迷宮攻略よりも文明復興の方が難しい
「やったぁああ!ついに銀の槍いいい!!!ありがとうおお千空ー!!!」
「ククク、1mmもありがたられる筋合いはねぇよ。テメーのために作っちゃいねぇんだ。とっとと出発すんぞ、最難関素材ゲットの旅にな」
「ん???」
「銀狼、テメーの仕事はチームの護衛だ。」
『…私とスイカちゃんはカセキおじいさんと留守してるね』
「ああ」
いってらっしゃいー!と出発していった4人に手を振る。
『カセキのおじいさん』
「ん?」
アリババは羽織っていた上着を脱ぎ、カセキのおじいさんの肩にかける。
『上着良かったらどうぞ、私の羽織ってる上着ブカブカだからカセキのおじいさんも羽織れると思う』
そう今のアリババの服装は初期に着ていた格好で、裾が長い上着に、紺のインナー、サルエルパンツ、腰帯に首に赤紐をしている。
「おお、すまんのう」
カセキのおじいさんは目を丸くしながら上着を受け取り、肩に羽織った。
「ほっほ、確かにちょうどええわい。アリババは優しいのう」
『えへへ』
少しし照れながら笑う。
「!、アリババ!」
『ん?どうしたの』
「その左腕のキズどうしたんだよ!?火傷…?」
『……これ?』
この傷は、昔レーム帝国闘技場でマウレニアヒヒのガルダと戦った時にできた傷だ。けれど、それをスイカちゃんに説明するのもなぁー。
『ちょっとした怪我だよ!もう治ってるから大丈夫』
左腕を折り曲げ、フンっとマッスルポーズをして、アリババは笑ってみせた。
「そっか!良かったんだよ!」
スイカちゃんと会話していれば、千空達が戻ってきた。ガタガタと震えている銀狼。一体何があったんだろうか?
「——その硫酸っつうの抜きじゃルリの万能薬は作れねぇのかよ?」
「無理だな。そもそも硫酸源を確保しねぇと今後の化学もどん詰まりだ」
「やはり強行突破で汲むしかないな!」
「姉者を救うためなら命などいくらでも賭ける!私のスピードならば——」
と言い、向かおうとするコハクを引き留める千空。
千空が話しはじめた話は、似たような硫酸エリアを調査にでた一団がいて、先頭の男が靴ヒモでも直しにふっとしゃがみこんで、そのまま動かなくなってしまったらしい。そう、
「死んでたんだよ」
『…(皆、顔が青ざめてる)』
「しゃがんだ下に硫化水素がたまってた、マジで実際にあった事故だ。...自然様がその気になりゃ人間なんぞ瞬殺ってこった。コハクが超スピードとかそういう次元の問題じゃねぇ」
「しかし、ならどうするんだ千空!?私は絶対ルリ姉を……!」
「決まってんじゃねぇか。作るんだよガスマスクを」
『考えることが異次元すぎて驚かなくなってきた…』
「次は俺のマスク……」
「あ"ーそれはいらねぇ」
「!?」
『ん……?なんか話してるな?』
そっと木の影に隠れる。
「クロム、テメーは硫化採取にはもう行かねぇ。ここに残れ」
「あ!?いきなり何……」
「黙って聞きやがれ、こんなガスマスクに保証はねぇ、万が一化学者が全滅したらこの先誰がルリを救う?」
『…』
「良く聞けクロム。今からテメーに俺の知る科学を人類200万年の全てを継ぐ……!!!」
千空のやつ完全に死ぬつもりじゃんかよ。後で千空と話しないと。
「おう、待て待て待て待ていきなり!!後継者はお前だ!みてぇな話してんじゃねぇよ!縁起でもねぇ」
「おやまぁ、ずいぶんとお優しいこって、テメーは俺の彼女かよ。1mmも死ぬ気はねぇから安心しやがれ」
『…(いや、あの発言は本気だった)』
「だがなルリの病気治すためには毒ガスエリアに特攻して硫酸汲んでくるしかねぇ。万が一俺とテメーが共倒れになりゃ、その瞬間」——人類から科学の全てが消え失せる——
「千空が死んだ時のために俺は留守番か」
「ああ、科学知識を継いでから——」
「継がねぇよ、そういうことならな」
『良く言ったクロム!!』
あ、やべ。声大きかったかな?
