入学、そして再会
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4
グランドへ向かった一行を待っていたのは成績最下位者は除籍処分というまさかの体力測定だった
入学早々除籍処分という言葉が出たとこで狼狽える者や気だるそうにしている担任へ抗議の言葉をかける生徒を見ながら美凪はきっとこれにも意味があるんだろうなと思いつつ、この現状をどうしようかと考えていた
『ぱぱと約束した通り人魚の力は使わずにどうクリアしようかな...いーくん達は私の個性が人魚だって思ってるからここはやっぱり水の力で...』
そんなことを考えていると名前を呼ばれ1種目である50m走へと向かった
「すまんな、本来なら2人ペアで行うが人数的に1人余ることになった。名前順でいけば美凪もペアだったんだが他の奴らと実力が違うだろ?」
「買い被り過ぎだよ、でも、頑張るね!」
他の生徒には聞こえないように話をしたあと美凪はスタートの位置についた
『おじいちゃんと特訓した圧力も使って...』
「よーい、スタート!」
「1.00」
「「「1.00?!?」」」
「凄い凄い!今のどんな個性?!速すぎて見てなかったよ!」
「みなちゃん...あれはね」
「おい、芦戸!次の競技お前の番だぞ!」
「げっ!切島ありがと!美凪ちゃん今度教えてね!」
「うん!」
その後も握力、立ち幅跳び、反復横跳びなどの種目が続き各々が自身の個性を使って結果を出していった。美凪も種目に応じて力を使いそのたびに周囲が驚く結果を出していった
そして次の種目はボール投げ
『みーくん...』
美凪は未だ目を見張るような成績を出せていない幼なじみの事を心配そうに見ていた
そんな視線に気づく余裕は無く何かを覚悟したようにボールを投げた時、彼が個性を発動させた
「46m...なんでッ!!」
驚く彼をよそに担任である相澤は捕縛武器で縛り上げ、ヒーロにとって大切なことを彼に伝えていた
その言葉はどれも彼にとって重い言葉であったが、真実でもあった
『きっとお兄ちゃんはみー君がここで終わると思ってる...。でも、みー君はきっと“越えて”くる』
そう
ヒーローとはどんな困難でも乗り越えていくもの
そして
ここにいるのはそんなヒーローになるために集まった“原石”なのだ
「まだ...動けます!!」
そう言った緑谷の指先は酷い色をしていたが、表情は先程とは違う覚悟を纏っていた
そんな彼を見て口角をあげた相澤を横目で見ながら美凪は幼馴染の元へと駆け寄った
「みー君!指見せて!」
「みおちゃん...」
「ばか...無理しちゃだめでしょ...でも、みー君凄いね」
「あっ....!」
美凪が変色した指に手をかざすと淡い翡翠色をした光が指先を包みこみ、光が消えた時には指の色も痛みも消えていた
「みおちゃん、ありがとう。また治してもらちゃったね...」
「昔はかー君とケンカしちゃった時によくこうしてたもんね」
「あはは...僕はいつも負けてたけどね。でも、いつもみおちゃんがこうやって治してくれたから...。あの頃と変わらないな、僕は...」
「そんなことないでしょ?今、ここにみー君がいる。それはみー君が頑張って来た証拠だもの。そうでしょ?」
そう笑いかけたみおちゃんは昔と変わらず優しくて、昔よりももっと、もっと強い人になったのだと思った
そんな彼女を守りたくてここまできた
やっと彼女と同じ舞台に立てた
だから僕はこんなところで終わる訳にはいかないんだ
「さてと、次の種目も頑張ろうね!」
「うん‼」
その後、残りの種目も終わり結果としては美凪が1位となった
そして除籍というのは今の力を最大限に引き出すための嘘だと言った担任に全員からのブーイングが飛び交ったのはいうまでもない
そんなブーイングも合理的な嘘だとかわす担任を見て美凪は彼らしいと思うのだった
***
(嘘つきは泥棒のはじまりなんだよ)
(すまん、すまん)
(でも、お兄ちゃん楽しそうだったね)
(そんなことないぞ)
(これからよろしくね、消太先生!)
