別れ
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3
「美凪...必ず助けるわ」
母の表情が先ほどよりも意志を決めたような表情になったのを見た美凪は何となく嫌な予感がした
「マ、マ...?」
美凪の胸に手を当てた渚は瞳を閉じると意識を集中しはじめ、淡い黄緑色をした光が包み始めた
それと同時に美凪は自分の体に暖かいものが流れ込んでくる感覚を感じていた
そして目の前の母の体が透けていることに気づいたのだ
「マ、マ...っ! からだが...‼」
「大丈夫よ、必ず助かるわ...。でも、ママとはお別れなの」
「やだ...そんな、の、やだ...っ!」
「美凪は私とパパの宝物よ。それに、さっきは私を助けてくれたヒーロだった。パパと似てるわね」
そう言う渚はとても嬉しそうに笑っていた
「大丈夫、お別れだけどままはずっと美凪の事を見ているわ」
「ママ...やだよっ!...」
渚の体は泡のようになって足元から消え始めていた
「大丈夫よ、ママは海からいつでも美凪のことを見守ってるから...」
泡になって消えてゆく母を見て美凪は涙が止まらなかった
「ママ...っ!やだ...行かないで‼」
「愛してるわ...ガイア、美凪...。どうか幸せになって...」
「ママッ!!」
「いつでも優しさと勇気を忘れないで。そして、忘れないで。海はあなたの故郷であり、友達だってことを」
「大好きよ、美凪、お誕生日おめでとう」
そう言った渚はとても嬉しそうに、綺麗に笑っていた
そして、夕焼けの空に泡となって消えて行ったのだ
「マ、マ...ママっ‼」
♢♢♢
「渚っ!!」
「おや、貴重な人魚だったのにもったいない事をしましたね」
「なんだとっ!!」
「まぁいいでしょう。あの子をいただくとします」
そう言うと放心状態の美凪の元へと向かう男を追ってガイアも後を追った
『させるかっ!あの子だけは...渚が守ったあの子だけは必ずっ!!』
♢♢♢
美凪は母の消えてしまった空をぼんやりと見ていた
「ママ...」
近くで聞こえた爆音で我に返ったとき、目の前ではガイアが敵と戦っており両者が凄まじい攻撃を繰り出す中、男の放った1発がガイアに命中した
ガイアの膝が地面に付き倒れ込んでいる傍らを薄ら笑いを浮かべた男がこちらに向かって来ていた
『た、たすけてっ!!』
「その子に指1本触れるな!!」
目の前に迫っていた男はガイアの攻撃によって空高く飛ばされ、轟音と共に地面に叩きつけられていた
「ぐはっ!...ま、さか…その体で動けるとは...!」
「この子は...必ず、守る!!」
ガイアの力強い眼差しを見ながら男は自分の体から流れる血を見て冷や汗を流した
「今回は引きましょう。しかし、必ず君を迎えに来るよ」
そう言って気持ち悪い笑みを浮かべて男は黒いモヤのようなものの中に消えていった
「美凪、大丈夫かい?」
「パ、パ...」
「ごめんよ、怖い思いをさせたね」
「パパ...マ、マが...!」
「うん...うん...っ!」
ガイアは美凪をギュッと抱きしめながら涙を流していた
「ごめ、んなさいっ!わた、し、のせいで!!」
「違うよ、ママは力を使った事を後悔してないはずだ。美凪を助けるために全力で頑張ったんだ。そんなママをパパも誇りに思うよ」
「パパ...っ!パパ、ちが...!!」
「っ...いいかい、美凪。パパとママはいつでも美凪の傍にいるから。それを忘れないで」
「やだ...パパ...!」
「私たちの子どもに生まれてくれてありがとう、一緒にいてやれなくて、ごめんよ...!」
「パパ!」
「大好きだよ、お誕生日おめでとう」
その言葉を最後にガイアはゆっくりと倒れこみ、その後目を開ける事はなかった
