藤木兄弟はあやしい
Aiの正体は最初からわかっていた。
オレは珍しい能力がある。
データのやりとりや人にはわからない微細な電子の信号が感覚でわかる。
リンクセンスだ。
「Ai、ソルティスからログアウトするんだ」
「やだ、絶対やーだ」
痛覚のバージョンアップが入った。
どうやら痛覚があることで、自身を守ろうとするようになるテストのようだが。
Aiは指を怪我していた。
痛覚は少し強いようだ。Aiはしゃがんだままだ。
「……バージョンダウンするためには電源を切って再起動する」
「だって……イグニスになったら俺の正体バレちゃうじゃん」
(まだそんなことをいってるのか)
こっちはリンクセンスのおかげで、とっくにAiの正体はわかってる。
「お前がどんな姿だろうが、お前はオレの家族だ」
「……ゆ、遊作ちゃん」
「うっ、いたた」
「Ai」
とっさに電源ボタンを押した。
ソルティスからイグニス態のAiが飛び出てきた。とっさに掴んで手のひらでつつんだ。
「……ゆーさく」
「大人しくしてろ」
指でつつと頭を撫でる。Aiはいつもみたいに恥ずかしそうにしながらも目を細めていた。
可愛くてついやってしまった。
額に唇を落とすとAiの顔がびちょびちょになってしまった。
「う、遊作、嬉しいけど……」
「すまない……」
サイズが違うのは不便だな……。
オレは珍しい能力がある。
データのやりとりや人にはわからない微細な電子の信号が感覚でわかる。
リンクセンスだ。
「Ai、ソルティスからログアウトするんだ」
「やだ、絶対やーだ」
痛覚のバージョンアップが入った。
どうやら痛覚があることで、自身を守ろうとするようになるテストのようだが。
Aiは指を怪我していた。
痛覚は少し強いようだ。Aiはしゃがんだままだ。
「……バージョンダウンするためには電源を切って再起動する」
「だって……イグニスになったら俺の正体バレちゃうじゃん」
(まだそんなことをいってるのか)
こっちはリンクセンスのおかげで、とっくにAiの正体はわかってる。
「お前がどんな姿だろうが、お前はオレの家族だ」
「……ゆ、遊作ちゃん」
「うっ、いたた」
「Ai」
とっさに電源ボタンを押した。
ソルティスからイグニス態のAiが飛び出てきた。とっさに掴んで手のひらでつつんだ。
「……ゆーさく」
「大人しくしてろ」
指でつつと頭を撫でる。Aiはいつもみたいに恥ずかしそうにしながらも目を細めていた。
可愛くてついやってしまった。
額に唇を落とすとAiの顔がびちょびちょになってしまった。
「う、遊作、嬉しいけど……」
「すまない……」
サイズが違うのは不便だな……。
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