リク 甘えられない社会人彼女が甘やかされる話
社会人彼女と1️⃣
もう疲れた。限界だ。
真っ暗な部屋の玄関で倒れ込む。
最近何をやっても上手くいかないし、心がすり減っていくだけだ。立場的にも誰かに甘えるなんて出来るわけがない。
こうやって今日も終わるのかと思ったら涙が出てくる。
ピーンポーン。
不意にインターホンが鳴って外を伺うと、お隣の山田一郎君が立っていた。
涙を咄嗟に拭ってはい、とドアを開けるとウッス!と明るい笑顔が向けられる。
「これ、うちの晩ご飯何すけど流石に多過ぎて食べ切れないんで、食べてくんねぇかなって」
そういうと丁寧にタッパーに詰められたおかずを取り出して、これは、と作った物の説明をしてくれた。
横目で玄関に置かれたビニール袋の隙間から見える弁当を見ると、また泣きそうになる。
「まぁ、いつも夜遅くまでお疲れっぽいんで、これで良かったら食べて下さい。良かったまた持って…って、どうして泣いてるんっすか??!」
堪えれていたと思っていたのに、勝手に涙が出ていたらしい。
歳下の子の前で泣くなんて、なんて情けないんだろう。
「うわ、冷蔵庫お酒多いな」
結局心配だからと押されて部屋に上げてしまった。
異性を部屋に上げるているという事に変に緊張してしまって色々と後悔が押し寄せる。
「ちょっと台所借りますね!」
さっきもってきたタッパーを開けて出す姿を見て、慌ててそこまでしなくていい!って言ってもいーからってソファに座らされる。
なんだこの状況…って思いながらテレビを睨んでいるとキッチンからいい匂いが漂ってくる。
「へい、お待ち」
ふざけたように机の上に料理を運んでくれて、美味しそうな匂いや見た目に食欲が刺激される。
「ちょっとだけアレンジしてみた。…まぁ、口に合うかどうかはワカンねぇっすけど…とりあえず食って下さい」
太陽のようにピカピカの笑顔でご丁寧に缶ビールを注いでくれる。
作ってくれたご飯はどれも美味しくて、これはどう、あれはどう、と聞かれるたびに美味しい美味しいって言えば、嬉しそうに目を細める姿にドキッとして、誤魔化すように料理を口に運びながらこんなに誰かと食べるご飯は美味しかったのか、なんてぼんやり考えた。
優しさにやられたせいかは分からないけどいつもより酔いが回って、ポロポロと口から弱音が出てきた。
あー、こんなに心が疲れてたのか。
なんて思っていたら不意に頭を撫でられる。
「そんな頑張って、偉いな」
うしうしって歯を見せて笑う顔はお兄ちゃんそのものだったし、両手で頭がぐしゃぐしゃになるぐらい撫でられるのも心地よかった。
「言ってくれたらまた、いつでもご飯作りにくるんで連絡でもインターホンでも鳴らしてください」
アンタは抱え込み過ぎなんすよ〜ってまた頭をわしゃわしゃ撫でてくるから、見えない様にちょっぴり泣きながら歳下のクセに偉そうにすんなって笑って返して、ありがとうって小声で言った。
もう疲れた。限界だ。
真っ暗な部屋の玄関で倒れ込む。
最近何をやっても上手くいかないし、心がすり減っていくだけだ。立場的にも誰かに甘えるなんて出来るわけがない。
こうやって今日も終わるのかと思ったら涙が出てくる。
ピーンポーン。
不意にインターホンが鳴って外を伺うと、お隣の山田一郎君が立っていた。
涙を咄嗟に拭ってはい、とドアを開けるとウッス!と明るい笑顔が向けられる。
「これ、うちの晩ご飯何すけど流石に多過ぎて食べ切れないんで、食べてくんねぇかなって」
そういうと丁寧にタッパーに詰められたおかずを取り出して、これは、と作った物の説明をしてくれた。
横目で玄関に置かれたビニール袋の隙間から見える弁当を見ると、また泣きそうになる。
「まぁ、いつも夜遅くまでお疲れっぽいんで、これで良かったら食べて下さい。良かったまた持って…って、どうして泣いてるんっすか??!」
堪えれていたと思っていたのに、勝手に涙が出ていたらしい。
歳下の子の前で泣くなんて、なんて情けないんだろう。
「うわ、冷蔵庫お酒多いな」
結局心配だからと押されて部屋に上げてしまった。
異性を部屋に上げるているという事に変に緊張してしまって色々と後悔が押し寄せる。
「ちょっと台所借りますね!」
さっきもってきたタッパーを開けて出す姿を見て、慌ててそこまでしなくていい!って言ってもいーからってソファに座らされる。
なんだこの状況…って思いながらテレビを睨んでいるとキッチンからいい匂いが漂ってくる。
「へい、お待ち」
ふざけたように机の上に料理を運んでくれて、美味しそうな匂いや見た目に食欲が刺激される。
「ちょっとだけアレンジしてみた。…まぁ、口に合うかどうかはワカンねぇっすけど…とりあえず食って下さい」
太陽のようにピカピカの笑顔でご丁寧に缶ビールを注いでくれる。
作ってくれたご飯はどれも美味しくて、これはどう、あれはどう、と聞かれるたびに美味しい美味しいって言えば、嬉しそうに目を細める姿にドキッとして、誤魔化すように料理を口に運びながらこんなに誰かと食べるご飯は美味しかったのか、なんてぼんやり考えた。
優しさにやられたせいかは分からないけどいつもより酔いが回って、ポロポロと口から弱音が出てきた。
あー、こんなに心が疲れてたのか。
なんて思っていたら不意に頭を撫でられる。
「そんな頑張って、偉いな」
うしうしって歯を見せて笑う顔はお兄ちゃんそのものだったし、両手で頭がぐしゃぐしゃになるぐらい撫でられるのも心地よかった。
「言ってくれたらまた、いつでもご飯作りにくるんで連絡でもインターホンでも鳴らしてください」
アンタは抱え込み過ぎなんすよ〜ってまた頭をわしゃわしゃ撫でてくるから、見えない様にちょっぴり泣きながら歳下のクセに偉そうにすんなって笑って返して、ありがとうって小声で言った。
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