サニーサイド
「…しまった。」
お昼休み、鞄の中を見つめて私は呆然とする。
「どうした?」
思わず漏らした声に反応して、たまたま近くにいた諸星君が声をかけてくれる。
「あ…お弁当も財布も忘れちゃったみたいで…。今日はお昼ないの。」
「なんだ、だったら奢ってやるよ。俺も学食だから一緒に行こうぜ。」
諸星君の思わぬ提案に、私は慌てて首と両手をブンブン振る。
「悪いからいいよ。一食くらい抜いても平気だから。」
「ダメだって。ちゃんと食わねぇと部活中持たねぇぞ。マネージャーとしていつも世話になってるんだから、そのお礼ってことで。」
「…でも」
「はいはい、学食混むから行こうぜ。」
諸星君に押し切られ、二人で学食にやってきた。
料理が載ったトレイを手に、向かい合わせでテーブルにつく。
「あの…ありがとう。やっぱり申し訳ないから、何かお返ししたいんだけど。」
「ん?そうだなぁ。…じゃあ、玉子焼き。」
「え?」
「中瀬さんの弁当にさ、いつも玉子焼き入ってるだろ。美味そうだなって思ってたんだ。今度食わしてよ。」
諸星君は細かい所によく気が付く人だ。
一緒にお昼を食べているわけじゃないのによく見てるな、とちょっと感心する。
「そんなのでいいの?…だったら、お弁当作ってこようか?玉子焼きもちゃんと入れるよ。」
「え!?いいのか?」
「口に合うかわからないけど、私が作ったので良ければ…。」
私の言葉に諸星君は面食らったような顔をしている。
…でしゃばっちゃったかな。
「…うわ、サンキュー!楽しみだな!今日の昼飯だけじゃ作ってもらう労力と割に合わないから、またなんか奢るよ。」
予想に反して、諸星君は笑顔を見せてくれた。
自分で言っておきながら、その反応に面食らってしまう。
「い、いいよ、キリないよ。」
「いいからいいから。その時はまた一緒に食おうぜ。」
「…うん。」
屈託なく笑う彼の顔が、何故か目に焼きついて離れなかった。
お昼休み、鞄の中を見つめて私は呆然とする。
「どうした?」
思わず漏らした声に反応して、たまたま近くにいた諸星君が声をかけてくれる。
「あ…お弁当も財布も忘れちゃったみたいで…。今日はお昼ないの。」
「なんだ、だったら奢ってやるよ。俺も学食だから一緒に行こうぜ。」
諸星君の思わぬ提案に、私は慌てて首と両手をブンブン振る。
「悪いからいいよ。一食くらい抜いても平気だから。」
「ダメだって。ちゃんと食わねぇと部活中持たねぇぞ。マネージャーとしていつも世話になってるんだから、そのお礼ってことで。」
「…でも」
「はいはい、学食混むから行こうぜ。」
諸星君に押し切られ、二人で学食にやってきた。
料理が載ったトレイを手に、向かい合わせでテーブルにつく。
「あの…ありがとう。やっぱり申し訳ないから、何かお返ししたいんだけど。」
「ん?そうだなぁ。…じゃあ、玉子焼き。」
「え?」
「中瀬さんの弁当にさ、いつも玉子焼き入ってるだろ。美味そうだなって思ってたんだ。今度食わしてよ。」
諸星君は細かい所によく気が付く人だ。
一緒にお昼を食べているわけじゃないのによく見てるな、とちょっと感心する。
「そんなのでいいの?…だったら、お弁当作ってこようか?玉子焼きもちゃんと入れるよ。」
「え!?いいのか?」
「口に合うかわからないけど、私が作ったので良ければ…。」
私の言葉に諸星君は面食らったような顔をしている。
…でしゃばっちゃったかな。
「…うわ、サンキュー!楽しみだな!今日の昼飯だけじゃ作ってもらう労力と割に合わないから、またなんか奢るよ。」
予想に反して、諸星君は笑顔を見せてくれた。
自分で言っておきながら、その反応に面食らってしまう。
「い、いいよ、キリないよ。」
「いいからいいから。その時はまた一緒に食おうぜ。」
「…うん。」
屈託なく笑う彼の顔が、何故か目に焼きついて離れなかった。
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