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2018/05 <追加更新中>

二人で呑みかわす夜はもう何度目か。
いつもより酔ってる牛山がぼそっと呟いた。

「俺ぁ簡単に死ぬ気はねぇがな、もし俺が皮を剥がされることがあったらお前が持っててくれよ」

珍しく気弱なことを言う。尾形は一瞬目をパチクリさせたあと細めてハンと鼻で笑った。

「嫌だね。俺は身軽なんだ、銃以外のもんを持ち歩く気はねえよ」

そう冷たく返す。
そうだな…と少し寂しそうにお猪口を煽る牛山。そんな彼を見て、尾形はひとつ息を吐く。

「置いてかれたくなきゃ自分の足でついてこい」

こちらを見ずに、さっきよりも小さな声でぽそりとそんな事を言うものだから、牛山は、「あ。絶対死なねえ」と心密かに誓った。
そしてどこかしょげてしまったような尾形をよしよしとあやすように撫でてやる。急にそんなふうに触れられて、尾形は不服そうに彼の手を振り払うと、そのまま牛山の胸板を強く押して馬乗りになった。

「今日は気分が乗ったから慰めてやるよ」

挑発的な笑みを浮かべて見おろしてくる尾形に、牛山は軽く舌なめずりをして彼の太ももから尻にかけてじっくりと撫でる。

「こら。勝手に触んじゃねえよ。俺があんたを可愛がるんだ」
「そうかよ。なら大人しくしててやるから、俺をがっかりさせんなよ?」
「ははっ、言ってろ」

お互いそれなりに酒が入っている。酔っ払い同士のんびりやればいいだろうとタカを括っていた尾形だったが、自分の尻の下で持ち上がってきた感触に眉を顰めた。

「おいおい、へべれけの癖になんだよこりゃあ…」

呆れる尾形に牛山が笑う。

「はははっ、あれくらいの酒で勃たなくなるかよ。あー…けどよぉ。素面の時よりイきにくいからいつもより気張ってくれ」
「マジかよ…」

尾形は顔をひきつらせたが、今さら発言を撤回するのも癪だった。酔いの回る頭でどうにか自分優位に事を進めていったが、牛山の宣言通り普段以上の長丁場となり、結局尾形はその晩、偉い目に合ったのだった。
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