３７．正体

おい、なんで昼間に上り始めて着いたのが夜になんだよ

「ご、ごめんね...」

思ったより体力がないみたいですね

「面目ないです....（泣）」

今後は体力強化も課題ですね

「うぅ....あれ、なにか聞こえない...？」

なんだ？

音のする方へ向かってみるとそこには幻想的な光景が広がっていた



山の頂上と思われる場所にはくぼみがあり、満月の月がそのくぼみを照らしている。そのくぼみの周りには丸く可愛らしいピンクの体に耳があり、尻尾はくるりと丸まっている生き物が何匹もおり、円になってまるで踊るように体を動かしていたのだ

「あ、あれって...」

あれはピッピだ。それに進化系のピクシーまでいるぞ

「あれが見たことないポケモン？」

ポンと音がしてナイトがボールの外へ出てきた。

いえ、あれはこの地方に元々いるポケモンです。

「じゃあ、他にもいるってこと？」

小夜がそう尋ねた時、黄色とオレンジ色が目の前を通って行った

「あ、あれって？！」

こっちじゃ見たことねぇぞ

シンオウのポケモンでもないと思いますが

「じゃあ、あれが他の地方のポケモン何だ...なんていうポケモンなんだろう...」

さぁな、直接聞いてみたらいいんじゃねぇ？

「えっ、大丈夫かな？急に声を掛けたらびっくりするんじゃ...」

では、私が聞いてみましょう。ポケモン同士の方が警戒されにくいと思いますし

「大丈夫？」

えぇ、グレン、小夜の事を頼みますよ

言われなくても

でわ、行ってみます

そう言うと、ナイトはゆっくりと踊っている輪の中へ近づいて行った



近くにいた三日月のような形をした黄色いポケモンに話しかけ、何やら話し込んでいるとピッピと呼ばれたポケモンが数匹2人に近付いて来た。

小夜は思わずナイトの元へ駆けだそうとしたが、グレンから“大丈夫だから見とけ”と言われ、岩陰で心配そうに様子を見ていると、しばらくしてナイトが戻って来た

「だ、大丈夫だった？！」

大丈夫ですよ。見たことのない彼らは三日月型の方がルナトーン・太陽のような形をしている方がソルロックというそうです。元はホウエン地方という場所にいたそうですが、身を追われてこちらまで来たそうですよ。

「ホウエン地方って聞いたことないね。それに追われてるなんて何があったんだろ...」

じじいに聞いてみないとな、てか、なんであいつらこっち見てんだ？

「えっ？」

グレンの言った意味が分からず振り返ってみると、さっきまで踊っていたピッピ達がこちらを見ているのだ。

「えっ、あっ、ど、どうしよう...」

小夜、落ち着いて。こちらの事情を話したら敵意がないならと月の宴に誘ってくれたのですよ

「月の宴？」

私が説明して差し上げますわ

そい言いながら１匹のピクシーが近づいて来た

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正体判明です！
そろそろ新しい仲間を登場させたいです🌼