一族の術
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「なるべく夜にやるべきか?」
アリアの私室にセルセも来ていた。
「夜でもいいけど、たまにコンラートも部屋に来るから…」
その言葉にセルセはある事に気づき、二っと笑う。
「…やっとくっ付いたんだな。ったく、さっさとくっ付けば良かったものを」
「…うるさいな//」
笑うセルセにアリアは顔を赤くしながら軽く彼の腕を叩く。
その行為に全く気にしてないセルセはテーブルに置いてある、1冊の本に触れる。
「せっかく貰ったもんだからな。母様の様に、全ての術を使えるようになりたいな」
「…そうね…」
先日、ツェリから受け取った父親からの、正確には母親からの贈り物の本を受け取った事に、どこか懐かしそうに微笑むセルセだった。
そしてそれは、アリアも同じ気持ちでもあるのだ。
だがアリアは、『でも』と続ける。
「夜に練習したって、どうせ有利を守る為に術を使ったら皆に知られちゃうでしょ?」
「そうなんだよなー。結局知られるぐらいなら、堂々と練習でもするか」
「それに賛成」
アリアはその本を開きながら尋ねる。
「セルセはどれが得意?」
「俺か?」
尋ねられた彼は『うーん』と考える。
「俺は…、剣術だけど、それはお前もだろ?」
「そうね」
ペラペラとページをめくりながら考えていく。
「あえて言うなら、鏡術、かな?」
「私は、香術の方が得意だな」
するとセルセは提案をする。
「2人で剣術を覚えるとして、他の術は互いが得意なものを先に会得する。で、それを教え合うっていうのはどうだ?」
「賛成。私は香術の他に、扇術も練習したかったし。いい?」
「ああ。いいぞ」
コンコン
「!」
「はい?」
すると扉からノックが聞こえ、セルセはすぐに開いていた本を閉じる。
アリアの承諾で部屋に入ってきたのはコンラートだった。
彼を確認した双子は、何時もと変わらない顔で話す。
「…俺達の話聞こえたか?」
セルセの問い掛けにコンラートは不思議に思う。
「いや、聞いてないけど?何かあったのか?」
「聞こえてないなら、別にいい。気にしないでくれ」
「…ああ」
「で、どうしたの?」
アリアの質問に、コンラートは笑いながら答える。
「ユーリが眞王廟に来るらしいから、ギュンターが呼んで来いと」
「了解。ユーリを向かえに行こうぜ」
そう言ってセルセはさっさと部屋から出て行った。
そんな彼の後ろ姿を見ながらアリアは苦笑する。
「…早く行きすぎだよ」
「セルセらしいじゃないか」
「ま、そうだけど…」
アリアとコンラートは普通に歩きながら眞王廟に有利を向かえに行こうとしていた。
馬が待っている所ではさっさと行った#dn=2#]、コンラートの妹であるピリアーチェ、有利の婚約者のヴォルフラム、王佐のギュンターが待っていた。
「遅いぞ!!早く行くんだからな!!」
「そうです!早く陛下を迎えに行かなくては!!」
「ヴォル、ギュンター、うるさい(ニッコリ)」
アリアの笑みに二人は恐怖を感じた。
何時も感情を爆発しない…と言うか、何時も静かな分、怒ると怖いのだ。
あのグウェンダルでさえ怒っている時のアリアには勝てない。
「さぁ、早く行きましょう?陛下を向かえに」
こうして6人は有利を向かえに行ったのだ。
アリア達は眞王廟で男が入る為の許可を得てから中に入る。
中庭の噴水の所には有利が女性兵隊に囲まれている中で笑ってるのを見たヴォルフラムが怒りながら歩く。
「ユーリ!お前という奴はまた誰彼構わず愛想良くしおって!!」
ヴォルフラムやセルセ達を見た有利は驚いている。
「あーヴォルフラム。ここって男子禁制なんだろ?何で居るんだ?コンラッドやセルセまでもさ」
「許可さえ取れば男でも入れるんですよ」
「女は許可なんて取らなくても入れるしね」
有利はコンラートの手を借り、噴水から出てきた。
「陛下、風邪でも召されたら大変です。さ」
濡れている有利にギュンターはすぐにタオルを掛けた。
感謝をした彼は不思議そうに周りを見渡す。
「えっと~、ここって」
分からない有利にピリアーチェが説明をする。
「初代魔王の眞王を祀っている眞王廟ですわ。血盟城から見える山の上にありますの」
「へぇ~、今回は近場なんだ」
「そもそもユーリはこの国の王なのだから、一々異世界に送り返さなければいいんだ!」
怒って話すヴォルフラムにアリアは苦笑する。
「無理言わないの。有利だって向こうでの生活があるんだから、」
「そして、それが偉大なる眞王のご意思なのですよ」
