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気分屋

※ さに刀寄り、若干の性表現有
これのifルート的な話


「いいよ」
 眼前の笑顔にそう言われ、乱藤四郎は思わず目を丸くした。今更止める気もなかったが、こうもあっさりと同意が貰えるとも思っていなかったからだ。
 審神者の上半身を卓上に押し倒すような形で拘束している、少女のような外見をした刀剣男士。その傍らには一冊の本が落ちており、上製本の表紙には絡み合う男女の絵が抽象的に描かれていた。僅かに狼狽する乱から視線を外さぬまま、審神者は器用に手を伸ばしてひょいとその本を拾い上げる。
「面白かったよねえ、これ」
 わざわざ乱の背に手を回す形で適当な頁を開くと、彼の小さな耳に唇を寄せてねっとりと呟く。
「ねぇ…乱は、どれがしたいの?」
 ぞくり…と乱の全身に痺れるような衝撃が走った。元々は乱がこの本の内容を――時折綴られる官能的な部分を真似したいと審神者に攻め寄ったのが事の発端だ。しかし今や、両者の体勢以外は全てが逆の状態になってしまっている。
「やっぱりストレートにシたい?それとも…」
 不意に審神者が、トンと乱の胸板を押す。すると完全に呆けてしまっていた幼い体は、いとも簡単に畳の上へと転がった。片手を可愛らしい顔の横へ置き、スカートから覗く太腿の間へ片膝を滑り込ませて拘束すると、もう片手の人差し指を僅かに覗かせた舌の上に乗せて、目を細めながら問い掛けた。
「コッチの方が好みかなあ?」
 審神者は言うなり、放心する乱の顎を掴んで強引に口を開かせる。恐怖か期待か、僅かに潤む瞳を射抜くように見据えながら、自身の口中に溜めた唾液をぽっかりと開かれた乱の口内へ落とした。細く糸を引きながら落下し、次いで小さな喉仏が上下して何の躊躇いもなく飲み込まれたそれ。ややあってから上気した顔の乱が熱を含んだ吐息を吐き出すと、それを見た審神者の中心がズクりと甘く疼いた。
「ひぅっ」
 ずいと体を前に出した審神者の膝が乱の中心に押し当たる。徐々に質量を増していくそれを膝で執拗に押し潰せば、だらしなく開かれた乱の口から甘ったるい声が唾液と共に溢れてくる。
「じゃあ、まねっこの続きをしようか」
 にこりと笑ってそう言うと、ぐしゃぐしゃになった乱の頭が弱々しい動きで左右に振られる。掠れた声の「ごめんなさい」に笑顔で「だーめ」と返答し、自身の着物をはだけさせる審神者。そのまま覆い被さるようにして体を寄せると、鼻先が触れ合う距離まで顔を近付けて、呪詛にも似た言葉を吐き出した。
「もっといっぱい、私を楽しませてよね」

 今の乱は『私の男』なんだからさ。


[ 2015/06/21 ] title.深爪
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