別れ
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6
「お別れって...何言ってんだよ」
「どういう、こと...?」
「これからパパの知り合いの所でお世話になるの。だからこの街とはお別れ....。でも、2人にはどうしても最後に会いたかったから...」
「そんなっ!ヤダよ!みおちゃんいかないで!」
「...行かないで、くれよっ...!!」
顔をグシャグシャにしながら大粒の涙を流している出久と、普段は絶対に涙など見せない勝己が泣いているのを見て美凪は抑えていた感情がこぼれそうになった
それでも涙を我慢して最後に2人に伝えたいことがあった
「かー君」
握られた手は強く握れば壊れるのではないかとこちらが不安になるほど小さくて、それなのに目の前の少女の瞳は心強く感じられた
「かー君、わたし、知ってるの。かー君が誰よりも友達思いで周りを心配してくれる優しい人だって。そんなかー君なら絶対、皆から頼りにされるかっこいいヒーローになれるよ」
「みお...っ!」
悔しそうに、悲しそうに泣いている勝己の隣を見ると出久がボロボロと泣きながらこちらを見ていた
「みー君」
包み込まれた手は暖かくてホッとできる存在だった。そして、どこまでも自分に勇気を与えてくれるような優しい瞳が自分を見ていた
「みー君、みー君は絶対、絶対にヒーロになれる。どんなに皆が無理だって言ったって、みー君が諦めなければ絶対にみー君はヒーローになれるよ。みんなが安心出来るような、そんなかっこいいヒーロに必ずなれるって私は信じてる」
「みおちゃんっ...!」
「お別れだけど、またきっと会えるから。3人でヒーローを目指してればきっとまた会える。3人で大切な人を守れるような、そんなヒーロになろうね。だから...だから...っ、その時までまたね」
そう言った美凪は海の方へと歩き始めた
「みお!」
「みおちゃん!」
海へ入った美凪の姿は人魚へと変わり2人の方を振り向いた
夏の暑い日差しが海に反射し、海面がキラキラと波打つ中でにっこりと笑っていた美凪の姿はとても神秘的で綺麗だった
「いつかまた...ヒーロになる時まで!」
美凪が手を振ってそう言った刹那、波が踊るように舞い上がり波同士がぶつかり合い、その衝撃でキラキラと水滴が空中を埋め尽くした
その様子に目を奪われていた2人が次に目を移した時、美凪の姿はそこになかった
穏やかな海を見ながら2人はそれぞれ強い意志の瞳をしていた
『必ず...みおを守れるヒーロになる。俺がみおのことを守るんだ‼』
『みおちゃん...ぼく、必ずヒーローになるよ!絶対に諦めない。そして、みおちゃんのことを守るから‼』
それぞれの思いを胸にした彼らを海だけが見つめていた
◇continue◇
「お別れって...何言ってんだよ」
「どういう、こと...?」
「これからパパの知り合いの所でお世話になるの。だからこの街とはお別れ....。でも、2人にはどうしても最後に会いたかったから...」
「そんなっ!ヤダよ!みおちゃんいかないで!」
「...行かないで、くれよっ...!!」
顔をグシャグシャにしながら大粒の涙を流している出久と、普段は絶対に涙など見せない勝己が泣いているのを見て美凪は抑えていた感情がこぼれそうになった
それでも涙を我慢して最後に2人に伝えたいことがあった
「かー君」
握られた手は強く握れば壊れるのではないかとこちらが不安になるほど小さくて、それなのに目の前の少女の瞳は心強く感じられた
「かー君、わたし、知ってるの。かー君が誰よりも友達思いで周りを心配してくれる優しい人だって。そんなかー君なら絶対、皆から頼りにされるかっこいいヒーローになれるよ」
「みお...っ!」
悔しそうに、悲しそうに泣いている勝己の隣を見ると出久がボロボロと泣きながらこちらを見ていた
「みー君」
包み込まれた手は暖かくてホッとできる存在だった。そして、どこまでも自分に勇気を与えてくれるような優しい瞳が自分を見ていた
「みー君、みー君は絶対、絶対にヒーロになれる。どんなに皆が無理だって言ったって、みー君が諦めなければ絶対にみー君はヒーローになれるよ。みんなが安心出来るような、そんなかっこいいヒーロに必ずなれるって私は信じてる」
「みおちゃんっ...!」
「お別れだけど、またきっと会えるから。3人でヒーローを目指してればきっとまた会える。3人で大切な人を守れるような、そんなヒーロになろうね。だから...だから...っ、その時までまたね」
そう言った美凪は海の方へと歩き始めた
「みお!」
「みおちゃん!」
海へ入った美凪の姿は人魚へと変わり2人の方を振り向いた
夏の暑い日差しが海に反射し、海面がキラキラと波打つ中でにっこりと笑っていた美凪の姿はとても神秘的で綺麗だった
「いつかまた...ヒーロになる時まで!」
美凪が手を振ってそう言った刹那、波が踊るように舞い上がり波同士がぶつかり合い、その衝撃でキラキラと水滴が空中を埋め尽くした
その様子に目を奪われていた2人が次に目を移した時、美凪の姿はそこになかった
穏やかな海を見ながら2人はそれぞれ強い意志の瞳をしていた
『必ず...みおを守れるヒーロになる。俺がみおのことを守るんだ‼』
『みおちゃん...ぼく、必ずヒーローになるよ!絶対に諦めない。そして、みおちゃんのことを守るから‼』
それぞれの思いを胸にした彼らを海だけが見つめていた
◇continue◇