<濱岸>
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いちにんしょうには仲のいい同期がいる。
「あー!なまえー!!」
『ひより…!』
濱岸ひよりだ。
一次オーディションの時から気になっていて最終までいった時いちにんしょうから声をかけたことがきっかけで陽菜と一緒にいることが多くなっていた。
楽屋で荷物を置いて携帯をいじっていると誤差で入ってきたひよりがいちにんしょうの隣に腰をかける。
「差し入れ見た?なまえが好きなお菓子あったよ」
『ほんと?!やば、取りに行かなきゃ!!』
好きなお菓子とならば箱毎もらってくるしかない。
立ち上がろうとすると手をぐいっと引っ張られる。
『ぉ、っと、ひより?どうした?』
「そういうと思ってとってきちゃいました~」
『え、マジ?!天才!!』
「へへへ~、もっと褒めたまえ!!」
どや顔でポケットからテーブルに大量のお菓子をぶちまける。
2人でお菓子を食べながら次の撮影はなんだとか、今度の休みはいつかと話し合う。
『最近、ひより雑誌の仕事増えたよね』
「そうなの!楽しいし、さいっこう」
『コンビニで見つけるとつい手にとっちゃう』
「え~、それ本当?モデルの仕事も楽しいけどさ~…」
持っていたお菓子を口に運ぶのとめて下を向く。
「1人より、やっぱりみんなといるほうが楽しくて好きかな、私は」
『そ、んなの、いちにんしょうもだよ!』
”みんなと”その言葉に引っかかってしまうのはいちにんしょうがひよりに特別な感情を抱いてるからなんだと、自分でも嫌というほどわかった。
付き合いたいとかそういうのはあんまりなくてただ、ひよりが笑っていてくれればそれでいいと思っていた。
「なまえ?どうした?」
『ううん、なんでもない』
──────
ここのところなまえの様子が変だ。
私が笑いかけてもあまり笑って返してくれなくなった。
…それが面白くない
私が笑う事がなまえにとって嬉しいのは分かるし、でももっと欲張ってほしいとも思う。
「なまえ〜」
『ひよたーん、あれ、雑誌の撮影じゃなかった?』
「あ、それね、なんか明日になったらしい」
『そうなんだ、なんで事務所に?』
「なまえがいるって聞いたから」
会いに来た、と笑顔で言うと目線を逸らされ耳まで赤くなる。
「…ぇ」
『ぁ…いや〜嬉しいっ!』
「ねぇ、なまえ」
『ん?なに』
「なんでもな〜いっ」
へらへらと笑って隣を歩いてくれるなまえがもっと私を好きになればいいと思う
いつか、もっと私を欲張ってくれるといいな
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