…………バレてなさそうだ。良かった。
「あ"?」
「ガキかテメーは、お留守番にふてくさらてんじゃ……」
「んな話じゃねぇ、"これで友達が死んでもOK!!"そんなプランに手を貸す気はさらさらねぇってことだよ…!!」
「!、」
「おう残念だったな俺が知識を継がねぇもんだから、千空テメーがくたばったら科学はゲームオーバーだぜ!」
千空背後の木に拳をぶつける、クロム。
「100億%生きて戻んなきゃなんねぇんだ。千空、テメーはよ……!!」
こりゃあ私が千空に話すことはなさそうだな。私はもと来た場所へと戻った。
村から少し離れた場所へとしゃがみこむ。
『千空のやつ合理的とか言う割には、非合理的な行動取ろうとしてるよな…』
きっと言い訳なんだろうけどさ
「あ?誰が非合理的だって?」
『ぎゃあああああ!?!?』
「うるせぇよ!!!」
『い、いつからそこに!?!?』
今、気配感じなかった…!!私もここにきてから体が鈍った…たまには猪やらなにか狩りにでも行くか……。
そんなことを考えながら振り返ると、千空は呆れたように片眉を上げていた。
「テメーなぁ。人を化け物みてぇに言うな」
『いや、気配消して近付いてくる方が悪いだろ!?』
「勝手に驚いてるだけだ」
さらりと言い返される。ううう…、この人頭の回転速いから喧嘩しても会話続かない気がする。
『千空も来ちゃったし、戻るか!』
「あ"?」
『はいはい!行こうか!』
千空を無理矢理引っ張り、歩く。
「テメー力強すぎんだろ、ゴリラか何かか?」とドン引きするかのような表情を浮かべている千空。酷いな!?。私、前の世界じゃ、か弱い方だったのに!?私がゴリラだったらモルジアナなんか化けモンになっちゃうでしょーが!?!?
『千空』
「あ?」
『怒ってくれる人がいるのって良いことだよ。……大切にしろよな?』
「は?……テメーは俺の母親か!?」
『こんな大きな子育てた覚えないなー?』
次の日になり、
クロムのガスマスクを完成させ、出発の準備をしているのだが、銀狼が中々進もうとしない。
「銀の槍が、真っ黒に……!!絶対泉の妖精の呪いだよこれえええ!!鳥だって死んでたし、いやだもう、あんなところ絶対行かないぞう!僕はあああ」
クロムに引っ張られているが、柱にくっついて動こうとしない。
「あ"ー、いいからもう留守番してろ足手まといだ…ただなこれは呪いなんかじゃねぇ、科学だ。……硫化水素こ黒ずみを、適当なアルカリにひっつけりゃ戻る。例えばホカホカの灰で揉むだけで——」
「おおお!毒ガスセンサー復活!」
「こいつが黒くなったらいよいよガスマスクだ」
***
『行っちゃったな……』
「全くワシも何でまたせっせと手伝っちゃっとるんだか…」
「おかしいよ千空もクロムもさ」
『……銀狼、きっとあの二人も怖いって思ってるよ、……だって銀狼も怖いでしょ?』
「え?、………こ、怖いに決まってるじゃんよう、死ぬかもなんだよ!?あーやだなあああホントにああいうの、ただのムボーなのに勇気あるぶっちゃってさぁ!!」
「……黙って逃げんで、わざわざ悪態つくっちゅうことは怖がってる自分の弱さに引け目感じちゃっとるんじゃの」
「べ、別に……!!」
『ふふ、図星みたいだね…』
「安心せい銀狼。主はちぃーとも、弱くなんかないわい。むしろ怖がりは長生きの秘訣じゃ!ジジイが言うと説得ビンビンじゃろ?ワシも怖がりじゃった!皆だって内心実は——怖がりじゃないと人間などおらんよ」
『そうだよ。私だって死ぬのが怖いよ?いままで何度も死にそうになって怖かったし…実際死んだし』
「なんだか、アリババちゃんが言うと説得力あるよう………ん????」
「今お主、死んだって言わなかった?」
『エ、ナンノコトカナ?……それに今だって怖いよ?』
「え、?(今の気のせいだったのかな…?)…………何で?」
『千空達皆が生きて帰ってきてくれるかどうか……って』
「……(そうだ想像したこともなかったな、皆は知らないけど金狼はボヤボヤ病なのに、ボヤボヤの目で闘うマグマがどれだけ怖いか—、)」
