Jin
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「name」
はっと目を覚ますと、そこは見慣れた白い天井だった。玉狛の訓練室。ソファーの上だ。
ゆっくりと視線を動かすと、あいたスペースに腰かけていた迅がそっと私の額についていた前髪を払った。
「迅さん…」
「おはよう」
「…わたし、どうして…」
「トリオン切れだ。少し休もう」
「訓練室で?」
「お前なにも覚えてないのか―?」
まったく、と言いながら迅は呆れたように笑い、ゆっくりと説明を始めてくれた。
任務中、トリオン兵に囲まれた私は、いつものように戦闘を始めていた。
別に応援がいるほどのものでもなかったし、いつもどおり終わるはずだった。
そう、警戒区域の中に、一般人を見つけるまでは。
「そうだ、あの人たちは?」
「記憶封印措置したあと、ちゃんと家に帰ってもらったよ」
「よかった」
「心配かけるなよなぁ、少しどきっとしたぞ」
「迅さんがどきっとするなんて珍しいね」
「それほど焦ったんだよまったく…」
そのため息は安堵のため息。
最後の一体を倒した後、ちょうど小南先輩が来てくれたのが見えて、それで緊急脱出したんだった。
そこから記憶がない。
「もうちょっと休んどけ、な?」
「うん…」
あれ、なんだかもやもやする…どうしてだろう、疲れてるのかな…。
「迅さん、そこにいてくれる?」
「もちろん、nameの傍にいるよ」
だから安心して休め、という迅さんの声。落ち着く…。
そのまま私の意識は途切れた。
「よかったの、迅さん」
「んー?」
宇佐美が心配そうに俺たちを見てきたのがわかった。
nameの安心しきった顔。怪我がなくて本当によかった、そう思いながらそっと頬を撫でる。
「だって…」
「nameは知らなくていいことだよ」
「うん、大丈夫だよね」
「ああ、俺のサイドエフェクトがそういってる」
そっか、と宇佐美も安心したように笑った。
最後の一体を倒した後、nameは緊急脱出せずに戦闘体を解除してその場に残った。
その残ったことで、一般人に襲われるなんて、誰が考えただろうか。
小南とレイジさん、そしておれがついたときには、nameは震えた手で鉄パイプを抱えていた。
目の前が真っ赤になった、なんて比喩だけど、おれもどうしていいのかわからなかったけど、すぐにnameを抱きしめて、落ち着かせることに専念した。
その間に小南とレイジさんが色々連絡を取ってくれていたのを横目で確認したし、倒れている一般人が死なない未来が視えていたから別にそっちは全く心配しちゃいなかった。
心配だったのは、nameのことだけ。
『迅さん…わ、わた、私…どうしよう…っ』
『name、大丈夫。大丈夫だよ。おれがついてる』
トリオン体でなくとも、鍛えてるnameは強い。
あまりの出来事に、混乱しているようだったけど、これは正当防衛だ。
そういっても、nameの頭では「一般人を攻撃してしまった」という頭でいっぱいだった。
会議をした結果、やむを得ず、記憶封印措置を施すこととなった。
一般市民だけじゃなく、nameにも。
それでnameが平穏に暮らしていけるのならそれでいい。
ただ、今後、また同じことが起きないようにしないといけない。
「大丈夫だよ、name。おれがついてる」
おれが一生かけて、おまえを守ってやるから
「大丈夫」