標的1-uno
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───ここはとある国のとある里近くの森
ある事をキッカケに私は自分の生まれ故郷であった一族を滅ぼし里を離れ抜け忍と呼ばれる存在となった
そして数年前、『暁』というS級犯罪者の集まりで出来た組織に所属をすることになった
ある日一人で長期任務にあたっていたところ突如現れた真っ黒なゲートに吸い込まれたと思ったら再び空中へと放り出された
―ッ…いきなりなんなの…
突如起こった出来事に驚いたがまずは身の安全を確保するために瞬身術を駆使して空中で受身を取りながら地上へと着地した
周囲を確認してみると此処は何処かの路地裏のようだ
しかし先ほどまで自分は森の中に居たはず
遠くの方に視線を移すと見た事のない街並みが広がっていた
それはまるで書物でみたような―
いやいやまさか…そんな訳ないわ、と首を横に振り一度落ち着こうと思った矢先、人の気配を感じ取り腰に装備している刀に手をかけた
『…誰』
殺気を飛ばすと物陰から全身黒づくめの長髪男が現れ、剣をこちらに向け大声で叫んできた
「う゛お゛ぉい!貴様今どっから現れやがったぁ!さっさと答えないと三枚におろすぞぉ!」
コイツうるさいなと顔をしかめつつ大声で問いかけてきた男の顔を確認するとレナは驚いた
この顔…どこかで見たことがある
手配リスト?…いや、違う
この男は確か
『スペルビ・スクアーロ…?』
「俺の名を…さては貴様刺客だなぁ!だったら三枚に下すぜぇぇ!!」
心の声が自然と声に出ていたようだ
名前を呼ばれた男は驚いていたがその直後
殺気と共にこちらに剣を振りかざして来た
『待っ…違うわ!』
―ギンッと刃の交わる音が周囲に響く
咄嗟に刀を抜きスクアーロの剣を受け止めた
「あ゛ぁ?俺の剣を受け止めただとぉ…やるじゃねぇかぁ面白れぇ!」
私の言葉は聞こえてないどころか
どうやら余計に火をつけたようだ
次から次へと斬撃を放つスクアーロの猛攻を避けながら彼の動きを止めるべく仕方なく印を組んだ
―雷遁・呪縛縄
そう唱えると空中に電撃を帯びた輪が出現して即座にスクアーロの身動きを捉え地面に横たわせた
「ぐっ…何しやがったテメェ!」
スクアーロは突然身動きが取れず麻痺する身体に顔をしかめた
『…話聞かないから。私の話を聞いてくれるなら解放するけど…どうする?』
大丈夫、電圧は加減してあるからほんの少し痺れるだけよと説明しながら彼の目の前でしゃがみ問いかけてみた
「ちっ…クソがぁ…聞いてやるからさっさと解放しやがれぇ!」
スクアーロは私の問いかけに睨みつつも話を聞いてくれるようなので術を解き解放してあげると
服に付いた汚れを払いながら近くの壁に寄りかかっていた
『そうしてもらえると助かるわ。さっそくなんだけど…ここは何処?』
「はぁ?ここが何処かだとぉ?」
スクアーロはレナの質問に一瞬呆気にとられていたが鼻で笑いイタリアだと返した
『イタリア…』
そんな場所は聞いた事がない
別次元の世界に来てしまったと考えるのが妥当なところか
腕を組みながら色々推測をしていると
「う゛お゛ぉい黒づくめの女ぁ!今度はこっちが聞く番だぜぇ」
と遮られてしまった為一旦考えるのは後にした
『…どうぞ』
スクアーロ曰く急に異様な気配を感じ取り偵察に行くと空から着地をする私を見たと話した
『私は…』
レナは誤魔化しても仕方ないと判断をし、憶測だが別の世界から来たこと、自分は忍であること
そしてこの世界が向こうでは書物の一環として記されていたことを説明した
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