歴史書
●2019年:白の箱庭
ルレイン研究所の謎の爆発以後から消息不明だった亜人たちが、ちらほらと姿を見せ始める。
それに呼応するかのように、この年、再びインターネット上にラジエルが現れるようになった。
ゲムリアに君臨する大組織に探りを入れていた亜人たち、特にアクセル=ルレインは、研究所の爆発の原因と杉野玄英 博士の行方を追っており、ゲムリアで暗躍する神聖蘇世真教、ルレ研が失われた後に亜人化技術を独占していたKSOKインダストリー、そしてルレ研の残党をしつこく追い回す治安維持局やゲムリア総合学園の卒業生で構成されるゲムリア特殊戦技隊(通称ゲム戦)など、様々な組織と関わっていく内にオンルッカーがもたらした物の真相に迫っていった。
この年には1992年に匹敵する大きな時空の乱れが確認されており、セファーラジエル“アンカーポイント”が関わっているものと考えられている。
アンカーポイントに関しては今なお正確な情報は存在していないが、一種の“時空間移動の起点になるもの”である可能性が高い。
もしもその推論が正しかったのだとしたら、何者かが時間と空間を飛び越え、歴史を改竄 した可能性があると言えるが、アンカーポイントが失われている現在では、確認の手段が無いのも事実である。
改竄 によって何が変化し、誰にとって都合が良い、あるいは都合の悪い歴史となったのか、それは改竄 前の歴史を知る者にしか知り得ないことであろう。
余談だが、この年にラジエル本体が完全に消滅した他、行方不明だった杉野玄英 博士の死亡も確認されており、ルレイン研究所出身の亜人たちもゲムリアを離れていったと言われている。
ルレイン研究所の謎の爆発以後から消息不明だった亜人たちが、ちらほらと姿を見せ始める。
それに呼応するかのように、この年、再びインターネット上にラジエルが現れるようになった。
ゲムリアに君臨する大組織に探りを入れていた亜人たち、特にアクセル=ルレインは、研究所の爆発の原因と
この年には1992年に匹敵する大きな時空の乱れが確認されており、セファーラジエル“アンカーポイント”が関わっているものと考えられている。
アンカーポイントに関しては今なお正確な情報は存在していないが、一種の“時空間移動の起点になるもの”である可能性が高い。
もしもその推論が正しかったのだとしたら、何者かが時間と空間を飛び越え、歴史を
余談だが、この年にラジエル本体が完全に消滅した他、行方不明だった