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千空と占いの相性最悪な子
夏山夕陽
(なつやまゆうひ)
名前変換無
***
私昔から占いやおまじないが大好きだった。 テレビの朝の星座占いは欠かさず見たし、雑誌の後ろにある恋愛運も毎月チェックしていた。神社のおみくじも、おまじないも、ラッキーカラーも全部信じていた
小学生の頃に初恋をした。相手は石神千空くん。
頭が良くて、変人で、口が悪くて、でも誰よりも真っ直ぐな男の子だった。当然、占った。ネットの相性診断で、結果は17点。
見た瞬間、私は布団に潜って泣いた。
100点満点中17点。
もはや赤点どころではない。
「相性最悪。価値観が真逆。恋愛成就率は低いでしょう」そんな文字が並んでいた。
当時の私は本気で信じた。
きっとこれは恋愛なんて興味のない千空くんとの越えられない壁なんだ、と絶望した。
同じ小学校。中学校。高校。
何度も同じ教室になったのに、結局まともに会話したことはない。私は遠くから見ているだけだった。そうして世界は終わった。
眩しい光が地球を包み、人類は石になった。
そして、目を覚ました。
「……っ!」
肺に空気が流れ込む。眩しい空。風の匂い。目の前に見覚えのある顔があった。
「お目覚めみてぇだな」
白い髪。鋭い赤い目。不敵な笑み。石神千空だった。
私はしばらく呆然としていた。彼はよく白衣を着用していたはずなのに、今は原始的な格好をしている。
『え、……石神くん……?』
その後、村へ連れて行かれ、事情を説明される。
科学王国。復活液。石化。文明再建。……情報量が多すぎて頭が追いつかない。
それでも何とか整理して、私は一つの結論に辿り着いた。
『……つまり私は通訳者として目を覚まされたってことなんですね。』
「ああ。」
千空くんが頷く。
私には外国語の知識があった。
石化前に趣味と勉強で覚えていた言語が、今の科学王国では貴重らしい
なるほど。役に立てるなら嬉しい。そう思っていたら。
「まぁ、それもあるけどな!」
隣にいた千空くんと幼なじみである大木大樹くんが笑った。
『え?』
「俺たちが千空ちゃんに"先に起こしたい人いる?"って聞いたらさ、気になる子がいるっていうか――」
目の前で話しているのはテレビでよくみていたあさぎりゲンさんだ。
嫌な予感がした。
「おいメンタリスト。」
千空くんが遮る。しかしあさぎりさんは止まらない。
「君なんだよ、夕陽ちゃん」
私の思考が停止した。
『……え?』
「千空は、夏山さんのこと覚えていたからな」
「黙れデカブツ」
「しかも占い信者って言うし、千空ちゃんはそれが非科学的だから気になってたらしいんだよね~!」
私はそれどころではなかった。
今、何と言った?私のことが気になる…?石神千空が?
彼に関心持たれていたんだ。…それに私占い信者って周囲に知られてはいたけど、千空くんにまで知られてたってことは相当なんだろうなぁ。
思わず声が震えてしまう。
『私のこと、…知ってたの?』
「当たり前だろ。」
千空くんは呆れたように言った。
「同じ学校で十年以上見てりゃ嫌でも認識する。しかも毎朝ラッキーアイテム確認してたし。」
『~っ!?』
「席替えのたびに方角占いしてたし。」
『見てたの!?』
「見える位置だったからな。」
終わった。私の黒歴史が全部バレている。顔から火が出そうだった。
しかし千空くんは続ける。
「占いで人生決めるのは非合理的だ。」
『うっ……』
彼は少しだけ笑った。
「……テメーがなんでそこまで信じるのかってのは興味あった。」
私は目を瞬いた。科学の人間らしい理由だった。恋愛感情とかではない。きっと純粋な知的好奇心。
それでも。相性17点だった相手に。何千年経っても覚えられていた。それだけで胸がいっぱいだった。
そしてふと思い出した。あの占いサイト。相性17点。価値観最悪。恋愛成就率低。私は小さく笑った。
『もしかしたら、……占い、外れてたかも』
「は?」
『なんでもないです』
夏山夕陽
(なつやまゆうひ)
