故郷とクチバシティ編
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143.もう1人のおじいちゃん
ジンに乗ってシオンタウンを目指していた小夜達は休憩を取りながら進み、次の日にはシオンタウンへ到着していた
「ありがとうね。きつかったでしょ?」
なんてことない。小夜を乗せて飛ぶのは好きだからな
「1日でシオンタウンに着いちゃうなんて、やっぱりジンは凄いね、ゆっくり休んでね」
また何かあれば呼んでくれ
ジンがボールに戻ったあと、小夜はある小屋へと向かった
◇◇◇
「こんにちは...」
「おぉ、よく来たね。ユキナリから話しは聞いてるよ。わざわざ来てもらってすまないね。」
「いえ、フジさんはお元気でしたか?」
「あぁ、お前さん達と別れたあとわしもグレンタウンへ行ってみたんじゃ」
「っ!じゃあ、ポケモン屋敷にも行ったんですか?」
「あぁ、わしも前に進まなくてはと思ってね...。ポケモンハウスは街の人達が見てくれると言ってくれたから訪れてみたんじゃよ...」
「そうだったんですね」
「あそこにケイジはいたんじゃな...」
そういいながらフジ老人は少し遠くを眺めていた
「あぁ、そうじゃ。グレンタウンへ行った後こっちへ戻って来てからケイジの研究を手伝っていたという人の話を思い出してな。以前、その人からケイジの荷物を預かっていたんじゃがすっかり忘れておったんじゃよ。ほれ、こっちに出してあるから見てみらんか?」
そう言われ、フジの後をついてゆくとそこにはいくつかの見慣れない物がならべられていた
「これって?」
「ケイジの研究を手伝っていたという人も詳しくは分からないそうじゃが、ケイジが持っていたものだそうだ。わしなりに調べてみたんじゃが進化の石なんか入っておったよ。しかし、何か分からない物も多くあってな...」
そう言われて机に目を移すと綺麗な石のようなものや石板のようなものが置かれていた
「もしかしたらどれもガラクタかもしれんが、もしかしたら何かの役に立つかもしれんじゃろ?小夜君さえ良ければ持って行ってくれんかの?」
「いいんですか?」
「あぁ、もちろんだ。小夜君のおかげでわしも前に進めた。私もケイジの事を諦めたくはない...。だからわしに出来る事なら何でも言っておくれ」
「フジさん...」
「この道具が全てガラクタじゃったらすまんがの」
そう言って笑うフジの笑顔はとても穏やかだった
「おぉ、そうじゃ。例の道が塞がれている場所に案内しようかね」
「あ、あの!オーキド博士から何か聞いていますか...?」
「何かとは...例の道を塞いでいるけんじゃろ?」
「....」
小夜はここに来るまでの間、自分の過去やポケモンと話せることをフジに言うべきか悩んでいた。オーキド博士とフジ老人が電話をした時に博士が断りもなく小夜の事を話すとは思わなかったが、もしかしたらフジに話しているのではないかと思っていたのだ
難しい顔をしている小夜を見ながらフジ老人は縁側に座るように促すと、優しく語り掛けた
「ユキナリからは今回の件しか聞いておらんよ。でも、初めてここに来た時から小夜君には何か特別なものを感じていたんじゃ」
「特別なもの...ですか?」
「あぁ、それが何かは分からんがまぁ、年寄りの勘というやつかの。しかし、それは悪いものじゃない。小夜君とポケモン達を見ていれば分かった。だから、別に話してくれなくてもいいんじゃよ」
「で、でも...」
「話せる時が来たらとも言うのか...小夜君のやるべきことが終わってからでもいいんじゃ。そう焦らんでも大丈夫。小夜君が素敵な人だという事は知っておるからな。話そうとしている事がどんなことであれ、わしは小夜君の味方じゃ」
「フジさん...」
「小夜君さえ良ければシオンタウンにいるじいちゃんとでも思ってくれて構わないよ。わしはいつでもこの町で見守っておる。だから、大丈夫じゃ」
そういうフジ老人は優しく笑っていた
「フジさん、わたし....」
その笑顔を見て小夜は自然とこれまでの事を話し始めていた。いつの間にか出てきていたコアは小夜の傍に寄り添うようにして座っていた
小夜の話しが終わるまでフジは口を挟むことも無く、ただ静かに聞いていた。そして、話が終わると小夜の頭を撫でてくれたのだ
「フジさん...?」
「頑張ったの、これまでよく頑張って来た。そして、イーブイを、いや、たくさんのポケモンを助けてくれてありがとな」
「そんな...私はなにも...」
「この子を救ってくれたのは紛れもなく小夜君、君じゃよ。そうだろ?イーブイ」
ブイっ!
