入学、そして再会
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3
慌てながら更衣室へ向かう出久を見送ると美凪は寝袋からノソノソと出てきている担任の元へと向かった
「消太お兄ちゃん!」
「美凪、元気だったか?」
「うん!でも、1週間前に会ったばかりだよ?」
「1週間も会えなかったんだぞ?心配するだろ?」
「ふふっ、心配してくれてありがとう。でも、なんで消太お兄ちゃんが担任の先生だって教えてくれなかったの?」
「教えたらびっくりさせれないだろ?学校が終わったら職員室においで。ヒサシも先輩も会いたがってる」
「うん!絶対行くね!」
そう言いながら手を振り教室を出る美凪を見ながら俺はあの子と出会った時の事を思い出していた
◇◇◇
美凪との出会いは凱阿さんと渚さんがまだ生きていた時に遡る
俺達が雄英の生徒として学んでいた頃、美凪の母である渚さんは養護教諭としてリカバリーガールの元で働いていた。誰にでも優しくそれでいて美しいその容姿も加わり渚さんは生徒から人気だった。そんな渚さんを特に慕っていたのが俺、ヒサシ、香山先輩の3人という訳だ
昼休みにはリカバリーガールに怒られながらも渚さんに会いに行き、たわいもない話しをしていた。仕事をしている時の渚さんを見たいとやってきた凱阿さんと初めて会った時はこの人大丈夫か...と若干引いていた俺達だったが、学生である自分達を一人の人間として、そしてヒーローとして接してくれる凱阿さんを尊敬するのに時間はかからなかった
美凪が生まれてからは時々渚さんが連れて来る美凪の遊び相手になったり、その可愛さに溺愛し妹のように思っていた
きっとこの家族はこれからも幸せに暮らすのだろうと誰もがそう思っていたのに...
2人が亡くなった事はリカバリーガールから知らされた
詳しい経緯は知らされず、亡くなったこともおおやけにはしない事が腑に落ちなかったが詳しい事は何も教えてはもらえなかった。そんな中で、美凪が生きている事が唯一の救いだった
美凪の為に何かしたいと申し出ても卒業したばかりの新米ヒーローに出来ることはないと言われ、俺も含め3人とも拳を握るだけだった
そして、数年後俺達は美凪と再開することになる
プロヒーローとしてそれなりに活躍していた俺達はある日雄英の校長である根津に呼ばれた。そこで美凪の経緯を教えてもらったんだ
両親の死後ゲーテと暮らすようになった事。何故美凪が狙われるのかその理由、そして渚の能力とあの日何が起こったのか
その話を聞いた俺達はこれは現実なのかと唖然とした。ゲーテの死後また敵に狙われると危惧した一部の公安の人間、そしてオールマイトの提案によりヒーロー界でも美凪の行方はおおやけにされず、密かにオールマイトと暮らすようになった事を聞かされたのだ
根津校長はゆくゆくは美凪を雄英にスカウトすると考えており、その時美凪のサポートをして欲しいと俺達に頼んだ。もちろん、そのためには3人が雄英の教師になる必要があるとウインクしながら話す根津に若干ムカつきはしたが俺達の気持ちは決まっていた
引き受けていた任務のこともあり香山先輩が先に教職となり、俺とヒサシは1年遅れて雄英へ就職した
それからしばらくしてオールマイトと暮らしている美凪の元へ訪れることが認められたと連絡がきた。なんでもこれからの美凪の成長を考えた公安の奴らが決めたらしい
その時、俺達は公安の奴らは美凪をこれからどうする気なのだと嫌な思いが浮かんだもんだ。でも、そのおかげで美凪に会えるんだからいいように公安の決定を使わせてもらおうと考えた
数年ぶりに会った美凪は相変わらず可愛い笑顔で俺達を迎えた。凱亜さんや渚さんのことを話す美凪は何もかも受け入れたような顔をしてたんだ。こんな小さい子に受け入れられるはずない現実なのに美凪は前を向いていた
だから俺達も美凪と一緒に前を向くと決めたんだ
