今世は同級生でした。
夢小説設定
この小説の夢小説設定山本紅葉(未変換の場合)
・楓原万葉とは前世夫婦関係だった。今世ではただのクラスメイト(?)になってしまった
・顔が万葉と似ており、血縁関係がないのにそっくり。
・仲の良い友人には幸せそうに笑うとよく言われる
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「おはようございます紅葉さん」
「お、おはよう綾華ちゃん」
朝から天使の様な微笑みいただきました…!今日も1日頑張れそうだ。
***
空くんと連絡先を交換してから、「今日授業ででた小テスト難しかったよ」「あの店のスイーツ美味しいよ」「見て!近所のノラネコ見つけた!!」とのほほんと毎日やりとりを続けていた。
そんなある日、「紅葉は推しっている?」と空くんに電話越しに聞かれた。何気に友人との初電話だった。
「推し…?」
「そう!推しがいるだけで毎日楽しくて、頑張ろうって思えるんだ!」
「いいねそれ。うん…!私、推しを作ってみる!!」
おやすみと互いに声を掛け合ってから、通話を切る。早速"推し"について調べてみれば、たくさんの情報がでてきた。
「なるほど、人に勧めたいほど気に入っている人や物、応援したい人や物、好きな人やものを指す言葉かぁ…」
アイドルの写真がたくさん出てきたが、うちの学園の人達の方が顔面偏差値高い気がするんだけど………。
そうだ、万葉のことも恋愛感情で見ず、推しとしてみたら傷つかずにすんだのかなぁ。パイモンの噂によれば、万葉にはファンが多いらしい。剣道部に所属しており、中学時代は全国大会に出場するレベルで大活躍していたらしい。運動もできて、勉学もでき、面が良い。性格も穏やかで優しい。モテないワケないよな。
そんな魅力的な彼氏がいる蛍ちゃんが羨ましいよ。ふん、私も好みの人見つけて推しを作ろう!
なんて楽観的に考えていた私は、とうとう運命の推しに出会ってしまった。
***
「あの…、大丈夫でしょうか?」
「は、はひ…」
え、何この子!?めちゃくちゃ可愛い…!?好みすぎる…!!
空のように澄んだ色のさらさらの髪、ぶつかった瞬間にふんわりといい匂いがした。
「紅葉?…大丈夫?」
「そ、そ空くん私とうとう見つけちゃったよっ!!」
ずいっと空くんに近寄り耳元に口元を寄せ、小声で話す。
「え?」
「あの…」
「あ、えっとさっきはぶつかってすみません。山本紅葉って言います」
困惑気味な空くんと推しになりうるかもしれない女の子
「いえ、大丈夫ですよ。私の名前は神里綾華と言います」
「あ、綾華さんですね!」
「綾華でいいですよ」
「そっ、そんな恐れ多いですっ!!」
「ふっ、はは!そういうことか」
「…?、どういうことでしょうか?」
私の綾華さんに対する態度に気づいたのか空くんは大爆笑している。そうだよ、私の推し見つけちゃったんだよ!!
「紅葉は、彩華と友達になりたいみたいだよ」
「ちょ、空くん!!」
「ふふふ、そうだったのですね。紅葉さん、私と友達になっていただけませんか?」
「ひぇ」
「前から空さんに貴方の話を聞いていたんです」
「え?」
「ちょ、綾華!!」
照れているのか耳が真っ赤になってるよ、空くん。一体どんな話をしたんだろうか。
「………あ、えと。末永くよろしくお願いします!!綾華さん!」
「それ、言う相手間違えてない…?」
「綾華でいいですよ」
「あ、綾華ちゃん…!」
「ふふ、よろしくお願いしますね紅葉さん」
「ひ、ひゃい!!!」
「ぶっ、ははは」
「ふふふ」
「わ、笑うなぁ!!!」
***
「蛍ちゃんとパイモンは推しっている…?」
「うん」
「お寿司?おいらは全部好きだぞ!」
「えっ、蛍ちゃんいるの!?…パイモン、私もお寿司好きだよ」
パイモンって8割位食べ物のこと考えて生きてそう…。
「もちろん!」
「…それって楓原くんだったりする?」
「ううん、違うよ」
万葉じゃないのか…!?じゃあ誰だ!?
「うーん、誰だろう」
「紅葉は?」
「へ?」
「推し、いないの?」
「い、いるよ……」
なんとなく恥ずかしくなってしまい、目線を下に下げてしまう。ああ、なんか教室中が急に静かになったんだけど!?それに視線が私に注目してる気がする…!!
「え、紅葉ってば、好きな人でもできたの!?」
「えっ、アンバーちゃん!?」
「アンバーでいいよ、で?」
「いや、いないよ」
「なんだ~!」
皆恋愛話好きなんだなぁ。アンバーに話しかけられちゃったよ!
「ア、アンバーはいるの?」
「私?いないよ!………なんか紅葉ってば最近雰囲気変わったって話してる人多かったから、てっきり好きな人でもできたのかと思って」
「そっか」
「確かに、私も最近紅葉が変わったなぁって思う」
「オイラもそう思うぞ!」
「蛍ちゃんとパイモンまで?……あ、そういえば平蔵にも言われたなぁ」
「平蔵!?」
「この前まで鹿野院くんって呼んでたのに!」
「ふーん、平蔵ってば…」
ニヤニヤしてるアンバー。あ、貴方が考えているようなことはないと思うよ。
「きっと気になっただけだと思うよ?」
ありゃ、私の話誰も聞いてないや。
ふと視線を感じた方に目線を向ければ
万葉がこちらをじっと見つめていた。え…?あ、目が合った。
「なんでそんな傷ついたみたいな顔してるのさ」
貴方、仮にも彼女いるよね。