ダンジョンハイスクール!
暗闇から何か音が聞こえてきた。
しゃりしゃりとコンクリートの床に擦れる音は、無機質で重く伸びている。標的が大きい物を引きずっているとわかる。
四方を壁に囲まれたこの迷路では、どこから音が聞こえてくるのかわからない。
暗闇に視線を投げかけるも、音の出所はいずことして知れなかった。
北見は近くの通路にいるはずの仲間を呼んだ。
「おい山崎、田口……!」
仲間の返事はいくら呼んでもない。
死みたいな静寂に北見は心細さを感じていた。
ふと、後ろに気配があった。
金属を引きずる音が止まっていることに気づいて、北見は冷たい汗を背中に感じた。
ゆっくりと振り返ると、そこに銀の弧が描かれるのを見た。
何か鉄板のような固い物がぶつかる、火花がはぜるような音がして北見は床に投げ出されていた。
鼻腔と口の中が鉄臭い。
起きあがろうとして膝をつくと、視界は大きく左に傾いて床に尻をついた。
背後でじゃりっと音がした。
落ちている松明を拾って闇に掲げてみせる。
火影に映し出される陰影に北見は全身から叫んでいた。
しゃりしゃりとコンクリートの床に擦れる音は、無機質で重く伸びている。標的が大きい物を引きずっているとわかる。
四方を壁に囲まれたこの迷路では、どこから音が聞こえてくるのかわからない。
暗闇に視線を投げかけるも、音の出所はいずことして知れなかった。
北見は近くの通路にいるはずの仲間を呼んだ。
「おい山崎、田口……!」
仲間の返事はいくら呼んでもない。
死みたいな静寂に北見は心細さを感じていた。
ふと、後ろに気配があった。
金属を引きずる音が止まっていることに気づいて、北見は冷たい汗を背中に感じた。
ゆっくりと振り返ると、そこに銀の弧が描かれるのを見た。
何か鉄板のような固い物がぶつかる、火花がはぜるような音がして北見は床に投げ出されていた。
鼻腔と口の中が鉄臭い。
起きあがろうとして膝をつくと、視界は大きく左に傾いて床に尻をついた。
背後でじゃりっと音がした。
落ちている松明を拾って闇に掲げてみせる。
火影に映し出される陰影に北見は全身から叫んでいた。
1/13ページ