェンダルだったのだ。
翌朝。
「ふあ、」
「眠そうね、セルセ」
欠伸をする彼に苦笑する。
「ずっと扉の前で警備をしていたら、眠くもなるさ」
事情を知っているコンラートは只笑いながら話していた。
3人はそのまま有利の寝室へと入る。
「おはようございます、陛下」
「「おはよう、ユーリ(有利)」」
「コンラッド!陛下って呼ぶなよ!名付け親!」
起こしに行ったが、有利はすでに起きておりベッドの近くで立っていたのだ。
だがどこか呆れたような、そして怒っているような口調でベッドの中にいる彼を見る。
「ところでこれ、どうにかならないかな?追い出したはずなのに、勝手に潜り込んでるし。コイツの所為でさよなら負けを…!」
「へなちょこ~~…」
「へなちょこ言うな――――!!」
追い出したはずのヴォルフラムがベッドの中に入っていたのだった。
そんな2人の会話(?)に3人は笑うだけだった。
「さて、すぐ朝食にしますか?」
「いや!まずは朝練だ!」
「では、お召し替えを」
着替えた有利は中庭で深呼吸をしていた。
「うん。やっぱ、」
「朝の空気は気持ちいいですね」
有利の言葉の続きを言うようにコンラートが話したのだ。
「あれ?コンラッド達も走るの?」
自分の側に寄ってきたコンラートと双子を見る。
「お供します」
「体力作りみたいなもんだしな」
「私もいい加減に体力、元に戻さなきゃ」
17年も平和な所で暮らしていた為に、自分の運動能力を元に戻す為にアリアも走る事にしたのだ。
すると有利はある事に気づく。
「それはいいけど、剣は置いてくれば?重いだろ?」
「馴れてますよ。剣は俺の一部みたいなもんです」
「馴れれば普通だな」
「さ、行こうかなっと」
そう言って3人は走り始め、すぐに有利も追いかける。
そして。
「ハア、ハア、ハア、」
「有利、大丈夫?」
中庭に戻って来た4人だったが、有利だけは今にも倒れそうになりながら立っていた。
「朝の運動はやっぱり良いものですね」
涼しい顔をしている3人を恨めしそうに見上げる。
「ペース早すぎっ 何でそんな涼しい顔なの?」
「80年も軍に居ると慣れますよ」
「普通は、その前に、足腰立たなくなるよ~~、はあ~…」
「おい、ユーリ」
その場に倒れた有利に3人は驚く。