126．屋敷の正体

「勝手に入っちゃったけど大丈夫かな？」

大丈夫だろ。てか、ここが例のポケモン屋敷なんじゃねぇのか？

「そうかもね...でも、暗くて良く見えないよ」

小夜がそう呟くとバックの中からナイトが出てきた。

どうやら松明をつける物があるようです。グレン頼めますか？

ナイトの波動で松明の位置を確認し、グレンが火を付けていくという作業によって屋敷の全体像が見えてきた。

なんだか不気味な屋敷ね

いいじゃん♪お化け屋敷みたいでさ♪

「お、お化け屋敷...」

2人とも、小夜が怖がります

姫を怖がらせたらダメですよ！

小夜、何かあったらオレがすぐに出るから安心しろ


いつの間にかボールから出ていたマリアやコアに続いて、大きすぎるからという理由で出ることを自粛しているミズキとジンのやり取りを聞いて、小夜は少し安心していた。

「これからどうしようか」

とりあえず、雨が止むまでここでお世話になるとしましょう

じゃあさ！せっかくだからこの屋敷を探検してみようよ！野生のポケモンがいるかもしれないんでしょ？

「で、でも、勝手にお家の中を歩いていいのかな？」

それは大丈夫なんじゃないかしら？元々、廃墟なわけだし

ただじっとしてるのもなんだからいいんじゃないか？

「う、うん...。み、みんな離れないでね...」

((((((か、かわいい！))))))





屋敷の中を探索する事になった一行は色んな部屋を見て回っている最中である。


それにしても大きな屋敷よね

そうですね。それに、野生のポケモンが一匹もいないのが気になります

ちょうどいないときに僕達が来ただけじゃない？あっ！ほら！階段があるよ！



コアの見つけた階段を下りて行くと、そこは円柱の水槽のような物がいくつかある部屋だった。

「あれ、なにかな？」

おそらく、何かを研究していたのではないでしょうか？確か、ここは研究者が住んでいたとい屋敷のはずです

やな部屋

おい、なんかあるぞ

グレンの声がした方を見るとそこには古びた机やイスがあり、いくつかの本が無造作に置かれていた。小夜は1つの本に手を伸ばし、中を開いてみるとかすれた文字でこう書かれていた。


7月5日:ここは南アメリカのギアナ。ジャングルの奥地で新種のポケモンを発見
7月10日:新発見のポケモンをわたしはミュウと名付けた
2月6日:ミュウには無限の可能性がある。ミュウの遺伝子を操作し、私は最強のポケモンを作り上げた。その名は“ミュウツー”
9月1日:ミュウツーは強すぎる。ダメだ…私の手には負えない!

「ミュウツー....」

小夜がそう呟いた時目の前に文字の形をしたような生き物が現れ、眩しく光り出した。その光があまりに強くグレン達が目を閉じてしまい、次に開いた時はそこに小夜の姿は無かった。

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次はあのポケモンが出てきます！