Izumi
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俺の中のnameさんといえば、珈琲片手にいつもパソコンをいじっている姿だ。
まあ、初めて会った姿がそれだからというのもあるだろうが…。
nameさんはというと、今も俺の目の端のほうで、珈琲片手にパソコンをいじってる。
その前に腰掛けているのが、隊長である太刀川さんだった。
「なー、name。お前もチーム組むんなら俺のとこに入れよ」
「あんたのところにはもういい射手がいるでしょ?」
「二人いたっていいって、攻撃力二倍だ」
「あんた本当に頭わるいわよね」
本当、うちの隊長は何やってんだか…と思いながらバニラシェイクをすすると目の前に座っていた槍バカがにやりとしたのがわかって少しむかついた。
この顔には見覚えがある、茶化されるときの顔つきだ。
「なんだよ」
「そんなに嫉妬丸出しにするんなら話かけりゃいいじゃねぇか。
っつっても、お前はnameさんの彼氏でもなんでもねぇんだからそこまで束縛はできねぇか」
「うるせぇ槍バカ」
「へーへー」
そうだ、俺はnameさんの彼氏でもなければ隊員でもない。
nameさんはいつでもソロで動いてるからAでもBでも(基本A級と組むことが多いみたいだが)必要があれば組んで防衛任務につく。
まあ、あれでも太刀川さんはA級一位の隊長で、攻撃手でも一位で、まあいうところ戦闘においては一番だということだ。
だからnameさんと組むことも多いし、俺だって実際太刀川隊の一員だから話すことだってある。
だけど、やっぱりああやって同い年の太刀川さんとだけ話があうってこともあるんだろう。
「なんだよ…たく…」
「いや、なんだよは俺のセリフだっての」
「…なんだよ、槍バカ」
「お前は本当に弾バカだよな」
にやりと笑うと、米屋は大勢がいるにも関わらず大きな声で手を上げ、向こう側に声をかける。
「太刀川さーん!!!nameさーん!!こっちこっち!!!」
「あ?」
「米屋君」
すると、簡単にパソコンを閉じたnameさんはそのまますぐに俺たちの席へと移動しパソコンを開いた。
「出水君もいたんだ、早く声かけてくれたらよかったのに」
「いやー、太刀川さんと二人だったしこいつも話しかけづらかったんじゃなかったんっすよ」
「おいこら、槍バカ」
「いいのよ、むしろ話かけてくれたほうが助かる」
「それどういう意味だよ」
太刀川さんが呆れたように言うがそんなものもお構いなし。
この二人のやり取りをみるたびに、俺とnameさんの仲にはまだまだ溝があるような気がしてならなかった。
そんなことを考えていたからか、少し険しい顔をしていたようでnameさんが少し心配するように俺の顔を覗き込んできた。
「どうした?なにかあったの?」
「あ、いえ!!なんでも」
「出水ー、お前からも言ってくれよ。相変わらず冷たいよな、こいつ。もっと俺にやさしくしてくれてもいいんじゃね?」
「それは日頃の太刀川さんの行いのせいだと思いますよ」
「出水てめぇ…」
時々nameさんに稽古つけてもらうこともあるけど、やっぱい段違いの実力を感じる。
もっともっと、nameさんに近づくことができたら、俺も太刀川さんみたいにnameさんに同等に扱ってもらえるんだろうか…。
あとどれくらいでnameさんに追いつくことができるんだろうか…。
「nameさん」
「なに?どうしたの」
「久しぶりに稽古つけてくださいよ」
「出水はだいぶ強くなってきてるから、とくに私が言うことはないと思うんだけどなぁ」
「そんなこと言わないで、ほら」
まだまだ、nameさんの俺を見る目は「男」じゃなくて「年の離れた弟」だ。
今のうちだけですよ。
そのうち、あなたと同等の位置にたって、同じ景色を見ますから。
今はまだ、その位置で我慢します。
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