そして、美凪だけがその場に座り込んでいた
「美凪...必ず助けるわ」
母の表情が先ほどよりも意志を決めたような表情になったのを見た美凪は何となく嫌な予感がした
「マ、マ...?」
美凪の胸に手を当てた渚は瞳を閉じると意識を集中しはじめ、淡い黄緑色をした光が包み始めた
それと同時に美凪は自分の体に暖かいものが流れ込んでくる感覚を感じていた
そして目の前の母の体が透けていることに気づいたのだ
「マ、マ...っ! からだが...‼」
「大丈夫よ、必ず助かるわ...。でも、ママとはお別れなの」
「やだ...そんな、の、やだ...っ!」
「美凪は私とパパの宝物よ。それに、さっきは私を助けてくれたヒーロだった。パパと似てるわね」
そう言う渚はとても嬉しそうに笑っていた
「大丈夫、お別れだけどままはずっと美凪の事を見ているわ」
「ママ...やだよっ!...」
渚の体は泡のようになって足元から消え始めていた
「大丈夫よ、ママは海からいつでも美凪のことを見守ってるから...」
泡になって消えてゆく母を見て美凪は涙が止まらなかった
「ママ...っ!やだ...行かないで‼」
「愛してるわ...ガイア、美凪...。どうか幸せになって...」
「ママッ!!」
「いつでも優しさと勇気を忘れないで。そして、忘れないで。海はあなたの故郷であり、友達だってことを」
「大好きよ、美凪、お誕生日おめでとう」
そう言った渚はとても嬉しそうに、綺麗に笑っていた
そして、夕焼けの空に泡となって消えて行ったのだ
「マ、マ...ママっ‼」
♢♢♢
「渚っ!!」
「おや、貴重な人魚だったのにもったいない事をしましたね」
「なんだとっ!!」
「まぁいいでしょう。あの子をいただくとします」
そう言うと放心状態の美凪の元へと向かう男を追ってガイアも後を追った
『させるかっ!あの子だけは...渚が守ったあの子だけは必ずっ!!』
♢♢♢
美凪は母の消えてしまった空をぼんやりと見ていた
「ママ...」
近くで聞こえた爆音で我に返ったとき、目の前ではガイアが敵と戦っており両者が凄まじい攻撃を繰り出す中、男の放った1発がガイアに命中した
ガイアの膝が地面に付き倒れ込んでいる傍らを薄ら笑いを浮かべた男がこちらに向かって来ていた
『た、たすけてっ!!』
「その子に指1本触れるな!!」
目の前に迫っていた男はガイアの攻撃によって空高く飛ばされ、轟音と共に地面に叩きつけられていた
「ぐはっ!...ま、さか…その体で動けるとは...!」
「この子は...必ず、守る!!」
ガイアの力強い眼差しを見ながら男は自分の体から流れる血を見て冷や汗を流した
「今回は引きましょう。しかし、必ず君を迎えに来るよ」
そう言って気持ち悪い笑みを浮かべて男は黒いモヤのようなものの中に消えていった
「美凪、大丈夫かい?」
「パ、パ...」
「ごめんよ、怖い思いをさせたね」
「パパ...マ、マが...!」
「うん...うん...っ!」
ガイアは美凪をギュッと抱きしめながら涙を流していた
「ごめ、んなさいっ!わた、し、のせいで!!」
「違うよ、ママは力を使った事を後悔してないはずだ。美凪を助けるために全力で頑張ったんだ。そんなママをパパも誇りに思うよ」
「パパ...っ!パパ、ちが...!!」
「っ...いいかい、美凪。パパとママはいつでも美凪の傍にいるから。それを忘れないで」
「やだ...パパ...!」
「私たちの子どもに生まれてくれてありがとう、一緒にいてやれなくて、ごめんよ...!」
「パパ!」
「大好きだよ、お誕生日おめでとう」
その言葉を最後にガイアはゆっくりと倒れこみ、その後目を開ける事はなかった
そして、美凪だけがその場に座り込んでいた