家族のありかた(リクエスト作品)
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家族のありかた
“君に伝えたいことがあるんだ”
誰に伝えたいの?
“俺の.........だ”
◇◇◇
小夜達はある街の中にポツンと佇んでいた
ここ.....どこ?
「どこだろうね...」
僕達、昨日森で野宿してたよね?それが、起きたら街の中ってどういうこと?
「さぁ...?でも、夢の中で誰かとお話したような...。」
なんかの夢?とりあえず、ここがどこか聞いてみないとね
コアにそう言われ近くにいた女の子に尋ねてみると“ミリーファタウン”と言う事が分かった。これからどうするか考えていた時、正面からカメのような姿をしたポケモンが小夜と女の子を目がけて突進してきていた
ギュッと目をつぶり女の子達を庇った小夜だったが、恐る恐る目を開けてみるとそこにはカメのようなポケモンを素手で止める男の子がいた
茶褐色の髪を2つに結び、体には模様のようなものをペイントした男の子はカジリガメと呼ばれるポケモンを優しく撫でていたが、彼の後を追うように現れたピカチュウを連れた男の子が声を掛けると戸惑ったように辺りを見渡し駆けていった
「ちょっと待ってよ!」
逃げた男の子を追ってピカチュウを連れた男の子も駆け出し、その場に残った小夜は女の子の無事を確認するとコアと共に彼らを追いかけて行った
「どこに行っちゃったんだろう...」
あっ!あっちの方でなんか聞こえた!
コアが聞こえたという方向へ行ってみると、そこにはなぜか2人して地面に伸びている姿があった
「あの...大丈夫?」
「イテテ...あぁ!大丈夫!君、さっきカジリガメの所にいたよね?」
「うん、あの子にお礼が言いたくて」
「そっか!そうそう、あいつモンスターボールを見るのが初めてっぽいんだ!」
そう言ってもう1人の子を見るとピカチュウとモンスターボールについて話しをしているようであった
『っ!あの子、ポケモンと話しをしている...私以外にポケモンと話せる人がいたんだ』
ポケモンと話せる男の子に目をキラキラさせた子が自己紹介をしておりピカチュウを連れている子が“サトシ”、ポケモンと会話できる子が“ココ”という事が分かった。しかし、小夜はココがサトシの言葉を理解していないように見えていた
「そうだ!この子が君にお礼を言いたいんだって!」
「あっ、私は小夜。あの...さっきは助けてくれてありがとう」
小夜がそう言っても首をかしげているココにコアが通訳してくれた
「カジリガメはびっくりしてただけだから!」
聞こえてきたその言葉はポケモンの言葉だった
『なんでポケモンの言葉を...』
そんな風に考えているとサトシが何かを思いついたように目を輝かせておりピカチュウもまた、サトシと同じような表情をしていた
◇◇◇
サトシから小夜とイーブイも一緒に来ないかと誘われ、それからは3人で街の中を見て回る事になった
ココに合う洋服を買い、アイスクリームを食べライブが行われていた広場では楽しそうに踊るココとサトシや、恥ずかしそうに踊る小夜をコアとピカチュウは笑い合いながら見ていた
そして、辺りが夕焼けに包まれる頃ココが何かに気づいた様子で駆け出した
「おい!ココ!」
後を追った2人は数匹のポケモンがまるで何かを守るようにその場に留まっていた。
タイレーツの言葉を聞いた小夜が動こうとした時、先にココが花火を打ち上げるために置かれている筒へと上り、筒の底で寝てしまっているタイレーツを見つけるとサトシへ縄を渡し、街の人と一緒に救い上げた
花火大会の帰り道、肩車をしている親子を見たココが一瞬寂しそうな様子を見せたことに小夜は気づいた
「お、やこ...」
そう呟くと、ココは2人を呼びながら駆けだしへと向かって行った
森へ入った一向を待っていたのは木にぶら下げられるという何とも悲しい現実だった。(小夜はコアの攻撃によりツルをはじき、吊るされることを免れたが...)