名前変換無
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私昔から占いやおまじないが大好きだった。 テレビの朝の星座占いは欠かさず見たし、雑誌の後ろにある恋愛運も毎月チェックしていた。神社のおみくじも、おまじないも、ラッキーカラーも全部信じていた
小学生の頃に初恋をした。相手は石神千空くん。
頭が良くて、変人で、口が悪くて、でも誰よりも真っ直ぐな男の子だった。当然、占った。ネットの相性診断で、結果は17点。
見た瞬間、私は布団に潜って泣いた。
100点満点中17点。
もはや赤点どころではない。
「相性最悪。価値観が真逆。恋愛成就率は低いでしょう」そんな文字が並んでいた。
当時の私は本気で信じた。
きっとこれは恋愛なんて興味のない千空くんとの越えられない壁なんだ、と絶望した。
同じ小学校。中学校。高校。
何度も同じ教室になったのに、結局まともに会話したことはない。私は遠くから見ているだけだった。そうして世界は終わった。
眩しい光が地球を包み、人類は石になった。
そして、目を覚ました。
「……っ!」
肺に空気が流れ込む。眩しい空。風の匂い。目の前に見覚えのある顔があった。
「お目覚めみてぇだな」
白い髪。鋭い赤い目。不敵な笑み。石神千空だった。
私はしばらく呆然としていた。彼はよく白衣を着用していたはずなのに、今は原始的な格好をしている。
『え、……石神くん……?』
その後、村へ連れて行かれ、事情を説明される。
科学王国。復活液。石化。文明再建。……情報量が多すぎて頭が追いつかない。
それでも何とか整理して、私は一つの結論に辿り着いた。
『……つまり私は通訳者として目を覚まされたってことなんですね。』
「ああ。」
千空くんが頷く。
私には外国語の知識があった。
石化前に趣味と勉強で覚えていた言語が、今の科学王国では貴重らしい
なるほど。役に立てるなら嬉しい。そう思っていたら。
「まぁ、それもあるけどな!」
隣にいた千空くんと幼なじみである大木大樹くんが笑った。
『え?』
「俺たちが千空ちゃんに"先に起こしたい人いる?"って聞いたらさ、気になる子がいるっていうか――」
目の前で話しているのはテレビでよくみていたあさぎりゲンさんだ。
嫌な予感がした。
「おいメンタリスト。」
千空くんが遮る。しかしあさぎりさんは止まらない。
「君なんだよ、夕陽ちゃん」
私の思考が停止した。
『……え?』
「千空は、夏山さんのこと覚えていたからな」
「黙れデカブツ」
「しかも占い信者って言うし、千空ちゃんはそれが非科学的だから気になってたらしいんだよね~!」
私はそれどころではなかった。
今、何と言った?私のことが気になる…?石神千空が?
彼に関心持たれていたんだ。…それに私占い信者って周囲に知られてはいたけど、千空くんにまで知られてたってことは相当なんだろうなぁ。
思わず声が震えてしまう。
『私のこと、…知ってたの?』
「当たり前だろ。」
千空くんは呆れたように言った。
「同じ学校で十年以上見てりゃ嫌でも認識する。しかも毎朝ラッキーアイテム確認してたし。」
『~っ!?』
「席替えのたびに方角占いしてたし。」
『見てたの!?』
「見える位置だったからな。」
終わった。私の黒歴史が全部バレている。顔から火が出そうだった。
しかし千空くんは続ける。
「占いで人生決めるのは非合理的だ。」
『うっ……』
彼は少しだけ笑った。
「……テメーがなんでそこまで信じるのかってのは興味あった。」
私は目を瞬いた。科学の人間らしい理由だった。恋愛感情とかではない。きっと純粋な知的好奇心。
それでも。相性17点だった相手に。何千年経っても覚えられていた。それだけで胸がいっぱいだった。
そしてふと思い出した。あの占いサイト。相性17点。価値観最悪。恋愛成就率低。私は小さく笑った。
『もしかしたら、……占い、外れてたかも』
「は?」
『なんでもないです』
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