89．虹色の可能性


小夜はイーブイの病室からポケモンセンターの自室へと戻ってきていた



部屋へ戻ると４つのボールが一斉に開き、全員が出てきた



たくっ、毎回強制的に連れていきやがって！ラッキーってのは皆あぁなのか⁈


そんなこと言う物ではありませんよ


俺は手当されなくてもよかったのに


ちょっと！あんたたちうるさいわよ！


「...みんな、元気だね」



小夜！こいつらなんとかしてよ...って！どうしたの⁈その傷！



「これは...大丈夫だよ、ちょっとしたかすり傷だから」


そう言いながら服の端から見えている包帯を隠すように小夜は肩に手をのばした



その姿を見て全員がどうしたのか、誰にやられたのか、痛くないのかと質問攻めをしてきたが、マリアが何かに感ずいたようだった




あのイーブイね⁈


「っ、マリア鋭いね...。でも、あの子が悪い訳じゃないの。あの子は...」


小夜はさっき診察室で起こった出来事を皆に話した




ロケット団の話も合わせると、相当酷い目にあってきたようですね...


自分の力に戸惑っているのか...


胸糞悪い話だぜ



「ほんとに酷いと思う...。あの子は何も悪くないのに...。」



....。私達が出来る事は無いわ。


「マリア...。」


マリアの言う通りだ。後はあいつが自分で自分の力で折り合いをつけるしかない。


「うん....。」





その夜、小夜達はシオンタウンのポケモンセンターで一晩を過ごした


そして、次の日小夜達はフジ老人の小屋へ行くため、ポケモンセンターから出た時、後ろから声が聞こえた。振り向いた時、そこにいたのはイーブイだった



「どうしたの？まだ寝てなくて大丈夫なの？」


化け物じゃないって...


「えっ？」


化け物じゃないって言ってくれただろ⁈僕の力を虹色の可能性って言ったじゃないか‼言うだけ言って置いて行くのか⁈



「....」



あれだけ言ったんなら最後まで責任取ってよ！僕の力を僕が化け物じゃないと思えるように最後まで一緒にいてよ！



「....。君の力はとっても素敵な力。なんにでもなれる虹色の可能性がある力。そんな素敵な力がある君と私も一緒にいたい。私と一緒に来てくれる？」


っ！僕の事、最後まで見捨てないで‼ずっと一緒にいて！


そう叫びながらイーブイは[#da=1#]に向かって駆けだし、小夜の胸に飛び込んだ


そんなイーブイを小夜は優しく包み込んでいた


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イーブイ～！！(´;ω;｀)
ジンとマリアは自分の事があるから少し気持ちが分かるんですかね