③
アカギが来てから、オレへの嫌がらせがピタリとやんだ。
無言電話はアカギが対応してくれたら来なくなったし、夜中の異音も一緒に眠るうちに怖くなくなった。
何でもできて、ギャンブルもケンカも強いアカギ。
アカギだけは、オレを裏切らない。
昔オレを苛めたヤツとは違うんだ。
「やっべ……! また遅刻だ……!」
オレは時計を見て、あたふたと着替えはじめた。
どうも最近、時間の間隔がない。
気づけばバイトや講義に遅刻したり、ひどい時はサボるのが続いていた。
アカギといると、時間の概念が消えていく。
テレビやパソコンまで消して、二人っきりでただ寄り添っている事が多くなった。
不思議とそれだけで満ち足りる。
「カイジさん……大学出るの?」
「えっ……ああ。たまには出ないと……また一条に怒られるし」
食卓についてたアカギの顔があきらかに不機嫌になる。
「……他人なんかどうでもいいだろ。カイジさんは行きたいの?」
「……」
「オレは、カイジさんと離れたくない」
「お……オレも…………」
ダメだ、たまにはちゃんと行かないとと言うつもりだった。
なのに勝手にオレはしゃべってる。
更に何か言いかけた時……。
無言電話はアカギが対応してくれたら来なくなったし、夜中の異音も一緒に眠るうちに怖くなくなった。
何でもできて、ギャンブルもケンカも強いアカギ。
アカギだけは、オレを裏切らない。
昔オレを苛めたヤツとは違うんだ。
「やっべ……! また遅刻だ……!」
オレは時計を見て、あたふたと着替えはじめた。
どうも最近、時間の間隔がない。
気づけばバイトや講義に遅刻したり、ひどい時はサボるのが続いていた。
アカギといると、時間の概念が消えていく。
テレビやパソコンまで消して、二人っきりでただ寄り添っている事が多くなった。
不思議とそれだけで満ち足りる。
「カイジさん……大学出るの?」
「えっ……ああ。たまには出ないと……また一条に怒られるし」
食卓についてたアカギの顔があきらかに不機嫌になる。
「……他人なんかどうでもいいだろ。カイジさんは行きたいの?」
「……」
「オレは、カイジさんと離れたくない」
「お……オレも…………」
ダメだ、たまにはちゃんと行かないとと言うつもりだった。
なのに勝手にオレはしゃべってる。
更に何か言いかけた時……。
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