そんなこと思い出しながら少しがらでもないかと頭を掻いた担任は生徒たちの待つグランドへと足を進めていた
慌てながら更衣室へ向かう出久を見送ると美凪は寝袋からノソノソと出てきている担任の元へと向かった
「消太お兄ちゃん!」
「美凪、元気だったか?」
「うん!でも、1週間前に会ったばかりだよ?」
「1週間も会えなかったんだぞ?心配するだろ?」
「ふふっ、心配してくれてありがとう。でも、なんで消太お兄ちゃんが担任の先生だって教えてくれなかったの?」
「教えたらびっくりさせれないだろ?学校が終わったら職員室においで。ヒサシも先輩も会いたがってる」
「うん!絶対行くね!」
そう言いながら手を振り教室を出る美凪を見ながら俺はあの子と出会った時の事を思い出していた
◇◇◇
美凪との出会いは凱阿さんと渚さんがまだ生きていた時に遡る
俺達が雄英の生徒として学んでいた頃、美凪の母である渚さんは養護教諭としてリカバリーガールの元で働いていた。誰にでも優しくそれでいて美しいその容姿も加わり渚さんは生徒から人気だった。そんな渚さんを特に慕っていたのが俺、ヒサシ、香山先輩の3人という訳だ
昼休みにはリカバリーガールに怒られながらも渚さんに会いに行き、たわいもない話しをしていた。仕事をしている時の渚さんを見たいとやってきた凱阿さんと初めて会った時はこの人大丈夫か...と若干引いていた俺達だったが、学生である自分達を一人の人間として、そしてヒーローとして接してくれる凱阿さんを尊敬するのに時間はかからなかった
美凪が生まれてからは時々渚さんが連れて来る美凪の遊び相手になったり、その可愛さに溺愛し妹のように思っていた
きっとこの家族はこれからも幸せに暮らすのだろうと誰もがそう思っていたのに...
2人が亡くなった事はリカバリーガールから知らされた
詳しい経緯は知らされず、亡くなったこともおおやけにはしない事が腑に落ちなかったが詳しい事は何も教えてはもらえなかった。そんな中で、美凪が生きている事が唯一の救いだった
美凪の為に何かしたいと申し出ても卒業したばかりの新米ヒーローに出来ることはないと言われ、俺も含め3人とも拳を握るだけだった
そして、数年後俺達は美凪と再開することになる
プロヒーローとしてそれなりに活躍していた俺達はある日雄英の校長である根津に呼ばれた。そこで美凪の経緯を教えてもらったんだ
両親の死後ゲーテと暮らすようになった事。何故美凪が狙われるのかその理由、そして渚の能力とあの日何が起こったのか
その話を聞いた俺達はこれは現実なのかと唖然とした。ゲーテの死後また敵に狙われると危惧した一部の公安の人間、そしてオールマイトの提案によりヒーロー界でも美凪の行方はおおやけにされず、密かにオールマイトと暮らすようになった事を聞かされたのだ
根津校長はゆくゆくは美凪を雄英にスカウトすると考えており、その時美凪のサポートをして欲しいと俺達に頼んだ。もちろん、そのためには3人が雄英の教師になる必要があるとウインクしながら話す根津に若干ムカつきはしたが俺達の気持ちは決まっていた
引き受けていた任務のこともあり香山先輩が先に教職となり、俺とヒサシは1年遅れて雄英へ就職した
それからしばらくしてオールマイトと暮らしている美凪の元へ訪れることが認められたと連絡がきた。なんでもこれからの美凪の成長を考えた公安の奴らが決めたらしい
その時、俺達は公安の奴らは美凪をこれからどうする気なのだと嫌な思いが浮かんだもんだ。でも、そのおかげで美凪に会えるんだからいいように公安の決定を使わせてもらおうと考えた
数年ぶりに会った美凪は相変わらず可愛い笑顔で俺達を迎えた。凱亜さんや渚さんのことを話す美凪は何もかも受け入れたような顔をしてたんだ。こんな小さい子に受け入れられるはずない現実なのに美凪は前を向いていた
だから俺達も美凪と一緒に前を向くと決めたんだ
そんなこと思い出しながら少しがらでもないかと頭を掻いた担任は生徒たちの待つグランドへと足を進めていた