*無防備なきみに恋する5選
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『なおさん、最近肌の露出多くない?』
肩が丸見えで軽く触れようとすると叩き落とされる。
「別に普通やけど」
『心配してるんだけど』
「せやったら今日泊まっていい?」
『だめ、ちゃんと送っていくから帰りなさい』
「けち」
最近の菜緒の行動は少しおかしい。
何かにつけて家に泊まりたがる。
昼間に来ても夜まで頑なに帰ろうとしない。
そして、薄着過ぎる。
「なまえ、寒い」
『そんな格好してるからだよ、パーカー貸してあげる』
「そういう意味じゃないんやけど」
『暖房つける?』
「アホ」
『えぇ…理不尽な悪口過ぎない?』
菜緒の考えてる事が全くわからん。
怒ってるのだと思えば腰に抱きついて頭をグリグリと押し付けてくる。
甘えたいだけなのか、と頭を撫でれば今度は違うと頭で手を振りほどく。
起き上がり背中に抱きつかれる。
「なあ、なまえ」
『なぁにー』
「なおのこと、好きやんな?」
『…好きだよ、メンバーとして』
「そういうことちゃうねんけど」
『菜緒は、いちにんしょうのこと好きなの』
「やなかったらこんなアピールしてない、なまえだって気付いてるくせに…」
「ずるい」と首元に顔を埋められる。
なんとなく気付いてはいた、ただ気付かないふりをしていた自分の好意にも菜緒からの好意にも。
認めたらこの関係も菜緒も失ってしまいそうで逃げていた、そして今も逃げ道を探している。
『ごめんね、ずるい大人で』
「っ…なまえ、寒い…」
『パーカーと暖房、どっちがいい?』
「抱きしめてほしい」
『仕方ないなあ~』
腰に巻きついてる腕を解いて正面から抱きしめる。
逃げ道なんてもうどこにもなくて、今まで誤魔化してずっと同じ道をグルグル回っていただけだった。
「キスしたい」
『それはダメ』
「泊まりたい」
『それもきけないなあ』
「全部だめやん…じゃあ、好きじゃなくてもええから抱いて」
『んー…好きだからそれも無理』
「認めるんや、なおのこと好きって」
『だってさぁ、今日積極的過ぎない?菜緒頑固だから言わなきゃ帰らないじゃん』
「ようわかってるやん、で?なおもなまえのこと好きやねんけど」
『知ってる』
ムッとした顔をして「付き合って」と耳まで赤くして言われる。
頭を撫でて『こちらこそ、よろしくね』と笑えば「笑わんといて」と肩を軽く殴打する。
「付き合ったんやし泊まってもええやろ?」
『いや、今日は…』
「なんなん?付き合って早々浮気?」
『そんなわけあるか、今まで我慢してきたのは菜緒だけじゃないんだから、ちょっとは察してください』
少し驚いた顔をしてニヤリと笑い「なら、狼になるまで時間測っておかないかんね」と首に腕を回し唇を重ねた。
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