４１．ＶＳロケット団

「あれが...ロケット団」

こちらを見下ろしている女性が不気味に笑っており、周りではロケット団が出したポケモンがこちらに向かってきている

ピッピやピクシー達は混乱しており中には泣き出す子もいた

『こわい...こわい....どうしよう、でも、なんとかしなきゃ....！』

「グレン！ナイト！」

小夜がそう2人の名前を叫ぶと、2人は小夜の瞳をしっかりと見た。そしてふと笑ってロケット団に向き合った


やるぞ！

あぁ！

ナイトとグレンはそれぞれ小夜の指示に合わせてロケット団のポケモンを倒していき、一方が攻撃されそうになれば小夜の指示がなくとも片方がすかさずサポートをし、3人のコンビネーションは見事な動きをしていた


「ちょっと！あんたなによ！」


高みの見物をするかのようにこちらを見下ろしていた女性は 小夜達の姿を見て怒鳴ってきた

「ガキがなにしてんのよ！さっさと消えな！」

小夜は怯えてながらもしっかりと相手を見据えていた


「どうしてですか...？どうしてこんな酷い事するんですか？」

「はぁ？あんたに関係ないでしょ？邪魔するって言うなら容赦しないわよ！行きなさい！アーボック！」

ナイト！そっちは任せたぞ！

えぇ！

アーボックと向き合ったのはグレンであり、ナイトはピッピ達の擁護へと向かっていた


「アーボック！まきつく！」

「グレン！避けてアイアンテール！」

「毒針よ！」

「スピードスターで打ち消して！そのまま火炎放射！」

グレンの繰り出した火炎放射によってアーボックは倒れた

「ちっ！役に立たないわね！ポケモンは回収したわね？！撤収よ！」

女性は周りに指示を出すとヘリコプターに乗り込み、 小夜の方を睨みつけていた

ピッピ達を助けて！

ピクシーの叫び声がしてヘリコプターを見ると、ヘリコプターの下にはポケモン達が網の中に掴まっていた

「ナイト！波動弾で網を切れる？！」

ダメです！届かない！

「そんなっ！」

任せろ！

ルナトーンはヘリコプターまで近づきストーンエッジで網を切ると、落ちてくるポケモン達はソルロックのサイコキネシスでゆっくりと地上へと下ろされた

「ちっ！覚えてなさい！」

その様子を見ていたロケット団の女性は捨て台詞を言いながら夜空に消えて行った




ヘリコプターが遠くへ飛んでいくのを見て 小夜は力が抜けたように地面へと座り込んだ

小夜！大丈夫ですか？！

「う、うん...。こ、怖かった...」

緊張が解け体が震えている小夜の体をグレンの尻尾がふわりと包み込んだ

よくやったじゃねぇか


「ありがとう、やっぱり2人とも強いね。それに、ソルロックさんとルナトーンさんもポケモンさん達を助けてくれてありがとうございます。」

そう言った小夜を見てルナトーン達は呆れたような、嬉しいような気持ちがしていた

怖いくせに無理するなよな

「ごめんなさい...でも、これ以上悲しい思いをしてほしくなかったから...」


....ありがとな

貴女のような人間に会えてよかったです

「ありがとうございます....。」

小夜は優しく２人を見ていた

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やっと終わりそうです！