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After 13 episodes







「えー、マジキスだけ?!
すごーい、今時キスどまりが許されているのは小学生までよね?」

あはは!もう、あんた達っておっかしい!!痛み始めた腹筋を押さえ赤毛の女は奇声を上げうずくまる。

言われっぱなしのメリディアナ高校文学教師は憮然とした顔で同僚の保険医を見下ろしていた。

 自分の晩熟ぶりは十分判っているがここまで笑われるようなことなのか、そもそも教育の場に勤めている
者が真昼間からこのような発言をかましてよろしいのだろうか。エイドリアンの心中は複雑だ。
傍にいるだけで満足だというのにこれ以上彼に何を求めようというのか。

 人外である自分の存在はルーカスにとってプラスにならないのは知っている。
そのポジションが恋人であれば特に。
それを自分と同じ、だが違う種族の彼女に言ったところで理解してもらえそうに無いのは今この状態を見て
明らかだ。
狼女でもある赤毛の保険医は未だに腹を抱えている。

「いーい?今度の土曜日はちゃんとルーカスとデートしなさい!」

 しばらくしてようやく腹痛から解放されたイレーンは文学教師に向き直り言い放った。

どうして、と返事を渋るエイドリアン兼サイバーシックスにびしっと人差し指を突きつけた。

「これは保険医の命令よ」

 本当の事を言うとイレーンだって判っていないわけじゃないのだ。
人でないことを隠しながら人として生きてきたサーバーシックスは人間との付き合いを極端に避けている。

知り合いよりも友達よりも近い“恋人”と呼ばれる位置にいるもう一人の同僚の扱いに未だ慣れないのだろ
想像はつく。

(でもね、だからって
あなたがいつまでもこのままじゃルーカスが可哀相でしょ?)


 そして月曜日、出勤してきた文学教師にデートのいきさつを根掘り葉掘り聞きだした保険医はその結末に
口をあんぐりさせてしまった。
元々晩熟のサイバーシックスはともかくとして、ルーカスが何もしなかったというのが解せなくて。

(いい年した男女二人が休日一緒にいてどうして何も無いのよ)

そこで傍と気づく。

「一応聞くけど、あなたどっちの格好でルーカスと出かけたの?」

「これだけど?」

自分の服をつまみあっさりと答えるエイドリアンにイレーンは深く頭を抱えた。



END





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