迷宮攻略よりも文明復興の方が難しい



 
 硫酸を、手に入れて戻ってきた、千空達。
 早速ルリさんの万能薬を作り始めた。
 くんできた硫酸を煮込んで塩を少々入れ、千空曰く水ポタポタマシーンとやらを使い、作成していく。
 硫酸に塩を混ぜて出たガスを水ポタポタでキャッチする。そして、塩酸が完成した。(正直言って私には文系だったもので、理系に関すること言われても頭パンクしちゃうんだよな……)ほぼ村の皆さんと、同レベルの知識をなんですよね。マギ世界に関することなら詳しいんですけどね!?
塩酸は目にハネたら失明するらしいので、気をつけねば……!!スイカちゃんと共に私たちは震え上がる。

 続いては白い粉……湯の花を煮込んで今作った塩酸にブチ込むだけで、クロロ硫酸の完成。
『クロロ硫酸?聞いたことあるようなないような…?』
「超やべー薬だ!皮膚にかけたらデロデロのゾンビなんぞ」
『ひぇ』
 スイカちゃん脅すのやめようか!?半泣きになってるよ??千空さん!?

 次は腕力発電(金狼と銀狼の手動で)を使って、電気を発生させている。次の瞬間電気がちゃんと流れているか確かめるために舌を当ててチェックしている千空。
 ううううっ~!!!!
『…え、えっっっちだ』
 何この子の色気!?多分私より年下だよね?? どこからその無自覚な色気を出してるわけ!?それも科学の力ですか???

ひとりで大混乱している私に、千空はジト目を向けた。
「は?何言ってんだテメー」
『その汚物を見るような目、やめてもらってもいいですかね???』
「……余裕で3V以上出てんな。流石やるじゃねぇか肉弾チーム」
『無視すんのやめてもらっていいか?』

そうして、電気で水を分解して水酸化ナトリウムを手に入れる。
それもウルトラヤバい薬らしく、ヤクザが死体を溶かすのに使うらしい、
『だーかーらー、スイカちゃんになんで毎回説明すんのかなぁ???』
「良い子は死体処理に使っちゃ駄目だぞ?」
「良い子は死体処理に困らねぇよ!!」
 クロムの言う通りだよ!!

「ほう。なるほど、なるほど。失明に!ゾンビに!死体を溶かす薬か。なるほど!…………それをルリ姉に飲ます気か???」
「飲ませねぇよ!薬の調合に使うんだよ!!」
  こっっわ!?コハクの顔めちゃくちゃ怖いんですけど!?まぁ、知らなければ不安にもなるよな。
 
「心配すんな、あとはヤバくねぇ薬だ!、アンモニア採りに行くぞ!」
「おうよ!」
 
『コ、コハクあっち行こっか!?』
さすがにアンモニアは知らないほうがいいよ……!!!
「あんもにあ?それはどこから採るんだ?」
「あ"ー知らねぇ方がいい」
『(その通り!その通りだよ!!)』
まぁ、私が必死に隠そうとしていたが、コハクは私よりも長身なので、見えてしまったようだ。

「だからそれをルリ姉に飲ます気か?????」
「だから飲まねぇよ調合に使うっつてんだろうが!」 

残りは酒が必要らしいとのこと。
それは明日の御前試合に優勝すれば、手に入るそうだ。て、明日御所試合か!?ずいぶんあっという間だな。

 
 





「せ、千空が…御前試合に出る……!?」
『……ちなみに私も出るよ?』
「はぁ!?!?アリババお前もか?…………ってその髪はどうした……!?」
『ああ、……俺の姿をまだ見たことあるやつは少なさそうだから男のフリでもしようかと思って』
セミロング位の長さを原作アリババ位の長さまで切った。ちなみに靴は銀狼から借りましたー!これで低身長男子って感じにはなるだろう。布を借り、胸を潰せばあら完成!
 