コアが臨戦態勢で構えていると、木の上から黒く大きなポケモンが現れた。そのポケモンはココと話しをしておりココが“人間”という言葉を使った時、一瞬驚いた様子を見せ直ぐに考え込んでいる様子だった
「親子....ココはあのポケモンに育てられたってこと?」
そうなんじゃない?あのポケモンザルードっていうみたいだね。
「ザルード...」
「ザルード?あのポケモンザルードって言うのか?」
「えっ...あっ...うん」
「へ~!小夜はポケモンのことよく知ってるんだな!」
「う、うん...」
サトシと小夜が話しているとココとザルードが場所を移動しようとしていた。2人もココ達の後を追って行くとそこには古い建物があった。ザルードの話によるとその場所はココの親が住んでいたであろう場所だと言う事だ。そして、ココにペンダントと一枚の写真を渡した。その写真には赤ちゃんを抱いた女性とココにそっくりの男性が映っていた
「そこに写っていいるのがお前だ。大きい人間がお前の本当の親なんだろう。...後はお前が決めろ、お前の好きなようにすればいい」
そう言ったザルードが寂しそうな表情をしていたことに小夜は気づき、それと同時に胸の中で何かが音を立てた。ザルードがツルを出してその場から離れようとしている事に気づいた時、小夜は直ぐに1つのモンスターボールを出すと、コアが素早く小夜の肩に飛び乗った
「っ⁈ボーマンダ! おいっ!小夜!」
サトシの自分を呼ぶ声が聞こえたが小夜はザルードを追う事に集中していた
「ジン!ザルードを追って!」
了解!
♢♢♢
ザルードを追った小夜達は大きな樹があり、その樹からは淡いピンク色の綺麗な水が流れ出ていた
小夜、あそこにザルードが
ジンが示した場所を見るとザルードが寂しそうに座っており、ジンから降りた小夜はゆっくりとザルードに近付いていった
「誰だ⁈」
「あ、あの...急にごめんなさい」
「お前...さっきココと一緒にいた人間か。あぁ?今、俺の言葉が聞こえてなかったか?」
「うん...」
「っ!お前...ポケモンに育てられたのか?」
「違うよ、私は...その、生まれつきっていうか...」
「そうか...そうだろうな。ポケモンに育てられた人間なんていないよな...。くそっ...、おい、さっさと帰れ。お前やさっきの人間だってちゃんと親に育てられたんだろ。ココに人間のことを教えてやって...」
「私には...私にはね、親がいないの」
「はぁ?」
小夜の言った言葉にどういう事だと言わんばかりに不思議そうに首をかしげるザルードとは対象に、ジンは心配そうに小夜を見ていた
「親がいねぇだと?おかしいだろ、人間は親に育てられるんだろ?」
「うん...私にも親と言われる人はいたよ。でも、その人達は私の事を大切には...してくれなかった。いつも酷いことを言われたり叩かれたりしてたの...」
「なっ、んだよそれ...それが人間の親なのか?」
「私の“親”は親じゃなかった。きっと他の親はあなたみたいに子どものことを大切にするんだろうね」
小夜...
「じゃあ、お前には家族がいねぇのか...」
どこか申し訳なさそうにそう言ったザルードに小夜は優しく、そして嬉しそうに微笑んでいた
「私にもいるよ、家族が」
小夜がそう言った時バックの中から5つの影が飛び出してきた
「みんな...、みんなが私の家族だよ」
自分の周りにいてくれる6人の家族を見渡して小夜ははっきりと言った。そんな小夜を見てザルードは困惑していた
「なんでだ...?なんでてめぇはそいつらと家族だって言えんだ?人間とポケモンだぞっ?!それに、そいつらだって全員別の種族じゃねぇか!!全員違う...なのに家族だって言えんのか?!」
「そうだね...。私も皆も1人1人違う。でもね、私たちは家族だよ。」
「なんでだよ!!人間は人間に育てられるのが当たり前!ポケモンとなんか家族に...本当の家族になれるはずねぇんだ...」
「血が繋がっているとか姿が一緒とか、誰に育てられたかじゃない。私とみんなは確かに違うけど、でもね、心は繋がっているの」
そう言った時周りにいたグレン、ナイト、マリア、コア、ジン、ミズキが強い瞳でザルードを見ていた
「心...」
「うん。一緒に過ごした時間とか、相手の事を大切にしたいって想いが積み重なってはじめて其れが“家族”になれるんだと思う。どんなに違っても心で繋がっていればそれが家族でだんだん似てくるんだよ」
「似てくる?」
「うん。同じ時間を過ごす中でちょっとした仕草とか好きな物とか...。あなたはとココだって似てる」
「俺とココがか...?」
「お互い大切にしたいって考えるところとか、仕草もよく似てたよ」
「そうか...」
「色んな形の家族があってもいいと思うの。私と皆が家族で、あなたとココが親子のように。だって大切なのは大切にしたいって思う心なんだから。そう思ってるあなたはもう、ココのお父さんで、ココの家族だと思う」
まっすぐに自分を見てそう話す小夜を見てザルードは心が軽くなった気がしていた
「っ、さっさとここから出ていけ。」
「そうしたいのはやまやまなんだけど…」
「あぁ?」
「道分かんなくて....」
「はぁ?!なんでだよ、そいつに乗ってきたんだろうが!」
お前を追ってたから道は覚えてない
しれっとそう話すジンにザルードは呆れたように肩を落としていた
***
これで良かったか?
