*恋ってやつは5選<加藤>
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なんとなく、1人になりたい時には、存在感を消して人があまり来ない自動販売機がある所まで行き隣に並んで体育座りをする。
特に辛いとかそういうのはなくともそこでぼーっとしているのが心地よくて最近は時間が来るまでそこに居たりする。
「あ、なまえいた、やっと見つけたんだけど、てか何してるの?」
『ぼーっとしてた、史帆こそ何かあった?』
「としちゃんはなまえと話したいなあって3日前くらいから思ってたから会いにきた」
嬉しいでしょとへにょへにょしながら隣に引っ付いてくる
やめなさいとしっしっと手で追い払う仕草をすれば頬を膨らませる
「たまにはいいじゃん、今なまえブームなのかも」
『なにそれ、1人になりたかったのに』
「何かあった?ししでよければ聞くよ?」
『そんな心配そうな顔しなくても何もないよ』
「本当?」
『ほんと』史帆の頭を軽くくしゃっとして立ち上がる
「やめてよ!せっかく可愛かったのに!」と乱れた前髪を整える
『史帆は、何飲む?』
「え、え?!買ってくれるの?優しい~!何にしようかな~」
『今日だけね』
「それでも嬉しい」
彼女は皆に内緒にしよと笑う顔はやっぱり美人だなと改めて感じる。
それから本当にいちにんしょうブームなのか楽屋からコソッと出れば数分後には史帆が隣に来ていた。
大体はメンバーに見つかって来ない時もあるけど。
「今日はししが奢ってあげる」
『それはどうも』
「もうちょっと喜んでよ!」
『ワーイウレシイ』
「感情込めて!」
しょうもない会話が楽しくて
1人で泣くより2人がいい、なんて歌詞を思い出しながら笑うのも2人がいいよな、なんて思ったりした。
『史帆のいちにんしょうブームはいつまで続くの』
ふとした疑問に史帆は頭を抱えて
「ずっと?」と質問に質問で返してきた
『なにそれ』と笑えば「ししはずっとなまえブームだよ」と真剣な表情で見つめられる。
あまりの美しさにドキッとして言葉を詰まらせれば「なんて、ししのキャラじゃないね」といつもみたいにへにょっと笑った。
不思議といつものその笑顔の方が鼓動がでかくて、それは、その日から君が隣いる間は高鳴っていた。
あぁこれがもしかしたら───
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