「じゃあ何が大切なもののために理屈と心で恐怖に勝とうとしとる、よう知らんけどワシにはそう見えるの~」
『…!、(銀狼の顔つきが変わった!!)』
「おっと!うっかり勢い余って、ガスマスクもう1個作っちゃったわい。特に使い道もないしここにおいとくかの…」
『……(頑張れ、銀狼)』
「ククク、1mmもありがたられる筋合いはねぇよ。テメーのために作っちゃいねぇんだ。とっとと出発すんぞ、最難関素材ゲットの旅にな」
「ん???」
「銀狼、テメーの仕事はチームの護衛だ。」
『…私とスイカちゃんはカセキおじいさんと留守してるね』
「ああ」
いってらっしゃいー!と出発していった4人に手を振る。
『カセキのおじいさん』
「ん?」
アリババは羽織っていた上着を脱ぎ、カセキのおじいさんの肩にかける。
『上着良かったらどうぞ、私の羽織ってる上着ブカブカだからカセキのおじいさんも羽織れると思う』
そう今のアリババの服装は初期に着ていた格好で、裾が長い上着に、紺のインナー、サルエルパンツ、腰帯に首に赤紐をしている。
「おお、すまんのう」
カセキのおじいさんは目を丸くしながら上着を受け取り、肩に羽織った。
「ほっほ、確かにちょうどええわい。アリババは優しいのう」
『えへへ』
少しし照れながら笑う。
「!、アリババ!」
『ん?どうしたの』
「その左腕のキズどうしたんだよ!?火傷…?」
『……これ?』
この傷は、昔レーム帝国闘技場でマウレニアヒヒのガルダと戦った時にできた傷だ。けれど、それをスイカちゃんに説明するのもなぁー。
『ちょっとした怪我だよ!もう治ってるから大丈夫』
左腕を折り曲げ、フンっとマッスルポーズをして、アリババは笑ってみせた。
「そっか!良かったんだよ!」
スイカちゃんと会話していれば、千空達が戻ってきた。ガタガタと震えている銀狼。一体何があったんだろうか?
「——その硫酸っつうの抜きじゃルリの万能薬は作れねぇのかよ?」
「無理だな。そもそも硫酸源を確保しねぇと今後の化学もどん詰まりだ」
「やはり強行突破で汲むしかないな!」
「姉者を救うためなら命などいくらでも賭ける!私のスピードならば——」
と言い、向かおうとするコハクを引き留める千空。
千空が話しはじめた話は、似たような硫酸エリアを調査にでた一団がいて、先頭の男が靴ヒモでも直しにふっとしゃがみこんで、そのまま動かなくなってしまったらしい。そう、
「死んでたんだよ」
『…(皆、顔が青ざめてる)』
「しゃがんだ下に硫化水素がたまってた、マジで実際にあった事故だ。...自然様がその気になりゃ人間なんぞ瞬殺ってこった。コハクが超スピードとかそういう次元の問題じゃねぇ」
「しかし、ならどうするんだ千空!?私は絶対ルリ姉を……!」
「決まってんじゃねぇか。作るんだよガスマスクを」
『考えることが異次元すぎて驚かなくなってきた…』
「次は俺のマスク……」
「あ"ーそれはいらねぇ」
「!?」
『ん……?なんか話してるな?』
そっと木の影に隠れる。
「クロム、テメーは硫化採取にはもう行かねぇ。ここに残れ」
「あ!?いきなり何……」
「黙って聞きやがれ、こんなガスマスクに保証はねぇ、万が一化学者が全滅したらこの先誰がルリを救う?」
『…』
「良く聞けクロム。今からテメーに俺の知る科学を人類200万年の全てを継ぐ……!!!」
千空のやつ完全に死ぬつもりじゃんかよ。後で千空と話しないと。
「おう、待て待て待て待ていきなり!!後継者はお前だ!みてぇな話してんじゃねぇよ!縁起でもねぇ」
「おやまぁ、ずいぶんとお優しいこって、テメーは俺の彼女かよ。1mmも死ぬ気はねぇから安心しやがれ」
『…(いや、あの発言は本気だった)』
「だがなルリの病気治すためには毒ガスエリアに特攻して硫酸汲んでくるしかねぇ。万が一俺とテメーが共倒れになりゃ、その瞬間」——人類から科学の全てが消え失せる——
「千空が死んだ時のために俺は留守番か」
「ああ、科学知識を継いでから——」
「継がねぇよ、そういうことならな」
『良く言ったクロム!!』
あ、やべ。声大きかったかな?
