Story.7 星宿の地図

 ――――その一言に、一同は固まった。

「……えーと、今、何て仰いました?」
 フレイアはぎこちない笑みを張り付け、今晩泊まる予定である宿屋の老女に、カウンター越しに訊き返した。
 それは勿論、その言葉が聞き取れなかったからではなく、それが聞き間違いであって欲しいと願った故の行動である。

 だが、

「だからね……」

 その願いは、

「此処から先は、通れないよ」

 ……あっさりと打ち砕かれた。
 そしてその一言に、一同は再度固まったのだった。
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