139．空の旅

「ジン、重くない？」


重たいはずないだろ？小夜はもっと食べた方がいいぞ


「重たくないならいいんだけど...でも、やっぱりジンの背中は安心出来るね。空を飛んでるのに全然怖くないよ」


それならよかった。今日は天気が良いからいい空の散歩日和だな


「うん！」








そう、今2人は空を飛んでいるのだ









あの日、コアが提案したのはジンに乗ってマサラタウンへ帰るということだった


火山で出会った写真を撮ってくれた男性からも飛んで行く旅人もいると言われていたが、まさか本当にそうなるとは夢にも思わなかった小夜である













◇◇◇

コアの考える事だからこんな事だろうと思っていたが、今回ばかりは褒めてやろう


ジンがそう言った時、バックの中にある１つのボールがまるで“なんだその言い方は！”と言わんばかりに揺れていた


「でも、そのお陰げでこんな素敵な景色が見れるんだもん！ありがとね、コア」



マサラタウンまでは少し距離があるみたいだな


「そうだね。無理はしないでいいから、ジョーイさんが言ってた途中にあるっていう無人島で一晩過ごそうね」


あぁ。それまでは空の旅を楽しむとしよう






その後、オニドリル達の群れに遭遇し彼らと一緒に空の旅を楽しみ、飛行ポケモンの知恵などを教えてもらい、雲の形を見ながらあの形はどのポケモンに似ているかというちょっとしたゲームが始まると、小夜の天然さにジンをはじめオニドリル達もポカンとし、その可愛らしさを堪能するのであった


そんなこんなで空の旅を楽しんでいると気づいた頃には茜色の空が広がっていた










◇◇◇



オニドリル達に教えてもらった無人島を無事に見つけ、今晩はこの島で一夜を過ごす事にした一行は夜ご飯を食べ、松明を囲みながら夜の時間し過ごしていた


オニドリル達の話では、マサラタウンまでそう遠くなさそうだったな。明日中には着くだろう


小夜の旅立った場所なんでしょ？どんな所なの？


「すごく素敵な所だよ。オーキド博士やナナミさん達がいて優しい風が吹く町」


へ〜、オーキド博士ってたまに電話してるおじいちゃんでしょ？フジ老人の友達だって人


「うん、とっても優しい人だよ」


ナナミさんと言うのは確かブリーダーでしたね。是非、私の美しさを見て欲しいものです


「そうだね、ナナミさんに会ったら皆をもっと素敵に出来る方法教えてもらわなきゃ」



そんな話をしている中、グレンとナイトは同じ事を心配し考えていた


2人に会ったらこれまでの事を話すのですか？


「...うん、話そうと思ってる。ミュウツーの事やおつきみ山の時みたいにポケモンさん達に何か異変が起こってないか聞きたいしね」



記憶の事はどうすんだ？じじい達に話すのか？


「...うん。ちゃんと話そうと思う。私の事も、皆と話しが出来ることも」


そうですか...。そうだと思いました。フジ老人と話した時、ポケモンと話せる事を言わないでいた事を気にしていたようだったので


「あの時はどう言えばいいか分からなくて...。それに、この事はオーキド博士とナナミさんに最初に話したいって思ったの」


きっとお2人も受け入れてくださるでしょう


「そうだといいけど...」


あの2人なら大丈夫だろ。でも...もし、もしもダメだったらそんときは俺たちがいる。だから大丈夫だ


「うん...。ありがとう」


そう言いながら頷く小夜の周りには全員が集まりみんなで夜空を眺めて過ごすのだった



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きっと主人公ちゃんの雲の形連想ゲームは面白い答えだと思います