標的12-dodici
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───とある廃墟
壊滅任務と聞いていたが全然手ごたえがない処か戦闘力の備わっていないただの研究員がほとんどだった
このレベルならこの子達の力を借りるまでもないわね…
ご苦労さま、ありがとうね
―ガウッ!
─バウッ!
役目を終えた2匹の頭を撫でると尻尾をひと振りして煙の中に消えていった
敵があっさりとやられていくのに違和感を覚えながらも更に地下へと向かい両手で刀を握りしめドアを蹴り飛ばし中に入ると他の研究員とは雰囲気の違う男が一人佇んでいた
「おや…?」
『あなたもここのファミリーの研究員?』
「わたくしは幹部を務めさせて頂いております六咲…と申します」
目の下に変わった模様がある男は妖しく微笑みながら自己紹介をした
『そう…悪いけどここで死んでもらうわ』
レナは興味無さそうに返事をしながら刀を構えた
「おやまぁ…残念です」
これから殺されるというのにも関わらず微動だもしない男を不審に思ったレナは保険に千里眼を発動すると眼の変化に気付いた幹部は懐から注射器を取り出し襲いかかってきた
「その眼、研究対象にしたい!!」
──奇襲はフェイクで男はこの後注射器を使い自身をドーピングするのが狙いね
数秒先の動きを読み取ったレナは瞬時に間合を詰めて男の両腕を刀で飛ばした
──ぎゃああああ!!
男は痛みに叫びながらも中不敵に笑っていた
「…ふ、ふふっ、容赦のない方だ…しかしこれで貴女の眼は僕のモノだ!!」
『どういう…っ……?!』
聞き返すと同時に突然両腕に激痛が走り全身が痺れ始めたが目立った外傷はない
レナが姿勢を崩したのを確認した相手は勝ち誇った表情をしている
「その眼…行動の予知は出来ても能力までは見透せないみたいですねぇ?説明してあげましょう!僕の能力は負傷した際相手にも同じ個所をオリジナルの毒に感染させるのですよ…!まぁ、毎度命がけなんですけどね」
『ッ…ペラペラとよく、喋るわね…』
―…しかし厄介ね
男の言う通り、相手の潜在能力までは千里眼で見抜けないため舌打ちをして別の方法で殺す手を考えた
辛うじてまだ動かせる方の手で印を組み分身術を作り出し勝ちを確信し両腕を接合しようと完全に油断している男の首を背後から跳ね息の根を止めると、同時に分身術が苦しみ出して消滅していった
私の能力は知らないようで助かった
早く、解毒しなきゃ…
先程まで調合をしていた関係で今日に限って注射器型解毒剤を置いてきてしまったため急いで戻らなければならずレナは完全にやらかした…と冷や汗をかきながら床に落とした刀を何とか拾い上げ身体を引きずりながらその場を後にした