『教師やっててよかったっ‼』
グランドへ向かった一行を待っていたのは成績最下位者は除籍処分というまさかの体力測定だった
入学早々除籍処分という言葉が出たとこで狼狽える者や気だるそうにしている担任へ抗議の言葉をかける生徒を見ながら美凪はきっとこれにも意味があるんだろうなと思いつつ、この現状をどうしようかと考えていた
『ぱぱと約束した通り人魚の力は使わずにどうクリアしようかな...いーくん達は私の個性が人魚だって思ってるからここはやっぱり水の力で...』
そんなことを考えていると名前を呼ばれ1種目である50m走へと向かった
「すまんな、本来なら2人ペアで行うが人数的に1人余ることになった。名前順でいけば美凪もペアだったんだが他の奴らと実力が違うだろ?」
「買い被り過ぎだよ、でも、頑張るね!」
他の生徒には聞こえないように話をしたあと美凪はスタートの位置についた
『おじいちゃんと特訓した圧力も使って...』
「よーい、スタート!」
「1.00」
「「「1.00?!?」」」
「凄い凄い!今のどんな個性?!速すぎて見てなかったよ!」
「みなちゃん...あれはね」
「おい、芦戸!次の競技お前の番だぞ!」
「げっ!切島ありがと!美凪ちゃん今度教えてね!」
「うん!」
その後も握力、立ち幅跳び、反復横跳びなどの種目が続き各々が自身の個性を使って結果を出していった。美凪も種目に応じて力を使いそのたびに周囲が驚く結果を出していった
そして次の種目はボール投げ
『みーくん...』
美凪は未だ目を見張るような成績を出せていない幼なじみの事を心配そうに見ていた
そんな視線に気づく余裕は無く何かを覚悟したようにボールを投げた時、彼が個性を発動させた
「46m...なんでッ!!」
驚く彼をよそに担任である相澤は捕縛武器で縛り上げ、ヒーロにとって大切なことを彼に伝えていた
その言葉はどれも彼にとって重い言葉であったが、真実でもあった
『きっとお兄ちゃんはみー君がここで終わると思ってる...。でも、みー君はきっと“越えて”くる』
そう
ヒーローとはどんな困難でも乗り越えていくもの
そして
ここにいるのはそんなヒーローになるために集まった“原石”なのだ
「まだ...動けます!!」
そう言った緑谷の指先は酷い色をしていたが、表情は先程とは違う覚悟を纏っていた
そんな彼を見て口角をあげた相澤を横目で見ながら美凪は幼馴染の元へと駆け寄った
「みー君!指見せて!」
「みおちゃん...」
「ばか...無理しちゃだめでしょ...でも、みー君凄いね」
「あっ....!」
美凪が変色した指に手をかざすと淡い翡翠色をした光が指先を包みこみ、光が消えた時には指の色も痛みも消えていた
「みおちゃん、ありがとう。また治してもらちゃったね...」
「昔はかー君とケンカしちゃった時によくこうしてたもんね」
「あはは...僕はいつも負けてたけどね。でも、いつもみおちゃんがこうやって治してくれたから...。あの頃と変わらないな、僕は...」
「そんなことないでしょ?今、ここにみー君がいる。それはみー君が頑張って来た証拠だもの。そうでしょ?」
そう笑いかけたみおちゃんは昔と変わらず優しくて、昔よりももっと、もっと強い人になったのだと思った
そんな彼女を守りたくてここまできた
やっと彼女と同じ舞台に立てた
だから僕はこんなところで終わる訳にはいかないんだ
「さてと、次の種目も頑張ろうね!」
「うん‼」
その後、残りの種目も終わり結果としては美凪が1位となった
そして除籍というのは今の力を最大限に引き出すための嘘だと言った担任に全員からのブーイングが飛び交ったのはいうまでもない
そんなブーイングも合理的な嘘だとかわす担任を見て美凪は彼らしいと思うのだった
***
(嘘つきは泥棒のはじまりなんだよ)
(すまん、すまん)
(でも、お兄ちゃん楽しそうだったね)
(そんなことないぞ)
(これからよろしくね、消太先生!)
『教師やっててよかったっ‼』