このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

歴史書

●1973年
出典:CALLコール

 米国が月面着陸計画を終了した翌年、さっそくハノ・ゼネラル社によって外宇宙観測基地アルテミスおよびガイアの建造が開始される。
 前者は12年の歳月をかけて資材の打ち上げを繰り返して月面に建造された移動基地であり、基地の完成後は月の裏側に移動して、さらに2年の歳月をかけて超々長距離電磁加速狙撃砲“トーヤイル”を完成させる。
 これらの建造目的は、地球に落下する可能性の高い外宇宙から飛来した隕石の破壊、すなわちガイストの地上到達を防ぐこととなっている。
 同時に建造を開始されたガイア基地は、地上(神作こうさ市の山間部)に作られた施設で、こちらは観測そのものよりも、アルテミスで得た観測結果から計算・分析することを目的とした基地であり、少人数で運営されるアルテミスと異なり、200名近いスタッフを常時配置し管理された。
 当初は狙撃精度は低かったものの、試行を繰り返してデータが集まると共に大型隕石の撃破性能も向上していき、ガイストの被害は劇的に減少するはずであった。
 ――西暦1996年、不規則な飛来軌道でトーヤイルの狙撃を躱し、アルテミス基地にガイストに感染した隕石が落下するまでは、だが。
1/13ページ
スキ