「僕が申し込んできたんだよう!14歳以上で未婚だもんね、千空とアリババちゃんは!」
「あ"ー村人じゃなきゃダメとは一言も言ってねぇからなぁ」
『そうそう!コハクも参加できているし、性別は関係ないだろうけど、一様念のため男のフリだけはしておかないとな!』
「それお前がやりたかっただけだろ!?」
「かっこいいんだよ、アリババ!王子様みたいなんだよ!」
『そ、そうか…?』
照れくさそうにしているアリババ
「いつの間に千空と銀狼はあんなに仲良しになったんだよ??」
「ゲス要素が二人を結びつけたな…」
『…(え、私は仲良いとか思われてないの!?)』
「……しかし千空、君の戦闘力では、——」
「ククク勝つ気はねぇよ、相手を疲れさせりゃ儲けもんだ」 
「そんなことよりホラぁ!仲間同士で当たれたら……楽々突破じゃない~?味方選手が多ければ多いほど良くない~?」
「や、八百長じゃないか…最低すぎるぞ、銀狼」
『ははは』
「兎に角だ!いかに大義があろうともルールはルール、俺は八百長でわざと負けるような真似だけはせんぞ……!」
「どうぞ~!どうぞ~!」 
『金狼』
「なんだ」
『ちなみに御前試合のルールって銀狼が話していた以外にも何かあるの?』
「ああ。7ケ条だ」
 その一、14歳以上で未婚ならば、参加できる。
 そのニ、優勝者は巫女と結婚し村長となる。
 その三、降伏、場外、戦闘不能のいずれかで決着とする。
 その四、鋭利な武器、飛び道具は禁止。
 その五、外野の攻撃は禁止。
 その六、違反の罰則は罪に応じたものとする
 その七、こり全ては前大会の準優勝者である主審が司る。
 の以下だそうだ。
 なるほどなぁ。とりあえず金狼を勝たせれば良いのかな。最後の最後で譲ればいいか。







  
 そうして私達は村へと降り立った。


千空がルリさんに話しかけられており、ルリさんが何かをいいかけていたが、そのまま倒れてしまった。
私達が近寄ろうとすれば、「よそ者は巫女様に近付くんじゃないよ……!」と通せんぼされてしまった。

 
「と、なると対戦相手の組み合わせが、重要になるぞ」
「八百長の利を活かすためにはな」
「八百長で、卑怯で、けっこー僕らの目的は勝つことじゃなくてマグマを潰してルリちゃんを助けることだもんねぇええ」
「……」
「あ"あ"正々堂々クソくらえ。こらは謀略の御前試合だ…!!!」
スイカちゃんが「金狼とマグマは別ブロック、金狼とマグマは別ブロック。コハクとマグマがすぐ当たるコハクとマグマが、すぐ当たる」 と呪文のように唱えていて可愛くて笑ってしまった。
 結果は、一回戦から金狼とマグマが当たってしまった。
 あーあ、皆ショック受けてるよ…。
 そして、私は、
『シードなの!?!?』
最悪じゃねぇか…!?
 
「いきなりいきなりド本命のマグマと金狼だよー!」
「こないだマグマとコハクがぶっちぎりすぎて今回は辞退者多かったからな」

科学研究室に戻った千空は、ドーピングで勝つ!!と言い、 パワーアップドリンクを作成し、作ったドリンクも材料も全て銀狼が食してしまった。まあ、その材料をスイカちゃんが採りに向かったのでまた作れるだろう。








「あいー、コハクちゃーん!!大変ですよー!!」
 『なんだ。なんだ?』
 村の外から走ってきたマグマの取り巻きの一人。マントルと呼ばれていたやつは、"川に薬草を摘みに行ったスイカちゃんが溺れてるんですよー。一番動けるコハクちゃんがすぐ助けに行ってあげないと死んじゃいますよ〜"と分かりやすいウソをつくマントルを足で踏むクロムと千空。いいぞ!もっとやれ!!
コハクは、「ウソでも分かっていても万に1つウソでなかったら?スイカを死なせることになる」
そう言い、スイカを助けに行ってしまった。

 「コハク本人の試合、第3試合まで戻らない場合、失格とする」
「クッソ、早く戻れ、コハク……!!」
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