迷宮攻略よりも文明復興の方が難しい
アリババも龍水もお互い恋愛感情ありません。
友愛です。
***
「ねぇねぇ!アリババ君もスキーやろうよ!!」
『え!?スキーもいいけど、雪でかまくら作ろう!あと雪だるまも!!』
「うん!」
「スイカもかまくら作りたいんだよ!!」
「うちも!」
すずちゃん、スイカちゃん、未来ちゃんと共にかまくらと雪だるまを作る。それにしても——
『ゲンと龍水がスノボできるのは納得だけど、千空は動けるモヤシだったのかぁ……』
遠くでゲン達がスノボで遊んでいるのがみえる。
南さんに私達がかまくらの中で遊んでいる写真を撮ってもらった。
***
「ああ、バレンタインね」
「バレンタイン?」
「ほら、イベントごと大事よ」
「ドラゴ……みんなの士気の為に」
「チョコじゃん」
『陽、お前すげぇ美味しそうに食べるな!』
「よう、アリババ!…………て、お前なんでそんなにチョコ貰ってんだよ!?」
『成り行きで?』
今日はバレンタインということで、「受け取ってください!!」と大量にプレゼントされた物だ。渡された物が本物のチョコなのか心配で千空に見せにいけば、
「俺らが作ったチョコだわ」杠も「大丈夫だよ!」とのことなので石神村の子供達と美味しくいただきました。
ホワイトデー。バレンタインにいただいた分、フランソワに頼み。私、すずちゃん、スイカちゃん、未来ちゃんと共にクッキーを作ることにした。
「美味しいんだよ!!」
「サクサクしてて美味しい!」
『みんな、……チョコのお返しでもいいし、あげたい人にプレゼントしてきなよ!』
「そうですね。皆さん喜ばれると思いますよ」
『て、……ことだからフランソワ。——クッキー作るの手伝ってくれてありがとうな』
「!、……ありがとうございます!アリババ様」
驚いている様子のフランソワ。まさか自分が渡されるなんて思わなかったんだろうな。
「スイカはコハクにあげてくるんだよ!」
『おー!気をつけて行くんだぞー!転ぶなよー!』
「すずはアリババ君に……!」
『嬉しい…!ありがとうな、すずちゃん』
「う、うん!!」
すずちゃんは、照れているのか顔が真っ赤な様子だ。
「…………ウチも渡したかったなぁ、兄さんに」
『未来ちゃん…!司さんが復活したら、たっーくさん渡せるようになるから!…もっと美味しいの作ってお兄さんをびっくりさせちまおうな!!』
「うん…!」
子供達やコハク、ルリ、南さんやニッキー、杠にクッキーをプレゼントし、チョコ渡してくれた人達にもクッキーを渡し終わり、後は五知将の皆だ。
『て、ことでどうぞ!』
「…………妙なモン混ぜてねぇだろうな?」
『そんな失礼なコト初めて言われたなぁ??フランソワも手伝ってくれたから大丈夫ですー!』
「ククク、ありがたくいただくわ」
『おう!』
千空は機嫌良さそうだ。そんなにクッキー食べたかったのか…。
「わ!ありがとう!!アリババ!」
『いえいえ!いつも羽京さんにはお世話になってますから!!』
「早速食べてもいいかな?」
『うん!どうぞ!!』
「!、…美味しいよ!」
クッキーをひと口、さくりと頬張った羽京さんは、ぱっと目を輝かせた。反応がかわいくて癒される……!