アリアの言葉を遮るように話したのは、1人の女の子だった。
アリアの私室にセルセも来ていた。
「夜でもいいけど、たまにコンラートも部屋に来るから…」
その言葉にセルセはある事に気づき、二っと笑う。
「…やっとくっ付いたんだな。ったく、さっさとくっ付けば良かったものを」
「…うるさいな//」
笑うセルセにアリアは顔を赤くしながら軽く彼の腕を叩く。
その行為に全く気にしてないセルセはテーブルに置いてある、1冊の本に触れる。
「せっかく貰ったもんだからな。母様の様に、全ての術を使えるようになりたいな」
「…そうね…」
先日、ツェリから受け取った父親からの、正確には母親からの贈り物の本を受け取った事に、どこか懐かしそうに微笑むセルセだった。
そしてそれは、アリアも同じ気持ちでもあるのだ。
だがアリアは、『でも』と続ける。
「夜に練習したって、どうせ有利を守る為に術を使ったら皆に知られちゃうでしょ?」
「そうなんだよなー。結局知られるぐらいなら、堂々と練習でもするか」
「それに賛成」
アリアはその本を開きながら尋ねる。
「セルセはどれが得意?」
「俺か?」
尋ねられた彼は『うーん』と考える。
「俺は…、剣術だけど、それはお前もだろ?」
「そうね」
ペラペラとページをめくりながら考えていく。
「あえて言うなら、鏡術、かな?」
「私は、香術の方が得意だな」
するとセルセは提案をする。
「2人で剣術を覚えるとして、他の術は互いが得意なものを先に会得する。で、それを教え合うっていうのはどうだ?」
「賛成。私は香術の他に、扇術も練習したかったし。いい?」
「ああ。いいぞ」
コンコン
「!」
「はい?」
すると扉からノックが聞こえ、セルセはすぐに開いていた本を閉じる。
アリアの承諾で部屋に入ってきたのはコンラートだった。
彼を確認した双子は、何時もと変わらない顔で話す。
「…俺達の話聞こえたか?」
セルセの問い掛けにコンラートは不思議に思う。
「いや、聞いてないけど?何かあったのか?」
「聞こえてないなら、別にいい。気にしないでくれ」
「…ああ」
「で、どうしたの?」
アリアの質問に、コンラートは笑いながら答える。
「ユーリが眞王廟に来るらしいから、ギュンターが呼んで来いと」
「了解。ユーリを向かえに行こうぜ」
そう言ってセルセはさっさと部屋から出て行った。
そんな彼の後ろ姿を見ながらアリアは苦笑する。
「…早く行きすぎだよ」
「セルセらしいじゃないか」
「ま、そうだけど…」
アリアとコンラートは普通に歩きながら眞王廟に有利を向かえに行こうとしていた。
馬が待っている所ではさっさと行った#dn=2#]、コンラートの妹であるピリアーチェ、有利の婚約者のヴォルフラム、王佐のギュンターが待っていた。
「遅いぞ!!早く行くんだからな!!」
「そうです!早く陛下を迎えに行かなくては!!」
「ヴォル、ギュンター、うるさい(ニッコリ)」
アリアの笑みに二人は恐怖を感じた。
何時も感情を爆発しない…と言うか、何時も静かな分、怒ると怖いのだ。
あのグウェンダルでさえ怒っている時のアリアには勝てない。
「さぁ、早く行きましょう?陛下を向かえに」
こうして6人は有利を向かえに行ったのだ。
アリア達は眞王廟で男が入る為の許可を得てから中に入る。
中庭の噴水の所には有利が女性兵隊に囲まれている中で笑ってるのを見たヴォルフラムが怒りながら歩く。
「ユーリ!お前という奴はまた誰彼構わず愛想良くしおって!!」
ヴォルフラムやセルセ達を見た有利は驚いている。
「あーヴォルフラム。ここって男子禁制なんだろ?何で居るんだ?コンラッドやセルセまでもさ」
「許可さえ取れば男でも入れるんですよ」
「女は許可なんて取らなくても入れるしね」
有利はコンラートの手を借り、噴水から出てきた。
「陛下、風邪でも召されたら大変です。さ」
濡れている有利にギュンターはすぐにタオルを掛けた。
感謝をした彼は不思議そうに周りを見渡す。
「えっと~、ここって」
分からない有利にピリアーチェが説明をする。
「初代魔王の眞王を祀っている眞王廟ですわ。血盟城から見える山の上にありますの」
「へぇ~、今回は近場なんだ」
「そもそもユーリはこの国の王なのだから、一々異世界に送り返さなければいいんだ!」
怒って話すヴォルフラムにアリアは苦笑する。
「無理言わないの。有利だって向こうでの生活があるんだから、」
「そして、それが偉大なる眞王のご意思なのですよ」
アリアの言葉を遮るように話したのは、1人の女の子だった。