熱き剣士(リクエスト作品)
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小夜達一行は次の街を目指してとある森の中を歩いていた
本日小夜と一緒に歩いているのは普段は一緒に歩くのを我慢しているグレンである。森の中なら他の人間に迷惑にならないからと譲らなかったのだ
そんなグレンと歩いていた時小夜がなにかに気づいた
「大変!人が倒れてる!」
そう言いながら駆け寄った先には男性が倒れており、小夜が声をかけようと体に触れた時様々な場面が小夜の頭の中に流れ込んできた
人間とは思えない生き物と戦う姿
まるでポケモンの技のように繰り出される攻撃
彼を慕う何人もの人影
そして、最後まで生き抜いた彼の最期
『この人...もしかして』
小夜が驚いたように彼を見つめていた時ピクリと体が動いた
「っ! だ、大丈夫ですか?!」
「...、あぁ、すまない。大丈夫だ。」
ゆっくりと体を起こした彼は辺りを見渡しておりそして、グレンを見て目を見開いていた
「すまない、お嬢さん。2つ教えて欲しいのだがここはどこなのだろうか?それに、その獣はなんだ?見た事が無い獣だ」
はぁ?大丈夫か、こいつ。道に迷いでもしたのか?
彼の放った言葉にグレンは呆れた様子だったが小夜は1つの仮説を立てていた
「あの...ここはジョウト地方のウメバの森です。この子はウインディというポケモンです」
「うむ...。聞いたことが無い地方の名前だな。それにポケモンとはなんだ?」
『やっぱり...』
「あの...あなたは別の世界から来たのではないですか?」
はぁ〜?!
「よもや!別の世界とは...。しかし、合点はいくな。俺はあの時猗窩座と戦い死んだはずだ。だが気づいたらここに倒れていて君が見つけてくれた。だが何故...」
考え込むように話していた時どこからともなくグ〜っとお腹のなる音が聞こえた
「おっと、すまない。腹の虫がなってしまったようだ」
「あの...良かったら一緒にご飯を食べませんか?あっ、私は小夜と言います」
「それは助かる!名乗り遅れたが、俺は鬼殺隊炎柱、煉獄杏寿郎だ!」
◇◇◇
その後、小夜達は森を進み少し開けた川沿いの場所で食事を取る事になった
おい、こいつ大丈夫なのか?
「きっと悪い人じゃないと思うの...。それに、きっとグレンとは気が合うと思うよ」
はぁ?
2人がそんな話をしている一方で煉獄は辺りを見渡したり小夜の見せてくれた地図を眺めていた
「うむ...やはりここは私の知っている世界ではないようだな」
「そうですか...。」
「ところで、小夜少女はなぜ私がこの世界の人間ではないと思ったのだ?」
「それは...私もこの世界の人間ではないからです」
「よもや、よもや!それは本当か⁈」
「はい...。私も別の世界で一度死んじゃってこの世界にきたんです」
「そうか...。」
「あっ!でも今はこの世界に来ることが出来て良かったと思ってます。だって家族が出来たから」
「家族?」
「はい!あっ、そうだ。他の皆を紹介しますね!それにこの世界についても説明します」
それからは他のメンバーを紹介しポケモンの世界についてご飯を食べながら煉獄へと説明していった。時折煉獄の「よもや!」という言葉が話しを遮り「うまい!うまい!」とご飯に気を取られていたが、さすがは柱というだけあってか話が終わる頃には大方の内容を理解していたようだ
「よもやこんな世界があるとは...。」
「あの...煉獄さんがいた世界ではその...剣を使って戦うんですか?」
「あぁ、これか。これは日輪刀という刀だ。俺達はこの日輪刀で鬼と戦っていた」
「鬼...ですか?」
「そうだ。鬼は人間を喰らう存在であり俺達鬼殺隊はその鬼から人々を守る組織なんだ。」
「じゃあ、煉獄さんはその鬼と戦って...」
「あぁ、俺は猗窩座という鬼と戦い死んだ。だが、俺の人生に後悔などない。俺が死んだとて鬼殺隊の皆がこれからも鬼を倒すだろう。そして、あの竈少年たちのように若い剣士たちも育っている。その芽を守り未来へつなげる事は柱として当然の事だ。それに、この世界に来たこともきっと何か意味があるのだろう。」
「煉獄さん...」
「こちらに来なければポケモンという存在も知らなかった。小夜少女にも出会えなかったという訳だ。一度死んだこの命がこの世界で生きている。ならば俺は俺に出来る事をしよう。」
そう言った彼の瞳は真っ直ぐと前を向いていて、曇りなど少しもなかった
「私も...この世界に来た時はびっくりしたけど皆と出会って色んな所に行って、色んな人と出会って...。今はとても幸せです。煉獄さんもきっとこの世界で生きていけると、そう思います。」
「ありがとう。しかし、ポケモンと言うのは不思議な生き物だな。もっとポケモンについて教えてくれないか?」
「はい!」
♢♢♢
その後、ポケモンの技についての説明を兼ねてポケモンバトルを行ったりポケモン図鑑を見せていろんな種類がいる事を説明した。バトルではその様子に興味津々な煉獄さんが自分の技も披露すると言って刀を使うもんだから小夜はそちらの方に驚きを隠せなかった
「な、何で刀から炎がでるんですか⁈」
「これは呼吸を使った技だ。まぁ、要はポケモンの技を同じようなものだと思えばいいだろう」
そう笑う煉獄を見て誰もが思った
「「「「「いや、違うだろ...」」」」
煉獄さんの技が炎だったという事もありグレンはチラチラと煉獄の方を見ていた。そんな様子に気づいた煉獄はグレンに声を掛け一緒に稽古をしないかと誘い、煉獄の雰囲気もあってかジンやナイトも一緒に稽古をすることになった
そんな様子を見ながらコアやマリア、ミズキのブラッシングをしていた小夜は皆が普段より生き生きしている様子に気がついた
「皆、なんだか煉獄さんとの稽古が楽しそうだね。煉獄さんってなんだか不思議な人だね、誰からも好かれる人なんだろうな」
僕は小夜とこうしてる方が好きだけどね
あら、私だってそうよ
私も鱗の手入れをしてもらう方がいいですとも
「ふふふ、ありがとうね」
そう言いながら楽しそうに稽古をする煉獄たちを小夜は優しく見つめていた
稽古が終わった頃、日はすっかりと傾いてきており夜ご飯と野宿の準備をすることになった
「野宿なら薪が必要になるだろ?俺が集めてこよう」
「いいですよ、煉獄さんはゆっくり休んでて...」
「いや、これは世話になっているほんのお礼だと思ってくれ。では、探してくる!」
小夜の言葉が言い終わる前に煉獄は小夜にそう言うと森の奥へと凄い速さで消えて行った
「行っちゃった....」
まぁ、彼もあぁ言っていることですしここはお任せしたらどうですか?