『ははは!羽京さんが美味しそうに食べてくれて俺も嬉しい!!』
「そういえば、気になってたことがあるんだけど、アリババって一人称が俺とか私とか変わるけど…」
『……ああ、元々は俺って言ってたんだけど、大きくなってから私に直したんだけど、たまに俺って言っちゃうんだよな。……直そうと頑張ってはいるんだけどな』
普段かは私なのだが、どうしても、俺って言わなくなってしまったら完成に私の中からアリババ・サルージャが消えてしまう気がしてしまうんだ。
……なんて言っても羽京さんはなんのこと?となるもんな。
「そっか。それもアリババらしくて僕は良いと思うけどな」
『羽京さんっていつも私が欲しい言葉くれるよな』
目が合った羽京さんがふっと微笑む。それにつられるように、私も笑った
***
『龍水ー!』
「アリババか、どうした?」
少し離れた場所にいる龍水に向かって、大きく手を振る。龍水がこちらに気づくと、私は小走りで彼のもとへ駆け寄った。
『実はな、私とスイカ達からのプレゼントのクッキーだ!!いつもお世話になってるからな、よかったら食べてくれよ!』
両手でクッキーを差し出すと、龍水はそれを受け取り、嬉しそうに笑った。
「ハッハー! 美女たちからのプレゼントか! もちろん美味しくいただくぞ!」
『ははは…!良かった!』
「貴様。もうカシムのことは大丈夫なのか?」
『ああ。羽京さんとゲンさんのメンタルケアのおかげで色々と吹っ切れたんだ。……またカシムの話聞かせてくれよな?』
「そうか!カシムも貴様のそんな顔を望んでるだろう…。話ならいつでも付き合ってやる!」
『ありがとう』
「エッ!?アリババちゃんが龍水にクッキー渡してる??え、てことは好きなのっ!?!?」
1人の勘違い男――銀狼の早とちりによって、アリババは思わぬ誤解を受けることになるのだった。
***
「ねえ!ねぇ!聞いてよ!!千空!ゲン!クロム!!」
「うるせぇ、騒がしくすんな」
「何かあったの…?銀狼ちゃん」
「おう、どうした?」
千空ちゃん達の元へ慌ててやってきたのは銀狼ちゃんだった。何かあったのか焦っているみたい。
「ア、アリババちゃんが龍水のこと好きみたいなんだよぅ……!!!!」
「あ"?」
「え?」
「はあ?」
アリババちゃんが龍水ちゃんを……?そんな様子一切なかったじゃない……!?
「勘違いなんじゃないの?……見た感じアリババちゃんは恋愛に興味ないって感じに見えるけど…」
「…………恋愛だの何だの、他人の色恋沙汰に興味はねぇよ」
「アリババのやつが龍水を?ねぇだろ…!…アリババが好きだとしたらまだ、すずの方だろ!?」
それについては俺も同意。すずちゃんのことものすごい可愛がってるもんね。……というより、千空ちゃん。銀狼ちゃんたちを上手く誤魔化せたとしても、メンタリストである俺の目までは誤魔化せないよ〜? もしかして、アリババちゃんのことを少し気にかけているんじゃない?
「だって、アリババちゃんが龍水に手作りクッキーあげてたもん!!!」
ほんの一瞬だったけれど、千空ちゃんの肩が小さく震えた。……あ〜なるほどね、千空ちゃんもアリババちゃんからクッキーもらってたのね。だからあんなに機嫌良かったんだ。
「クッキー?」
首を傾げているクロムちゃん。
『お〜!クロムもゲンもいたー!探したんだぞ?』
「おう?どうした、アリババ」
「何か用事でもあったの?アリババちゃん」
「ア!アリババちゃん!!」
「……」
銀狼ちゃんはなんだか、ソワソワしている様子で反対に千空ちゃんはアリババちゃんの様子をうかがっている。
『クロムもゲンも、いつも助けてもらっているからさ。手作りで申し訳ないんだけど……よかったら食べてくれると嬉しいな!』
照れ隠しなのか、アリババちゃんの瞳が落ち着きなく揺れている。その分かりやすい反応に、思わず口元が緩んだ。……やっぱりアリババちゃんって、すごく素直で純粋なんだよねぇ。
「おう!!ありがとうな!」
「じゃあ、俺もちょうだい。……ありがとうね、アリババちゃん」
『うん!』
「え…………アリババちゃん、僕の分は!?」
『アッ、忘れてた……!』
「ひ、酷いよぅ〜!!!」
『ふっははは!嘘だよ!……はい。どうぞ』
「ア、…リババちゃん……!大好——」
「はいはい、そこまで!」
嬉しさのあまり、アリババに飛びつこうとした銀狼。アリババと銀狼の間に入る。アリババちゃんも不思議そうな顔してるけど今明らかに銀狼ちゃんがアリババちゃんの胸元に飛びつこうとしてたよね!?どうして気付かないの?
