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邂逅の夜
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_____灼けるような日差しの砂漠。
砂嵐が巻き起こる中で人々は干からびた喉を押さえ、空に祈りを捧げていた。
「水を…、水を……!」とかすれた声が風にのまれ、砂嵐にかき消されていく。
その砂嵐を生み出していたのは他ならぬ若き日のクロコダイル。
「砂漠を支配する」という傲慢な誇示のため、雨は途絶え、空は乾ききっていた。
その時。
「どうしたの?お水がないの?」
澄んだ声が砂の中をすり抜けた。
黒と青の髪を揺らす、まだあどけなさを残した幼き水の魔女。
彼女は小さな手を地面にかざす。すると、地面から噴水のように清らかな水があふれ出した。
「ほら、冷たいお水だよ」
「なんと…!」
人々から歓声が沸き起こる。
ダリアは街中にどんどんオアシスを作り出していく。
砂漠の真ん中で、奇跡のように光る水面が生まれたその光景を、クロコダイルは高所から黙って見ていた。
熱風が髪を乱し、コートの裾がはためく。
乾ききった世界にあり得ない潤い――
砂の支配者にとって、水を生み出す存在は天敵。
その瞬間、彼の中で何かがひび割れた。
砂と水――相反する二つが、初めて出会った刹那。
世界はほんの一瞬、息を潜めた。
砂漠の町に活気が戻り、やがて…砂嵐は消えた。
いや、消えたと言うよりは……
数年後アラバスタに移った砂の王は国家転覆計画を巻き起こすのであった。
