通じ合った気持ち
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有利が地球へ戻った日。
とある1室には双子、コンラート、ギュンター、グウェンダル、ピリアーチェ、ヴォルフラムがいた。
「これからのアリアの仕事だが、以前と変わらず魔王陛下直属親衛軍副隊長を務めてもらう。
コンラートとセルセと一緒に新米陛下の護衛もな、いいな?アリア」
アリアは少し考えてから、グウェンダルの方を見ながら溜息をつく。
「『いいな?』って言われてもね。どうせ拒否ができないんでしょ?
…分かった。それにもう副隊長としてモルギフのところまで一緒に行っちゃったし…」
アリアが諦めた様にそう言うと、ピリアーチェは手を合わせて喜ぶ。
「決まりですわねvv部屋は別の部屋を用意しましたの」
「え?」
いつもの部屋ではなく、違う部屋を用意していた事に驚く。
「貴女好みで、日が良く当たる場所ですわ。これからはその部屋で、お暮らしてくださいな、アリア」
「…ピリア…」
ピリアーチェは、17年前にアリアが自殺をしようとした事を知っている。
だからこそ以前と同じ部屋を使わせるのはピリアーチェにとっても嫌だったのだ。
だからこそ、彼女の為に新しい部屋を用意したのだ。
「…ありがとう、ピリア」
「どういたしまして、ですわ」
アリアは自分の為に新しい部屋を用意してくれたピリアーチェに感謝をした。
それを見ていたコンラートは複雑な気持ちでいた。
そして先日のヨザックとの会話を思い出す。
『ヨザック』
『んー?』
『俺は、お前を信じていいんだな?』
下船準備をしていたヨザックにコンラートは話しかけた。
『何だい、今更。ヘヘッ 俺が今更この石持ってうちの閣下の所へ駆け込むとでも?』
その言葉に小さく笑う。
『いや、ただ、気がかりではあるが。お前がそれを何処に捨ててくるのか』
『そればっかりは教えられねーなー。何しろ、誰にも思い付かないような所ってのが、坊ちゃんのお言いつけだから』
『“陛下”だ』
『へいへい』
返事をしながら下船をしようとする。
『ま、俺みたいな下っ端には勿体無い任務だねー』
するとヨザックはどこか真剣な表情になる。
『隊長。もしこの先、俺がうっかり死にかける事があったら、取りあえず這ってでも眞魔国に帰って来るから、そん時はアンタか、セルセか、アンタの兄上がちゃんと看取るようにしてくれよ。
でなきゃ、石の在り処を遺言し損ねちまう』
『馬鹿を言うな』
はっきりと言う彼にヨザックは只笑うだけだった。
『満更馬鹿でもないさ。んじゃ、俺はそろそろ下船するぜー』
そう言って船から降りようとするが、コンラートはすぐに彼を呼び止める。
『陛下は信じる相手を間違えない。だから俺もお前に託す。もしも俺が、お守り出来なくなったその時には、』
『止せよ。それこそ馬鹿を言うな』
『聞け。ユーリは王の資質を誰よりも持っている。彼に足りないのは経験だけだ』
『ヘヘッ そんな事、本人以外みーんな承知しているよ』
そう笑って言いながら下船しようとしたが、もう一度彼はコンラートの方を見る。
『それと、俺よりも言わなくちゃいけない相手は他にいるんじゃないのか?』
『!』
『閣下の所から、お前らが可笑しいって事ぐらい、すぐに気づいてたさ』
ヨザックの話に言葉が詰まる。
『いい加減、素直になったらどうだ?隊長』
『……ああ。分かってる。アリアに、話さなきゃいけない事がある…』
『お前がもたもたしてっと、俺がアリアを貰うからなー』
『おいっ』
『じゃーなー』
焦るコンラートに笑いながらヨザックは今度こそ、下船したのだった。
とある1室には双子、コンラート、ギュンター、グウェンダル、ピリアーチェ、ヴォルフラムがいた。
「これからのアリアの仕事だが、以前と変わらず魔王陛下直属親衛軍副隊長を務めてもらう。
コンラートとセルセと一緒に新米陛下の護衛もな、いいな?アリア」
アリアは少し考えてから、グウェンダルの方を見ながら溜息をつく。
「『いいな?』って言われてもね。どうせ拒否ができないんでしょ?
…分かった。それにもう副隊長としてモルギフのところまで一緒に行っちゃったし…」
アリアが諦めた様にそう言うと、ピリアーチェは手を合わせて喜ぶ。
「決まりですわねvv部屋は別の部屋を用意しましたの」
「え?」
いつもの部屋ではなく、違う部屋を用意していた事に驚く。
「貴女好みで、日が良く当たる場所ですわ。これからはその部屋で、お暮らしてくださいな、アリア」
「…ピリア…」
ピリアーチェは、17年前にアリアが自殺をしようとした事を知っている。
だからこそ以前と同じ部屋を使わせるのはピリアーチェにとっても嫌だったのだ。
だからこそ、彼女の為に新しい部屋を用意したのだ。
「…ありがとう、ピリア」
「どういたしまして、ですわ」
アリアは自分の為に新しい部屋を用意してくれたピリアーチェに感謝をした。
それを見ていたコンラートは複雑な気持ちでいた。
そして先日のヨザックとの会話を思い出す。
『ヨザック』
『んー?』
『俺は、お前を信じていいんだな?』
下船準備をしていたヨザックにコンラートは話しかけた。
『何だい、今更。ヘヘッ 俺が今更この石持ってうちの閣下の所へ駆け込むとでも?』
その言葉に小さく笑う。
『いや、ただ、気がかりではあるが。お前がそれを何処に捨ててくるのか』
『そればっかりは教えられねーなー。何しろ、誰にも思い付かないような所ってのが、坊ちゃんのお言いつけだから』
『“陛下”だ』
『へいへい』
返事をしながら下船をしようとする。
『ま、俺みたいな下っ端には勿体無い任務だねー』
するとヨザックはどこか真剣な表情になる。
『隊長。もしこの先、俺がうっかり死にかける事があったら、取りあえず這ってでも眞魔国に帰って来るから、そん時はアンタか、セルセか、アンタの兄上がちゃんと看取るようにしてくれよ。
でなきゃ、石の在り処を遺言し損ねちまう』
『馬鹿を言うな』
はっきりと言う彼にヨザックは只笑うだけだった。
『満更馬鹿でもないさ。んじゃ、俺はそろそろ下船するぜー』
そう言って船から降りようとするが、コンラートはすぐに彼を呼び止める。
『陛下は信じる相手を間違えない。だから俺もお前に託す。もしも俺が、お守り出来なくなったその時には、』
『止せよ。それこそ馬鹿を言うな』
『聞け。ユーリは王の資質を誰よりも持っている。彼に足りないのは経験だけだ』
『ヘヘッ そんな事、本人以外みーんな承知しているよ』
そう笑って言いながら下船しようとしたが、もう一度彼はコンラートの方を見る。
『それと、俺よりも言わなくちゃいけない相手は他にいるんじゃないのか?』
『!』
『閣下の所から、お前らが可笑しいって事ぐらい、すぐに気づいてたさ』
ヨザックの話に言葉が詰まる。
『いい加減、素直になったらどうだ?隊長』
『……ああ。分かってる。アリアに、話さなきゃいけない事がある…』
『お前がもたもたしてっと、俺がアリアを貰うからなー』
『おいっ』
『じゃーなー』
焦るコンラートに笑いながらヨザックは今度こそ、下船したのだった。