「小夜君に感じていた事はきっとポケモンを思う強い気持ちなんじゃあろうな...。それに、小夜君は周りの人も幸せに出来る力を持っとると思うんじゃ。実際、わしは小夜君に出会えてよかったと思っとる。それはこれまで小夜君が出会って来たポケモン達もきっとそう思っとるとわしは思うんじゃ。これからはこの世界で幸せにおなり。小夜君がいる事で幸せになる子らと一緒にな」
「フジさん...ありがとうございます」
「こちらこそお礼を言わせてくれ。ケイジの為に力を貸してくれてありがとな。わしにも出来る事があれば手伝わせてくれ。そのミュウツーというポケモンも救ってあげたいの...」
「はい...。会いに行くと約束したんです。だから、必ず....」
「あまり気負いなさんなよ。たまにはここにも顔を出しに来てくれ。トミさんやミヨも喜ぶじゃろ」
「あっ、2人はお元気ですか?」
「あぁ、毎日タワーに上って鐘を鳴らしておるよ。そのお陰か以前よりもタワーに来る人が増えてな。この街もにぎやかになっておるよ」
確かに前より街も明るい感じがするよね~
「そうだね」
「おや、イーブイは今何と言ったんじゃ?」
「前より街が明るい感じがするって」
「そうじゃろ?きっとこれからはもっと良い街になるじゃろ。ポケモン達の魂と共にな」
「そうですね...」
「そろそろ、例の道に行ってみるとするかの」
「はい、お願いします」
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ジンに乗ってシオンタウンを目指していた小夜達は休憩を取りながら進み、次の日にはシオンタウンへ到着していた
「ありがとうね。きつかったでしょ?」
なんてことない。小夜を乗せて飛ぶのは好きだからな
「1日でシオンタウンに着いちゃうなんて、やっぱりジンは凄いね、ゆっくり休んでね」
また何かあれば呼んでくれ
ジンがボールに戻ったあと、小夜はある小屋へと向かった
◇◇◇
「こんにちは...」
「おぉ、よく来たね。ユキナリから話しは聞いてるよ。わざわざ来てもらってすまないね。」
「いえ、フジさんはお元気でしたか?」
「あぁ、お前さん達と別れたあとわしもグレンタウンへ行ってみたんじゃ」
「っ!じゃあ、ポケモン屋敷にも行ったんですか?」
「あぁ、わしも前に進まなくてはと思ってね...。ポケモンハウスは街の人達が見てくれると言ってくれたから訪れてみたんじゃよ...」
「そうだったんですね」
「あそこにケイジはいたんじゃな...」
そういいながらフジ老人は少し遠くを眺めていた
「あぁ、そうじゃ。グレンタウンへ行った後こっちへ戻って来てからケイジの研究を手伝っていたという人の話を思い出してな。以前、その人からケイジの荷物を預かっていたんじゃがすっかり忘れておったんじゃよ。ほれ、こっちに出してあるから見てみらんか?」
そう言われ、フジの後をついてゆくとそこにはいくつかの見慣れない物がならべられていた
「これって?」
「ケイジの研究を手伝っていたという人も詳しくは分からないそうじゃが、ケイジが持っていたものだそうだ。わしなりに調べてみたんじゃが進化の石なんか入っておったよ。しかし、何か分からない物も多くあってな...」
そう言われて机に目を移すと綺麗な石のようなものや石板のようなものが置かれていた
「もしかしたらどれもガラクタかもしれんが、もしかしたら何かの役に立つかもしれんじゃろ?小夜君さえ良ければ持って行ってくれんかの?」
「いいんですか?」
「あぁ、もちろんだ。小夜君のおかげでわしも前に進めた。私もケイジの事を諦めたくはない...。だからわしに出来る事なら何でも言っておくれ」
「フジさん...」
「この道具が全てガラクタじゃったらすまんがの」