というか、なんで——
「なんで腕広げてるわけ!?」
『え?銀狼が抱きつきたいみたいだから……?』
「馬鹿か。テメーは」
『馬鹿!?なんで!?』
え?、なんて、まるで何も分かっていない顔をするアリババちゃん。……いやいや、待って?むしろこっちがえ?、なんだけど!?
「じ、じゃあ遠慮なく〜」
アリババちゃんの予想外の行動に、俺たちは揃って動揺を隠せず、その場から動けなかった。……そして、気づいた時には、鼻の下を伸ばした銀狼ちゃんがアリババちゃんに抱きついていた。
「え、えっへえへへ!ふっわふっわだぁー!!!」
いいな、なんて、一瞬でも思ってしまった自分に驚きを隠せない。慌てて頭をぶんぶんと振り、その考えを追い払う。
「気色悪ぃな…!」
千空ちゃん!?そんな汚物を見るような目してるよ!?
でも、ほんの一瞬だけ。羨ましそうに見えたのは、きっと気のせいじゃないと思うんだよね。
『……銀狼みてるとさ、前いた世界の仲間——アラジンって奴を思い出すんだ』
「うん」
アリババちゃんが以前、酔った勢いでぽつりと零していた名前。そのアラジンちゃんとやらの話が聞けるのだと思って、俺は素直に頷いた。だけど、――
『いつも他の人には飛びつくのに、いつも俺にだけは抱きつこうとしないんだ、あんなにおっぱいを見つめてるクセに初めてできた友達だからって、我慢してるのを——』
「ごめん、ちょっと待って?今の話、どういうこと??」
「……ただのエロガキじゃねぇか」
『違う!アラジンはおっぱい星人なだけだ!!——それにもう大きくなって、そんなことしなくなった…………はずだ!!!』
「必死だね!?」
友愛です。
***
「ねぇねぇ!アリババ君もスキーやろうよ!!」
『え!?スキーもいいけど、雪でかまくら作ろう!あと雪だるまも!!』
「うん!」
「スイカもかまくら作りたいんだよ!!」
「うちも!」
すずちゃん、スイカちゃん、未来ちゃんと共にかまくらと雪だるまを作る。それにしても——
『ゲンと龍水がスノボできるのは納得だけど、千空は動けるモヤシだったのかぁ……』
遠くでゲン達がスノボで遊んでいるのがみえる。
南さんに私達がかまくらの中で遊んでいる写真を撮ってもらった。
***
「ああ、バレンタインね」
「バレンタイン?」
「ほら、イベントごと大事よ」
「ドラゴ……みんなの士気の為に」
「チョコじゃん」
『陽、お前すげぇ美味しそうに食べるな!』
「よう、アリババ!…………て、お前なんでそんなにチョコ貰ってんだよ!?」
『成り行きで?』
今日はバレンタインということで、「受け取ってください!!」と大量にプレゼントされた物だ。渡された物が本物のチョコなのか心配で千空に見せにいけば、
「俺らが作ったチョコだわ」杠も「大丈夫だよ!」とのことなので石神村の子供達と美味しくいただきました。
ホワイトデー。バレンタインにいただいた分、フランソワに頼み。私、すずちゃん、スイカちゃん、未来ちゃんと共にクッキーを作ることにした。
「美味しいんだよ!!」
「サクサクしてて美味しい!」
『みんな、……チョコのお返しでもいいし、あげたい人にプレゼントしてきなよ!』
「そうですね。皆さん喜ばれると思いますよ」
『て、……ことだからフランソワ。——クッキー作るの手伝ってくれてありがとうな』
「!、……ありがとうございます!アリババ様」
驚いている様子のフランソワ。まさか自分が渡されるなんて思わなかったんだろうな。
「スイカはコハクにあげてくるんだよ!」
『おー!気をつけて行くんだぞー!転ぶなよー!』