「そうだね。じゃあ、私達はご飯とテントの準備をしようか」
煉獄の帰りを待ちながら小夜達がそれぞれ準備をしようとした時、どこからともなく聞こえて来た音に小夜は嫌な予感がした
次の瞬間、木々がなぎ倒され目の前にはこちらを睨んでいる銀の体をしたヘビのようなポケモンがいた
「ハガネール⁈でもなんで...!」
驚いたのも束の間、小夜達の周りを取り囲むように多くのポケモンがハガネールと同じようにこちらを睨んでおり、そんなポケモン達と一緒に黒い服を着た多くの人間の姿もあった
「あ、あなたたちは誰ですか⁈どうしてこんなことを!」
「俺達はポケモンハンターだ。そして、お前のポケモンを奪いに来た」
「っ⁈どういう事ですか⁈」
「頭の悪いガキね。あんたのポケモンを奪いに来たって言ったでしょ?あんたのポケモン、そこそこ強いみたいじゃない。だから私達が奪ってあげる♪」
おい、さっさとこいつらヤルぞ
ハンターの言葉を聞いていたグレンが怒りを抑えながらそう言うと、他のメンバー達も同じような目をして臨戦態勢をとっていた
そこからはハンターVS小夜達の戦いがはじまった
ハンター達は多くのポケモン達を使って技を繰り出して来たが、小夜達はお互いをカバーし合いながら次々に倒して行った
そんな中、小夜は1つの疑問が浮かんでいた
『どうしてこっちの地方にいないハガネールやザングーズ、それにキリキザンがいるの...』
そんな事を考えながらも小夜はグレン達に的確な指示を出しており、そんな小夜の様子をじっと見ているハンターの1人がいた
「おい、そろそろアレを使え」
小夜の事を見ていたハンターの1人がそう言うとのようなものがついた機械を持ちだしてきた
その機械を狙ってジンが破壊光線を撃つが、攻撃が機械に届く前に消えてしまったのだ
なんだ⁈
「攻撃が消えた?!」
「驚くのも無理はない。これは俺たちの組織が作ったポケモンの技を無効化するものだ」
ポケモンの技を無効化するなんて出来るわけないよ!
「そうだよね...そんなの嘘に決まってます!」
「それなら攻撃してみるがいい」
その言葉を受けてコアがスピードスターを放つが、やはり攻撃がハンター達の元へ届く事はなかった
「そんな...」
クソがっ!
小夜達が唖然としている中、グレンがイラだったようにハンター達へ攻撃を繰り出した
「頭の悪いウィンディだな。意味がない事が分からないのか」
グレンの攻撃は機会により無効化されてしまい、その隙にキリキザンの放った攻撃によってグレンは地面へと叩きつけられた
「グレン!!」
「まだ状況が理解出来ないようだな」
グレンの元へ駆け寄る小夜を見下ろしながらハンターが合図を出すと、別の機械が一同を囲んだかと思うと、次々にメンバーを拘束していった
「みんなっ!」
小夜!逃げて!
「そんなっ!みんなを置いて行けないよっ!」
そんな小夜を見ながらハンターの1人が確信したように笑った
「やはりか!お前、ポケモンと話せるな?」
「っ!」
「さっきから見ていればお前がポケモンに指示を出さなくてもそいつらはバトルをしていた。つまり、お前はポケモン達と心で会話が出来る。そして、さっきのあの反応だ。答えろ、お前はポケモンと話せるな?」
小夜、ダメです!本当の事を教えては奴らは!
『でも!このままじゃみんなが!』
「早く答えろ。でないと...」
その言葉の直後、拘束されてるマリアに向かってハガネールがアイアンテールを繰り出した
ぐっ!!
「マリア!! やめてください!!」
「これ以上ポケモンが傷つくのを見たくなければ早く答えるんだ。正直にだ。」
ハンターの鋭い目が小夜を見ていた
「....話せます。」
姫!!
「私は...ポケモンの言葉が分かります」
その言葉を聞いたハンターはニヤリと笑った
「おい、お嬢さん。俺と取引をしようじゃないか」