そう言って笑うフジの笑顔はとても穏やかだった
「おぉ、そうじゃ。例の道が塞がれている場所に案内しようかね」
「あ、あの!オーキド博士から何か聞いていますか...?」
「何かとは...例の道を塞いでいるけんじゃろ?」
「....」
小夜はここに来るまでの間、自分の過去やポケモンと話せることをフジに言うべきか悩んでいた。オーキド博士とフジ老人が電話をした時に博士が断りもなく小夜の事を話すとは思わなかったが、もしかしたらフジに話しているのではないかと思っていたのだ
難しい顔をしている小夜を見ながらフジ老人は縁側に座るように促すと、優しく語り掛けた
「ユキナリからは今回の件しか聞いておらんよ。でも、初めてここに来た時から小夜君には何か特別なものを感じていたんじゃ」
「特別なもの...ですか?」
「あぁ、それが何かは分からんがまぁ、年寄りの勘というやつかの。しかし、それは悪いものじゃない。小夜君とポケモン達を見ていれば分かった。だから、別に話してくれなくてもいいんじゃよ」
「で、でも...」
「話せる時が来たらとも言うのか...小夜君のやるべきことが終わってからでもいいんじゃ。そう焦らんでも大丈夫。小夜君が素敵な人だという事は知っておるからな。話そうとしている事がどんなことであれ、わしは小夜君の味方じゃ」
「フジさん...」
「小夜君さえ良ければシオンタウンにいるじいちゃんとでも思ってくれて構わないよ。わしはいつでもこの町で見守っておる。だから、大丈夫じゃ」
そういうフジ老人は優しく笑っていた
「フジさん、わたし....」
その笑顔を見て小夜は自然とこれまでの事を話し始めていた。いつの間にか出てきていたコアは小夜の傍に寄り添うようにして座っていた
小夜の話しが終わるまでフジは口を挟むことも無く、ただ静かに聞いていた。そして、話が終わると小夜の頭を撫でてくれたのだ
「フジさん...?」
「頑張ったの、これまでよく頑張って来た。そして、イーブイを、いや、たくさんのポケモンを助けてくれてありがとな」
「そんな...私はなにも...」
「この子を救ってくれたのは紛れもなく小夜君、君じゃよ。そうだろ?イーブイ」
ブイっ!
「小夜君に感じていた事はきっとポケモンを思う強い気持ちなんじゃあろうな...。それに、小夜君は周りの人も幸せに出来る力を持っとると思うんじゃ。実際、わしは小夜君に出会えてよかったと思っとる。それはこれまで小夜君が出会って来たポケモン達もきっとそう思っとるとわしは思うんじゃ。これからはこの世界で幸せにおなり。小夜君がいる事で幸せになる子らと一緒にな」
「フジさん...ありがとうございます」
「こちらこそお礼を言わせてくれ。ケイジの為に力を貸してくれてありがとな。わしにも出来る事があれば手伝わせてくれ。そのミュウツーというポケモンも救ってあげたいの...」
「はい...。会いに行くと約束したんです。だから、必ず....」
「あまり気負いなさんなよ。たまにはここにも顔を出しに来てくれ。トミさんやミヨも喜ぶじゃろ」
「あっ、2人はお元気ですか?」
「あぁ、毎日タワーに上って鐘を鳴らしておるよ。そのお陰か以前よりもタワーに来る人が増えてな。この街もにぎやかになっておるよ」
確かに前より街も明るい感じがするよね~
「そうだね」
「おや、イーブイは今何と言ったんじゃ?」
「前より街が明るい感じがするって」
「そうじゃろ?きっとこれからはもっと良い街になるじゃろ。ポケモン達の魂と共にな」
「そうですね...」
「そろそろ、例の道に行ってみるとするかの」
「はい、お願いします」
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