…………バレてなさそうだ。良かった。
「あ"?」
「ガキかテメーは、お留守番にふてくさらてんじゃ……」
「んな話じゃねぇ、"これで友達が死んでもOK!!"そんなプランに手を貸す気はさらさらねぇってことだよ…!!」
「!、」
「おう残念だったな俺が知識を継がねぇもんだから、千空テメーがくたばったら科学はゲームオーバーだぜ!」
千空背後の木に拳をぶつける、クロム。
「100億%生きて戻んなきゃなんねぇんだ。千空、テメーはよ……!!」
こりゃあ私が千空に話すことはなさそうだな。私はもと来た場所へと戻った。
村から少し離れた場所へとしゃがみこむ。
『千空のやつ合理的とか言う割には、非合理的な行動取ろうとしてるよな…』
きっと言い訳なんだろうけどさ
「あ?誰が非合理的だって?」
『ぎゃあああああ!?!?』
「うるせぇよ!!!」
『い、いつからそこに!?!?』
今、気配感じなかった…!!私もここにきてから体が鈍った…たまには猪やらなにか狩りにでも行くか……。
そんなことを考えながら振り返ると、千空は呆れたように片眉を上げていた。
「テメーなぁ。人を化け物みてぇに言うな」
『いや、気配消して近付いてくる方が悪いだろ!?』
「勝手に驚いてるだけだ」
さらりと言い返される。ううう…、この人頭の回転速いから喧嘩しても会話続かない気がする。
『千空も来ちゃったし、戻るか!』
「あ"?」
『はいはい!行こうか!』
千空を無理矢理引っ張り、歩く。
「テメー力強すぎんだろ、ゴリラか何かか?」とドン引きするかのような表情を浮かべている千空。酷いな!?。私、前の世界じゃ、か弱い方だったのに!?私がゴリラだったらモルジアナなんか化けモンになっちゃうでしょーが!?!?
『千空』
「あ?」
『怒ってくれる人がいるのって良いことだよ。……大切にしろよな?』
「は?……テメーは俺の母親か!?」
『こんな大きな子育てた覚えないなー?』
次の日になり、
クロムのガスマスクを完成させ、出発の準備をしているのだが、銀狼が中々進もうとしない。
「銀の槍が、真っ黒に……!!絶対泉の妖精の呪いだよこれえええ!!鳥だって死んでたし、いやだもう、あんなところ絶対行かないぞう!僕はあああ」
クロムに引っ張られているが、柱にくっついて動こうとしない。
「あ"ー、いいからもう留守番してろ足手まといだ…ただなこれは呪いなんかじゃねぇ、科学だ。……硫化水素こ黒ずみを、適当なアルカリにひっつけりゃ戻る。例えばホカホカの灰で揉むだけで——」
「おおお!毒ガスセンサー復活!」
「こいつが黒くなったらいよいよガスマスクだ」
***
『行っちゃったな……』
「全くワシも何でまたせっせと手伝っちゃっとるんだか…」
「おかしいよ千空もクロムもさ」
『……銀狼、きっとあの二人も怖いって思ってるよ、……だって銀狼も怖いでしょ?』
「え?、………こ、怖いに決まってるじゃんよう、死ぬかもなんだよ!?あーやだなあああホントにああいうの、ただのムボーなのに勇気あるぶっちゃってさぁ!!」
「……黙って逃げんで、わざわざ悪態つくっちゅうことは怖がってる自分の弱さに引け目感じちゃっとるんじゃの」
「べ、別に……!!」
『ふふ、図星みたいだね…』
「安心せい銀狼。主はちぃーとも、弱くなんかないわい。むしろ怖がりは長生きの秘訣じゃ!ジジイが言うと説得ビンビンじゃろ?ワシも怖がりじゃった!皆だって内心実は——怖がりじゃないと人間などおらんよ」
『そうだよ。私だって死ぬのが怖いよ?いままで何度も死にそうになって怖かったし…実際死んだし』
「なんだか、アリババちゃんが言うと説得力あるよう………ん????」
「今お主、死んだって言わなかった?」
『エ、ナンノコトカナ?……それに今だって怖いよ?』
「え、?(今の気のせいだったのかな…?)…………何で?」
『千空達皆が生きて帰ってきてくれるかどうか……って』
「……(そうだ想像したこともなかったな、皆は知らないけど金狼はボヤボヤ病なのに、ボヤボヤの目で闘うマグマがどれだけ怖いか—、)」
「じゃあ何が大切なもののために理屈と心で恐怖に勝とうとしとる、よう知らんけどワシにはそう見えるの~」
『…!、(銀狼の顔つきが変わった!!)』
「おっと!うっかり勢い余って、ガスマスクもう1個作っちゃったわい。特に使い道もないしここにおいとくかの…」
『……(頑張れ、銀狼)』