ふふふ、ありがとう
もう少しここにいたそうだったからな
“君に伝えたいことがあるんだ”
誰に伝えたいの?
“俺の.........だ”
◇◇◇
小夜達はある街の中にポツンと佇んでいた
ここ.....どこ?
「どこだろうね...」
僕達、昨日森で野宿してたよね?それが、起きたら街の中ってどういうこと?
「さぁ...?でも、夢の中で誰かとお話したような...。」
なんかの夢?とりあえず、ここがどこか聞いてみないとね
コアにそう言われ近くにいた女の子に尋ねてみると“ミリーファタウン”と言う事が分かった。これからどうするか考えていた時、正面からカメのような姿をしたポケモンが小夜と女の子を目がけて突進してきていた
ギュッと目をつぶり女の子達を庇った小夜だったが、恐る恐る目を開けてみるとそこにはカメのようなポケモンを素手で止める男の子がいた
茶褐色の髪を2つに結び、体には模様のようなものをペイントした男の子はカジリガメと呼ばれるポケモンを優しく撫でていたが、彼の後を追うように現れたピカチュウを連れた男の子が声を掛けると戸惑ったように辺りを見渡し駆けていった
「ちょっと待ってよ!」
逃げた男の子を追ってピカチュウを連れた男の子も駆け出し、その場に残った小夜は女の子の無事を確認するとコアと共に彼らを追いかけて行った
「どこに行っちゃったんだろう...」
あっ!あっちの方でなんか聞こえた!
コアが聞こえたという方向へ行ってみると、そこにはなぜか2人して地面に伸びている姿があった
「あの...大丈夫?」
「イテテ...あぁ!大丈夫!君、さっきカジリガメの所にいたよね?」
「うん、あの子にお礼が言いたくて」
「そっか!そうそう、あいつモンスターボールを見るのが初めてっぽいんだ!」
そう言ってもう1人の子を見るとピカチュウとモンスターボールについて話しをしているようであった
『っ!あの子、ポケモンと話しをしている...私以外にポケモンと話せる人がいたんだ』
ポケモンと話せる男の子に目をキラキラさせた子が自己紹介をしておりピカチュウを連れている子が“サトシ”、ポケモンと会話できる子が“ココ”という事が分かった。しかし、小夜はココがサトシの言葉を理解していないように見えていた
「そうだ!この子が君にお礼を言いたいんだって!」
「あっ、私は小夜。あの...さっきは助けてくれてありがとう」
小夜がそう言っても首をかしげているココにコアが通訳してくれた
「カジリガメはびっくりしてただけだから!」
聞こえてきたその言葉はポケモンの言葉だった
『なんでポケモンの言葉を...』
そんな風に考えているとサトシが何かを思いついたように目を輝かせておりピカチュウもまた、サトシと同じような表情をしていた
◇◇◇
サトシから小夜とイーブイも一緒に来ないかと誘われ、それからは3人で街の中を見て回る事になった
ココに合う洋服を買い、アイスクリームを食べライブが行われていた広場では楽しそうに踊るココとサトシや、恥ずかしそうに踊る小夜をコアとピカチュウは笑い合いながら見ていた
そして、辺りが夕焼けに包まれる頃ココが何かに気づいた様子で駆け出した
「おい!ココ!」
後を追った2人は数匹のポケモンがまるで何かを守るようにその場に留まっていた。
タイレーツの言葉を聞いた小夜が動こうとした時、先にココが花火を打ち上げるために置かれている筒へと上り、筒の底で寝てしまっているタイレーツを見つけるとサトシへ縄を渡し、街の人と一緒に救い上げた
花火大会の帰り道、肩車をしている親子を見たココが一瞬寂しそうな様子を見せたことに小夜は気づいた
「お、やこ...」
そう呟くと、ココは2人を呼びながら駆けだしへと向かって行った
森へ入った一向を待っていたのは木にぶら下げられるという何とも悲しい現実だった。(小夜はコアの攻撃によりツルをはじき、吊るされることを免れたが...)
