「な、なんだアレ！？」
「気持ち悪い...」
日本の東京にあるスクランブル交差点の中心の地面から、突然ブラックホールのような穴が開き、そこからこの世のものとは思えない不気味な容姿の怪物がゆっくりと這い上がって来た。当然、周りにいた人々はそれを見て戦慄する。
「ねぇ...なんか、こっち見てない？」
「.....ひっ.....こ、こっち来た...！？」
通行人の声に反応し、怪物達はその者の元へ移動し始め、間近にまで急接近すると同時に首元に噛みつき始めた。
「ぎゃああああ！！！！」
噛まれた男性の悲鳴と、飛び散る鮮血に人々は本格的にパニックに落ち始めた。
「誰かぁぁぁっ！！！」
「逃げろぉぉぉぉ！！このままじゃ俺らも殺される！！」
逃げ惑う人々の恐怖に陥った表情と声を楽しむかのように、怪物達は小汚い笑い声をゲラゲラと上げながら東京の住人達を襲い始める。その中でとある女子高生の制服を着た少女、白石杏奈（しらいし あんな）もまた、彼等と同じく怪物の餌食にされようとしていた。