「すずはアリババ君に……!」
『嬉しい…!ありがとうな、すずちゃん』
「う、うん!!」
すずちゃんは、照れているのか顔が真っ赤な様子だ。
「…………ウチも渡したかったなぁ、兄さんに」
『未来ちゃん…!司さんが復活したら、たっーくさん渡せるようになるから!…もっと美味しいの作ってお兄さんをびっくりさせちまおうな!!』
「うん…!」
子供達やコハク、ルリ、南さんやニッキー、杠にクッキーをプレゼントし、チョコ渡してくれた人達にもクッキーを渡し終わり、後は五知将の皆だ。
『て、ことでどうぞ!』
「…………妙なモン混ぜてねぇだろうな?」
『そんな失礼なコト初めて言われたなぁ??フランソワも手伝ってくれたから大丈夫ですー!』
「ククク、ありがたくいただくわ」
『おう!』
千空は機嫌良さそうだ。そんなにクッキー食べたかったのか…。
「わ!ありがとう!!アリババ!」
『いえいえ!いつも羽京さんにはお世話になってますから!!』
「早速食べてもいいかな?」
『うん!どうぞ!!』
「!、…美味しいよ!」
クッキーをひと口、さくりと頬張った羽京さんは、ぱっと目を輝かせた。反応がかわいくて癒される……!
『ははは!羽京さんが美味しそうに食べてくれて俺も嬉しい!!』
「そういえば、気になってたことがあるんだけど、アリババって一人称が俺とか私とか変わるけど…」
『……ああ、元々は俺って言ってたんだけど、大きくなってから私に直したんだけど、たまに俺って言っちゃうんだよな。……直そうと頑張ってはいるんだけどな』
普段かは私なのだが、どうしても、俺って言わなくなってしまったら完成に私の中からアリババ・サルージャが消えてしまう気がしてしまうんだ。
……なんて言っても羽京さんはなんのこと?となるもんな。
「そっか。それもアリババらしくて僕は良いと思うけどな」
『羽京さんっていつも私が欲しい言葉くれるよな』
目が合った羽京さんがふっと微笑む。それにつられるように、私も笑った
***
『龍水ー!』
「アリババか、どうした?」
少し離れた場所にいる龍水に向かって、大きく手を振る。龍水がこちらに気づくと、私は小走りで彼のもとへ駆け寄った。
『実はな、私とスイカ達からのプレゼントのクッキーだ!!いつもお世話になってるからな、よかったら食べてくれよ!』
両手でクッキーを差し出すと、龍水はそれを受け取り、嬉しそうに笑った。
「ハッハー! 美女たちからのプレゼントか! もちろん美味しくいただくぞ!」
『ははは…!良かった!』
「貴様。もうカシムのことは大丈夫なのか?」
『ああ。羽京さんとゲンさんのメンタルケアのおかげで色々と吹っ切れたんだ。……またカシムの話聞かせてくれよな?』
「そうか!カシムも貴様のそんな顔を望んでるだろう…。話ならいつでも付き合ってやる!」
『ありがとう』
「エッ!?アリババちゃんが龍水にクッキー渡してる??え、てことは好きなのっ!?!?」
1人の勘違い男――銀狼の早とちりによって、アリババは思わぬ誤解を受けることになるのだった。
***
「ねえ!ねぇ!聞いてよ!!千空!ゲン!クロム!!」
「うるせぇ、騒がしくすんな」
「何かあったの…?銀狼ちゃん」
「おう、どうした?」
千空ちゃん達の元へ慌ててやってきたのは銀狼ちゃんだった。何かあったのか焦っているみたい。
「ア、アリババちゃんが龍水のこと好きみたいなんだよぅ……!!!!」
「あ"?」
「え?」
「はあ?」
アリババちゃんが龍水ちゃんを……?そんな様子一切なかったじゃない……!?