コアが臨戦態勢で構えていると、木の上から黒く大きなポケモンが現れた。そのポケモンはココと話しをしておりココが“人間”という言葉を使った時、一瞬驚いた様子を見せ直ぐに考え込んでいる様子だった
「親子....ココはあのポケモンに育てられたってこと?」
そうなんじゃない?あのポケモンザルードっていうみたいだね。
「ザルード...」
「ザルード?あのポケモンザルードって言うのか?」
「えっ...あっ...うん」
「へ~!小夜はポケモンのことよく知ってるんだな!」
「う、うん...」
サトシと小夜が話しているとココとザルードが場所を移動しようとしていた。2人もココ達の後を追って行くとそこには古い建物があった。ザルードの話によるとその場所はココの親が住んでいたであろう場所だと言う事だ。そして、ココにペンダントと一枚の写真を渡した。その写真には赤ちゃんを抱いた女性とココにそっくりの男性が映っていた
「そこに写っていいるのがお前だ。大きい人間がお前の本当の親なんだろう。...後はお前が決めろ、お前の好きなようにすればいい」
そう言ったザルードが寂しそうな表情をしていたことに小夜は気づき、それと同時に胸の中で何かが音を立てた。ザルードがツルを出してその場から離れようとしている事に気づいた時、小夜は直ぐに1つのモンスターボールを出すと、コアが素早く小夜の肩に飛び乗った
「っ⁈ボーマンダ! おいっ!小夜!」
サトシの自分を呼ぶ声が聞こえたが小夜はザルードを追う事に集中していた
「ジン!ザルードを追って!」
了解!
♢♢♢
ザルードを追った小夜達は大きな樹があり、その樹からは淡いピンク色の綺麗な水が流れ出ていた
小夜、あそこにザルードが
ジンが示した場所を見るとザルードが寂しそうに座っており、ジンから降りた小夜はゆっくりとザルードに近付いていった
「誰だ⁈」
「あ、あの...急にごめんなさい」
「お前...さっきココと一緒にいた人間か。あぁ?今、俺の言葉が聞こえてなかったか?」
「うん...」
「っ!お前...ポケモンに育てられたのか?」
「違うよ、私は...その、生まれつきっていうか...」
「そうか...そうだろうな。ポケモンに育てられた人間なんていないよな...。くそっ...、おい、さっさと帰れ。お前やさっきの人間だってちゃんと親に育てられたんだろ。ココに人間のことを教えてやって...」
「私には...私にはね、親がいないの」
「はぁ?」
小夜の言った言葉にどういう事だと言わんばかりに不思議そうに首をかしげるザルードとは対象に、ジンは心配そうに小夜を見ていた
「親がいねぇだと?おかしいだろ、人間は親に育てられるんだろ?」
「うん...私にも親と言われる人はいたよ。でも、その人達は私の事を大切には...してくれなかった。いつも酷いことを言われたり叩かれたりしてたの...」
「なっ、んだよそれ...それが人間の親なのか?」
「私の“親”は親じゃなかった。きっと他の親はあなたみたいに子どものことを大切にするんだろうね」
小夜...
「じゃあ、お前には家族がいねぇのか...」
どこか申し訳なさそうにそう言ったザルードに小夜は優しく、そして嬉しそうに微笑んでいた
「私にもいるよ、家族が」
小夜がそう言った時バックの中から5つの影が飛び出してきた
「みんな...、みんなが私の家族だよ」
自分の周りにいてくれる6人の家族を見渡して小夜ははっきりと言った。そんな小夜を見てザルードは困惑していた
「なんでだ...?なんでてめぇはそいつらと家族だって言えんだ?人間とポケモンだぞっ?!それに、そいつらだって全員別の種族じゃねぇか!!全員違う...なのに家族だって言えんのか?!」
「そうだね...。私も皆も1人1人違う。でもね、私たちは家族だよ。」
「なんでだよ!!人間は人間に育てられるのが当たり前!ポケモンとなんか家族に...本当の家族になれるはずねぇんだ...」
「血が繋がっているとか姿が一緒とか、誰に育てられたかじゃない。私とみんなは確かに違うけど、でもね、心は繋がっているの」
そう言った時周りにいたグレン、ナイト、マリア、コア、ジン、ミズキが強い瞳でザルードを見ていた
「心...」
「うん。一緒に過ごした時間とか、相手の事を大切にしたいって想いが積み重なってはじめて其れが“家族”になれるんだと思う。どんなに違っても心で繋がっていればそれが家族でだんだん似てくるんだよ」
「似てくる?」
「うん。同じ時間を過ごす中でちょっとした仕草とか好きな物とか...。あなたはとココだって似てる」
「俺とココがか...?」
「お互い大切にしたいって考えるところとか、仕草もよく似てたよ」
「そうか...」
「色んな形の家族があってもいいと思うの。私と皆が家族で、あなたとココが親子のように。だって大切なのは大切にしたいって思う心なんだから。そう思ってるあなたはもう、ココのお父さんで、ココの家族だと思う」
まっすぐに自分を見てそう話す小夜を見てザルードは心が軽くなった気がしていた
「っ、さっさとここから出ていけ。」
「そうしたいのはやまやまなんだけど…」
「あぁ?」
「道分かんなくて....」
「はぁ?!なんでだよ、そいつに乗ってきたんだろうが!」
お前を追ってたから道は覚えてない
しれっとそう話すジンにザルードは呆れたように肩を落としていた
***
これで良かったか?
ふふふ、ありがとう
もう少しここにいたそうだったからな