みんなポケモン！３

輪になっているポケモン達の様子を小夜達は少し離れた場所でその様子を見ていたが、周りで踊っている他のポケモンや、クルクルと楽しそうに踊るラフレシアの姿を見ていた 小夜の表情が穏やかになっているのを見てグレンとナイトは安心した。


1匹のキレイハナが宙をくるりと回ったかと思えば、そのまま小夜に向かって来ており、あなたも一緒に！と輪の中へ連れて行ってしまった。

グレンとナイトは一瞬焦りもしたが、この場所なら大丈夫だろうと、その場の流れに任せることにした。

急な出来事に驚いていた小夜だったが、一緒に踊ろうと言うキレイハナや、周りの雰囲気につられてからか、ぎこちなく体を揺らし始めた。

それが合図だったかのように、どこからともなく心地の良い音が花畑を包み込んだ。

これって...

確か、キレイハナが踊ると気持ちの良い音が鳴ると言われていましたね

あぁ、それでか

しかし、小夜もあんな風に笑うんですね

ナイトとグレンはすっかり輪の中に馴染んで楽しそうに踊っている小夜を見ながら話していた。

...あいつは、普段あんまり感情見せねぇからな

見せないですか...きっとあまり感情を出すのが上手くないんですね

そうだな...

元の姿になってあんな顔が見れる時が来ればいいですね

...そうだな。そうしてやるさ

こうして、2人はの様子を穏やかな顔で眺めながら時間は過ぎていった。



「すっかり夕方になっちゃったね」

えぇ、でも、小夜が踊っている姿を見れてよかったです

「ラフレシアさん達が楽しそうで、つい私も踊っちゃった。あんまり上手じゃなかったでしょ」

よかったじゃねぇか...

「えっ？」


だから！結構よかったじゃねぇかって言ってんだよ！

「ふふ、ありがとう」

今日はもう遅いですからここで寝ましょうか

「そうだね」

小夜はふと空を見るとそこには満点の星空が広がっていた。

「きれい...ポケモンになっても綺麗って思えてよかった...」

...早く寝ろよ

「うん、2人ともおやすみなさい」





次の日

花畑の横を流れる小川でニドランやキレイハナ達と過ごしていた小夜は、近くで見ていたグレンとナイトを呼んだが2人は興味がないというような態度だった。そんな2人にシュンとなった小夜を見て、ニドランがグレンに向かって水を掛けたのだ。

「あっ」

...おい、なにしてくれてんだよ💢

え～、だって皆で一緒に遊んだ方が楽しいじゃん♪

お前な...💢

まぁまぁ、そんなに怒らなくても

そうなだめているナイトに対してニドランは容赦なく水を掛けた。

...やりましたね

それからは全員参加の水遊び大会が開かれたのだった。