「勘違いなんじゃないの?……見た感じアリババちゃんは恋愛に興味ないって感じに見えるけど…」
「…………恋愛だの何だの、他人の色恋沙汰に興味はねぇよ」
「アリババのやつが龍水を?ねぇだろ…!…アリババが好きだとしたらまだ、すずの方だろ!?」
それについては俺も同意。すずちゃんのことものすごい可愛がってるもんね。……というより、千空ちゃん。銀狼ちゃんたちを上手く誤魔化せたとしても、メンタリストである俺の目までは誤魔化せないよ〜? もしかして、アリババちゃんのことを少し気にかけているんじゃない?
「だって、アリババちゃんが龍水に手作りクッキーあげてたもん!!!」
ほんの一瞬だったけれど、千空ちゃんの肩が小さく震えた。……あ〜なるほどね、千空ちゃんもアリババちゃんからクッキーもらってたのね。だからあんなに機嫌良かったんだ。
「クッキー?」
首を傾げているクロムちゃん。
『お〜!クロムもゲンもいたー!探したんだぞ?』
「おう?どうした、アリババ」
「何か用事でもあったの?アリババちゃん」
「ア!アリババちゃん!!」
「……」
銀狼ちゃんはなんだか、ソワソワしている様子で反対に千空ちゃんはアリババちゃんの様子をうかがっている。
『クロムもゲンも、いつも助けてもらっているからさ。手作りで申し訳ないんだけど……よかったら食べてくれると嬉しいな!』
照れ隠しなのか、アリババちゃんの瞳が落ち着きなく揺れている。その分かりやすい反応に、思わず口元が緩んだ。……やっぱりアリババちゃんって、すごく素直で純粋なんだよねぇ。
「おう!!ありがとうな!」
「じゃあ、俺もちょうだい。……ありがとうね、アリババちゃん」
『うん!』
「え…………アリババちゃん、僕の分は!?」
『アッ、忘れてた……!』
「ひ、酷いよぅ〜!!!」
『ふっははは!嘘だよ!……はい。どうぞ』
「ア、…リババちゃん……!大好——」
「はいはい、そこまで!」
嬉しさのあまり、アリババに飛びつこうとした銀狼。アリババと銀狼の間に入る。アリババちゃんも不思議そうな顔してるけど今明らかに銀狼ちゃんがアリババちゃんの胸元に飛びつこうとしてたよね!?どうして気付かないの?
というか、なんで——
「なんで腕広げてるわけ!?」
『え?銀狼が抱きつきたいみたいだから……?』
「馬鹿か。テメーは」
『馬鹿!?なんで!?』
え?、なんて、まるで何も分かっていない顔をするアリババちゃん。……いやいや、待って?むしろこっちがえ?、なんだけど!?
「じ、じゃあ遠慮なく〜」
アリババちゃんの予想外の行動に、俺たちは揃って動揺を隠せず、その場から動けなかった。……そして、気づいた時には、鼻の下を伸ばした銀狼ちゃんがアリババちゃんに抱きついていた。
「え、えっへえへへ!ふっわふっわだぁー!!!」
いいな、なんて、一瞬でも思ってしまった自分に驚きを隠せない。慌てて頭をぶんぶんと振り、その考えを追い払う。
「気色悪ぃな…!」
千空ちゃん!?そんな汚物を見るような目してるよ!?
でも、ほんの一瞬だけ。羨ましそうに見えたのは、きっと気のせいじゃないと思うんだよね。
『……銀狼みてるとさ、前いた世界の仲間——アラジンって奴を思い出すんだ』
「うん」
アリババちゃんが以前、酔った勢いでぽつりと零していた名前。そのアラジンちゃんとやらの話が聞けるのだと思って、俺は素直に頷いた。だけど、――
『いつも他の人には飛びつくのに、いつも俺にだけは抱きつこうとしないんだ、あんなにおっぱいを見つめてるクセに初めてできた友達だからって、我慢してるのを——』
「ごめん、ちょっと待って?今の話、どういうこと??」
「……ただのエロガキじゃねぇか」
『違う!アラジンはおっぱい星人なだけだ!!——それにもう大きくなって、そんなことしなくなった…………はずだ!!!』
「必死だね!?」
